ピエール・ガスリー、角田裕毅、小松礼雄代表など錚々たるゲストが駆けつけた!

F1日本グランプリの開幕を直前に控えた3月25日、東京タワーにて公式プロモーションイベント「F1 TOKYO FAN FESTIVAL 2026」が開催された。特設ステージではF1関係者やゲストによるトークショーが行われ、レースへの思いや裏話が披露された。

ディズニーとF1、夢のコラボレーションが実現!

「F1 TOKYO FAN FESTIVAL 2026」、そのステージのオープニングを飾ったのは、ディズニーとF1のコラボレーションキャンペーン「Fuel the Magic」の紹介だ。両者の提携は、ディズニーが持つ「物語の力」とF1の「スピードと情熱」が融合することで、既存の枠組みを超えた新しいシナジーや体験を生み出すことを目指したもの。ステージには「スーパーファン」として、レーシングスーツ姿のミッキーマウスとミニーマウスが登壇して、ファンの心を揺さぶる「魔法のような瞬間」を1年を通じて届けていくことを約束した。

レーシングスーツを身にまとうミッキーマウスとミニーマウスの姿は貴重! 中央はウォルト・ディズニー・ジャパンの兼田裕之氏(ブランド・コマーシャリゼーション ゼネラルマネジャー)。

小林可夢偉が語る、世界でも稀な日本のF1ファンの特徴

続いて登壇したのは、F1表彰台やル・マン優勝の経験を持つ小林可夢偉選手。世界を転戦するドライバーにとって、日本は「ようやくホームに帰ってきた」という特別な感覚を得られる場所だと口にする。また、「日本のファンは、日本人だから応援するのではなく、F1そのもの、全てのドライバーに対して平等にリスペクトを持って接してくれる。これは世界でも非常に稀なこと」と、日本のファンの姿勢を称賛した。

FIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦が中東情勢の緊迫化により延期となったため、今回のイベント出場が実現した小林可夢偉選手。芸人並み(?)のトークスキルで会場を大いに盛り上げた。

グルメな角田裕毅、今はロースとんかつに夢中!?

今年はレッドブルとレーシングブルズの両チームでリザーブドライバーを務める角田裕毅選手は、日本での過ごし方を披露。帰国後は温泉や定食屋に足を運んでおり、特に「ロースとんかつ」は今回帰国してからすでに3回食べたというから驚きだ。長野への旅行では日産ルークス(ホンダのクルマがすべて貸出中だったから)をレンタルし、軽自動車の機能性に感銘を受けたエピソードも明かした。

一方でレースに話題が移ると、2023年の日本GPの記憶を辿り、「鈴鹿でのチェッカー後、一周をかけてファンが送ってくれた拍手は、今でも目に焼き付いている。あの景色こそが、日本で走る最大の意味だ」と感慨深げに振り返った。

角田裕毅は軽自動車の機能性に感動するあまり、わざわざ近くのイオンモールまで足を運び、新型を見に行ったか。親近感が湧くエピソードです。

ハースF1小松礼雄代表が語るチーム運営哲学

日本人として初めてF1チーム代表に就任したTGRハースF1チーム代表の小松礼雄氏は、チーム運営の哲学について言及した。複雑なレギュレーションの下では、「まず確実に車を送り出す」といった基本プロセスを忠実に守ることが、信頼性と性能向上の唯一の道であると力説。

「走る前に、まず正しく歩くこと。基本を疎かにしてカッコいいことや面白いことばかりを追い求めても、決して結果はついてこない」と、限られたリソースの中で結果を出すための姿勢を説いた。また、開幕2戦で連続入賞を果たしたオリバー・ベアマンのメンタリティを高く評価したほか、今季のマシンに大きく入れられたTGRのロゴに触れ、チームと日本との繋がりがより強くなったことにも言及した。

チームが小規模であるからこそ、失敗を恐れずに立ち上がる「自信」をメンバーに与えることが代表の重要な役割、と語った小松礼雄代表。

ペドロ・デ・ラ・ロサが絶賛する日本のリスペクト精神

アストンマーティンF1チームのアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、1995年から3年間日本で活動した経験を持つ。デ・ラ・ロサがマクラーレンでF1を走っていた当時の写真を大切に持参する日本のファンの姿勢に感動し、「相互のリスペクト」と「細部へのこだわり」は世界に類を見ないと称賛した。さらに、現役時代はライバル関係にあったフェルナンド・アロンソと、現在は深い信頼で結ばれて支え合っている近況も明かした。

「現在チーム(アストンマーチンF1)は苦戦している部分もあるものの、毎日進化を続けていると語り、今週末のレースに向けてベストを尽くす」と約束してくれたペドロ・デ・ラ・ロサ。期待しています!

ピエール・ガスリーは「金継ぎ」ヘルメットを世界初披露

日本でのレース経験があり知日派のピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)は、渋谷や銀座でのショッピングや、初のラーメン体験を楽しむなど、来日してからは日本でのライフスタイルを満喫している様子を語った。日本グランプリの舞台となる鈴鹿サーキットについては、セクター1の高速コーナーを「世界最高」と評し、250km/hで駆け抜ける快感を熱弁した。

また、この日は日本の伝統文化である「金継ぎ」にインスピレーションを受けた特別デザインのヘルメットを披露。「壊れたものを金で繋ぎ、より価値のあるものに変える『金継ぎ』の精神。このヘルメットを日本のファンの前で披露できることを誇りに思う」と胸を張った。

角田裕毅と仲良しのピエール・ガスリー。日本で美味しい寿司屋を尋ねたところ、20軒以上のリストが送られてきたというエピソードを明かした。

佐藤琢磨が今のF1に足りないと感じるものは「音」

トークショーの最後には、インディ500を2度制したレジェンドドライバー、佐藤琢磨選手が登壇した。自身が参戦していた車重600kg・V10エンジンの時代と、150kg重いが1000PSを超えるハイブリッドマシンの現代、両F1マシンの比較について言及。今はタイヤの温度管理などが重要で、映像で見ると「クルージング」しているように見えるほどスムーズだと驚きを語る一方、過去のV10エンジンのサウンドがもたらす快感を懐かしむ正直な気持ちも吐露した。

2026年の第110回インディ500に、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングから参戦する佐藤琢磨選手。2度目の優勝は新型コロナ禍で無観客だったため、大観衆の前での3度目の優勝を目指す。

小雨が降りしきるあいにくの天候にも関わらず、多くのF1ファンが集まった本イベント。トークショー以外にも見どころが沢山あったので、その様子を写真とともにご紹介する。さぁ、今週末の日本グランプリも大いに盛り上がることに期待しよう!