Lamborghini Temerario

レーシングカーのような

最高回転数1万rpmという途轍もない数字を叩き出す4.0リッターV8ツインターボは、剥き出しなので豪雨や大雪の日は注意が必要だろう。
最高回転数1万rpmという途轍もない数字を叩き出す4.0リッターV8ツインターボは、剥き出しなので豪雨や大雪の日は注意が必要だろう。

最も成功したランボルギーニと言われる「ウラカン」の後を受けて、2024年夏にモントレーでお披露目されたテメラリオは、皆さんご存知の通り、ランボルギーニの新世代プラグインハイブリッド車の第3弾である。

ウラカンのV10自然吸気に代わって新開発の4.0リッターV8ツインターボ(ホットインサイド)を搭載、それにフロント2基/リヤ1基(8速DCT内蔵)のモーターを組み合わせる。4.0リッターV8ツインターボと聞くとVWアウディグループ内で広く使用されている従来のユニットを思い浮かべるが、テメラリオのそれはターボユニットでありながら1万rpmまで回るというまったくの新開発ユニット。

しかもフラットプレーンクランクにチタンコンロッドなどまるでレーシングカーのような技術が盛り込まれ、エンジン単体で800PSと730Nm、モーターを足すとシステム最高出力は920PSで0-100km/h加速2.7秒、最高速343km/hという怪物だ。EV走行もわずかながら可能だが(約10km)、ひとたびエンジンがグワンと吼えれば野性味剥き出し、ドライブモードにもよるがシフトショックもおそらくは意図的に明確だ。レブリミットまで試すにはどこを走ればいいのか、そしてどこまで伸びるのかと恐ろしくなるほど速い。

予想外の実用性と快適性

室内空間が拡大し、センターの大型ディスプレイの下に収納が設けられるなど、ウラカンと較べて飛躍的に快適性と利便性を増したテメラリオのインテリア。
室内空間が拡大し、センターの大型ディスプレイの下に収納が設けられるなど、ウラカンと較べて飛躍的に快適性と利便性を増したテメラリオのインテリア。

とはいえおとなしく走るつもりなら予想外に実用的で快適なことを北海道で発見した(燃費も高速道路では9km/L台まで伸びた)。スタートは基本的にモーターだが、外気温などの状況によってはEV走行中でもエンジンが回ってシステムを暖機する細かな制御も行われる。ウラカンよりもややボディが大きくなったおかげで(全高も高くなった)コクピットはまったく窮屈ではなく、荒れた舗装路や轍の残る雪道でも乗り心地は良好。ストラーダモードであればしなやかとさえ言えるぐらいだ。

雪道とドライ路を合わせて900kmを走る道中、ウルスSEに乗り替えたいと思わなかったのが何よりの証拠である。装着タイヤがブリヂストン・ブリザックLM005という海外向けの高速用ウインタータイヤだったせいもあり、雪面の状態によっては神経を遣わなければならなかった(磨かれたミラーバーンのような状況はやはり苦手だ)が、DCTのシフトショックと2モーターによる前軸駆動のAWD(テメラリオは曲がるためのAWD)である点を承知していれば、これまた予想以上に雪道でも心強かった。反応が速いフロントリフターも実に役に立った。

もっとも気をつけなければいけないのは

ウラカンの後継モデルとして登場したテメラリオ。4.0リッターV8ツインターボながら1万rpmという超高回転に達するスーパースポーツカーである。雪道ですれ違う誰もが目を疑った。その圧倒的な走破性とは?
ウラカンの後継モデルとして登場したテメラリオ。4.0リッターV8ツインターボながら1万rpmという超高回転に達するスーパースポーツカーである。雪道ですれ違う誰もが目を疑った。その圧倒的な走破性とは?

一番気を付けなければいけないのは、自らが巻き上げる跳ね石かもしれない。迫力のスタイルの特徴でもあるのだが、リヤタイヤ後部がオープンになっているために泥や小石の巻き上げが著しく、後ろの車に迷惑をかける恐れがある。テメラリオの後ろには立つな、である。

REPORT/高平高輝(Koki TAKAHIRA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2026年5月号 

SPECIFICATIONS

ランボルギーニ・テメラリオ

ボディサイズ:全長4706 全幅1996 全高1201mm
ホイールベース:2658mm
車両重量:1690kg
エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ
総排気量:3995cc
エンジン最高出力:588kW(800PS)/9000-9750rpm
エンジン最大トルク:730Nm/4000-7000rpm
モーター最高出力:前220kW(299PS)/3500rpm
システム最高出力:677kW(920PS)
トランスミッション:8速DCT
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前後ダブルウィッシュボーン
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前255/35ZR20 後325/30ZR21
0-100km/h加速:2.7秒
最高速度:343km/h 

【問い合わせ】
ランボルギーニ カスタマーセンター
TEL 0120-988-889
https://www.lamborghini.com/jp-en