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バイクの死亡事故でダントツ多い頭部と胸部の損傷

警察庁の公式ホームページにある「二輪車の安全利用の促進」内で公表されているデータによれば、2015年(平成27年)から2025(令和7年)におけるバイク事故などによる死者数や重傷者数の推移は下表の通りだ。

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2015年(平成27年)〜2025年(令和7年)における二輪車乗車中死者数及び重傷者数の推移(出展:警察庁「二輪車の安全利用の促進」)

10年前の2015年と比べると、直近の2025年は死者数、重傷者数ともに減少している。ただし、ここ数年は死者数が大きく減少しているわけではなく、2023年以降は500人前後で推移している。また、重傷者数に関しては、やや増加傾向にあることも分かる。

また、同じく警察庁のデータでは、2021年(令和3年)~2025(令和7年)の5年間におけるバイク乗車中の死者数に関し、以下のようなデータがある。

【二輪車乗車中死者数(令和3年~令和7年合計)】
・2369人

【二輪車乗車中死者数の損傷主部位別ワースト3(令和3年~令和7年合計)】
・1位:頭部 897人(37.9%)
・2位:胸部 715人(30.2%)
・3位:頸部 193人(8.1%)

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損傷主部位別の二輪車乗車中死者数
*令和3年~令和7年合計/出展:警察庁「二輪車の安全利用の促進」

損傷主部位とは、交通事故で怪我(損傷)をした身体の箇所のうち、最も程度が重い、または致命傷となった部位を指す。つまり、バイク事故で死亡する場合、頭部と胸部を損傷するケースが最も多いということだ。

ヘルメットを着用しても脱落するとアウト

また、同じく警察庁のデータでは、2021年(令和3年)~2025年(令和7年)の5年間における二輪車乗車中の頭部損傷死者(ヘルメット着用あり)のうち、事故時にヘルメットが逃げるなどで脱落していた人は342人で、40%を占めていた。

【二輪車乗車中死者数(ヘルメット着用あり)のヘルメット離脱の有無(令和3年~令和7年合計)】
・離脱なし 461人(54%)
・離脱あり 342人(40%)
・不明 53人(6%)

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二輪車乗車中死者数(ヘルメット着用あり)のヘルメット離脱の有無
*令和3年~令和7年合計/出展:警察庁「二輪車の安全利用の促進」

ヘルメットは通常、あごひもをしっかりと締めていれば脱げにくいものだ。上記データだけでは、あごひもの締め方など、ヘルメットが離脱した原因までは分からない。ただし、警察庁も、ヘルメットはあごひもを確実に締めるなど、正しく着用するよう呼びかけている。

半キャップ型ヘルメットの脱落が多い!?

さらに、警視庁では、2026年7月から8月にかけて、東京都内の街頭でバイク利用者に対し、ヘルメットのあごひもの結束状況を調査。その結果を公表している。

それによれば、調査人数3520人のうち、あごひもの結束状況は以下の通りだったという。

【二輪車利用者のあごひもの結束状況(2026年調査)】
・適正に結着 75.3%
・ゆるく結着 20.6%
・結着なし 4.1%

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二輪車利用者のあごひもの結束状況
*調査人数3520人/出展:警視庁「二輪車利用者に対するヘルメット及び胸部プロテクターの着用状況調査結果」)

「適正に結着」が75%以上と大半を占めていたものの、2025年に実施した同様の調査では、77.1%だったため、微減の結果になったという。

また、同じ調査により、ヘルメット形状別に不適正な着用(「ゆるく結着」または「結着なし」)をしていた割合も明らかにしている。

【ヘルメット形状別の不適正な着用の割合】
・フルフェイス型 14.6%
・ジェット型 23.3%
・半キャップ型 37.4%

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左がフルフェイス型ヘルメット、右がジェット型ヘルメットの例
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半キャップ型ヘルメットの例

加えて、警視庁は、2023年、2024年、2025年の過去3年間における二輪車乗車中死者数のうち、ヘルメットのタイプ別で脱落した割合も公表。下表のように、こちらも過去3年間の合計で、半キャップ型が42.9%と最多であったことを明らかにした。

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二輪車乗車中死者のヘルメット脱落状況(出展:警視庁「二輪車利用者に対するヘルメット及び胸部プロテクターの着用状況調査結果」)

警視庁の調査やデータによれば、半キャップ型は、あごひもの不適正な着用が最も多く、また死亡事故の際に脱げるなど離脱していた割合も多いようだ。これらから、半キャップ型が必ずしも危険とは結論付けはできないが、もし利用している場合は、あごひもの締め方などは十分に注意したい。

ちなみに、ヘルメットのあごひもをしっかり締めるには、ヘルメットメーカーの取扱説明書などでは、あごとあごひもの間に指が1~2本入る程度を目安にするなど、適切な締め付けを推奨している。いずれにしろ、くれぐれも転倒時に脱げないよう、しっかりと締めることを心掛けたい。

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ヘルメットのあごひもは、必ずしっかりと締めることを心掛けたい

胸部プロテクターは非着用の死者数が78.3%

一方、警察庁のデータに戻ると、2021年(令和3年)~2025(令和7年)の5年間における高速道路でのバイク乗車中の死者数は以下の通り。

【高速道路の二輪車乗車中死者数(令和3年~令和7年合計)】
・157人

また、そのうち、プロテクターの装着、非装着の割合は以下の通りだ。

【高速道路の二輪乗車中プロテクター着用状況別死者数(令和3年~令和7年合計)】
・非着用 123人(78.3%)
・着用 33人(21.0%)
・着用不明 1人(0.6%)

【高速道路の二輪乗車中プロテクター着用状況別致死率比較(令和3年~令和7年合計)】
・着用なし 14.1%
・着用あり 11.3%

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高速道路の二輪乗車中プロテクター着用状況別死者数(上)と致死率比較(下)
*令和3年~令和7年合計/出展:警察庁「二輪車の安全利用の促進」

プロテクター非着用者の致死率は14.1%で、着用者の11.3%に比べて約1.2倍高かった。前述の通り、とくに胸部の損傷は、バイク事故で死亡した人のなかでも高い割合を占めるだけに、胸部プロテクターなどの装着は命を守るためにも大切であることが分かる。

近年、胸部プロテクターはさまざまなタイプが出ており、選びやすくなっている。

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胸部プロテクターの例。写真はアールエスタイチのRV106|ネックスエアー セパレート チェストプロテクター(税込価格6930円)。セパレートタイプなのでライディングジャケットの脱着がしやすいのが特徴

また、プロテクター内蔵のライディングジャケットなども、豊富なタイプから選べるようになっている。単体の胸部プロテクターだと、ちょっと着るのに違和感を持つ人などなら、そうした製品であれば、自然な感じで着用できるのでおすすめだ。

ともあれ、自分の命を守るためにも、ヘルメットをしっかり締めることはもちろん、胸部プロテクターをまだ利用していない人は、ぜひ購入することを検討してみてはいかがだろうか。

【関連リンク】
警察庁「二輪車の安全利用の促進」
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/nirinsha-anzenriyou.html

警視庁「二輪車利用者に対するヘルメット及び胸部プロテクターの着用状況調査結果
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/nirinsha/heru_pro.html