業界人コラム 紛争地域から日本人を救出せよ! 多国間演習「コブラゴールド24」にて実施された緊迫の日本人救出訓練【自衛隊新戦力図鑑】【写真・2枚目】 タイで開催された多国間演習「コブラゴールド24」にて、陸上自衛隊と航空自衛隊は邦人輸送訓練に参加した。さまざまな突発的事態が生じるなかで、いかに隊員たちは避難者を守り、導いたのか。 M60機関銃で武装したタイ軍のHMMWYの前に立つ、陸上自衛隊中央即応連隊の隊員。中央即応連隊は、文字通り国内外の事態に即応するために作られた部隊であり、陸上総隊の下に直接置かれている。今回のような邦人輸送任務も、彼らの主要任務のひとつだ。 避難者のための集合地点として、また円滑な避難実施のための拠点としてウタパオ空港に「避難統制センター(ECC)」が設置された。避難者は空自隊員の手による身体検査や所持品検査を受け、安全が確認されたのちにパスポートチェックへと移る。また、身元確認のため訓練には外務省職員も参加した。 タイ軍の管理エリアにて身体検査を拒否し、突然暴れ出す避難者の男性。訓練では、こうした突発的事態がランダムに仕込まれており、リアルな状況の再現が心掛けられていた。 覆面姿の不審な男性が空港への侵入を試みる。中央即応連隊の隊員が彼を制止し、規制エリアの外まで押し出す。2021年のアメリカ軍のアフガニスタン撤退では、国外脱出を求める群衆がアメリカ軍輸送機に群がる様子が報道され、大きな衝撃を与えている。 この画像の記事を読む