Vehicle Test Cell 開設の背景
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、モビリティ開発は多様化の一途をたどっている。それに伴い、部品・素材メーカーに求められる水準の高度化や、異業種・ベンチャーの新規参入も生じたことにより、車両試験から部品評価、さらにはそうしたデータにおける相関性の解析まで、多くの顧客が膨大な対応を迫られている。こうしたニーズにワンストップでお応えするため、この度の「Vehicle Test Cell」開設に至った。車両試験と部品評価データをその場で繋ぎ解析するソリューションを提供する。
特長と展望
広範なモビリティ開発を総合的に支援するパイロットプラント
電気自動車の電費や航続距離測定、内燃機関車の触媒評価などに必要とされる長時間の連続走行に対応可能な装置とエンジニアを備えている。特に、ドライバーに代わってシャシダイナモ上での走行試験を優れた再現性で行うHORIBA独自開発の自動運転システムを活用することにより、精度の高いデータを効率的に蓄積することができる。さらに、自動車だけでなく電動バイクや電動キックボードなどの性能試験にも対応しており、モビリティ開発を総合的に支援するパイロットプラントとして顧客に寄り添ったサービスが提供される。
Analytical Solution Plazaと連携し、開発効率化・加速化に貢献
Vehicle Test Cellのすぐ近くには、HORIBAが得意とする化学分析を行うAnalytical Solution Plazaが隣接しており、Vehicle Test Cellでの試験に用いた車両の部品を抜き出して行う劣化度合いの評価などにも対応する(例:エンジンオイルやギアオイルといった消耗部品における、長時間走行前後の品質評価)。車両試験と部品評価のデータをその場でつないで解析するソリューション提供により、顧客の開発効率化・加速化に貢献する。