パナソニック エナジーの高容量リチウムイオン電池は、優れた電池性能に加え、EVへの搭載実績に裏打ちされた高い安全性と信頼性を備えている。2025年3月時点で、EV約370万台分に相当する約190億個のセルを供給しており、パナソニック エナジーの電池に起因する車両リコールは発生していない。
カンザス工場は、約120万㎡の広大な敷地を有し、その面積は東京ドーム約26個分に相当する。パナソニック エナジーは、モビリティの電動化を推進する顧客の需要に対応するため、「日米(日本・北米)2 軸」での車載事業の拡大を進めており、既存の米国ネバダ州の工場に続き、北米第二工場となるカンザス工場は、その戦略の一翼を担う拠点として重要な役割を果たす。2017年から稼働しているネバダ工場は年間約41GWhの生産能力を有しており、カンザス工場のフルスケール生産時には、合計約73GWhに及ぶ米国製電池の生産体制の構築を目指している。
日本で車載電池の生産を開始したパナソニック エナジーは、その後、北米市場においても業界に先駆けて高性能・高品質な円筒形リチウムイオン電池の生産を拡大展開し、EV市場形成に貢献している。リチウムイオン電池の生産開始から約30年、そして約8年にわたるネバダ工場での生産で蓄積された技術やノウハウを生かし、カンザス工場ではさらに進化したモノづくりと早期の安定生産の実現が目指される。省人化ラインの導入などによりネバダ工場と比較して生産性を約20%向上させ、今後はセル容量を約5%向上する新材料を用いた製品の投入も計画されている。
カンザス州史上最大の経済開発プロジェクトである本工場の建設によって、工場での最大4,000人の新規雇用のほか、サプライヤーなど関連企業を含めると、直接・間接雇用あわせて約8,000人の新規雇用を創出することが期待されている。また、将来にわたる持続的なハイテク人材の雇用機会創出と産業振興のため、カンザス大学など地域の高等教育機関とも技術開発や専門人材育成の連携を進めるなど産学連携の取り組みも推進されており、デソト地域およびカンザス州周辺の経済圏のみならず、米国の経済や製造業の活性化にも貢献する。
| 工場名称 | パナソニック エナジー北米 カンザス工場 |
| 所在地 | 10301 Astra Parkway, De Soto, KS 66018 |
| 開所時期 | 2025年 7月 |
| 生産品目 | 車載用円筒形リチウムイオン電池(2170セル) |
| 敷地面積 | 約120万㎡ (約300acres) |
| 延床面積 | 約44万㎡ (約470万 ft²) |
| 従業員数(予定) | 最大約4,000人 |
| 代表者 | Chief Executive Officer 高本 泰明 President and Chief Operating Officer Allan Swan |

