800Wh/L 超の業界トップクラスのエネルギー密度を有するリチウムイオン電池は、パナソニック エナジーの日本国内の工場で製造され、カリフォルニア州ガーデングローブにあるハービンジャーの本社工場に納入される。将来的にはパナソニック エナジーのカンザス州デソトの新工場からのセル供給も検討されている。本協業を通じ、ハービンジャーの米国での生産拡大を実現し、商用車市場の電動化の推進によって持続可能な社会の実現に貢献していく。
2021 年設立のハービンジャーは、配送用トラックや緊急・災害対応車両など中型 EV 商用車用途に特化した米国の自動車メーカーであり、カリフォルニア州の自社工場で電動シャーシの設計から生産まで手掛けている。同社独自のストリップド・シャーシ※には、自社開発の電動ドライブトレインやバッテリーシステムなど主要システムがすべて搭載されており、業界でも特長的な垂直統合型のアプローチにより、コストを抑えつつ、性能、安全性、耐久性の向上が実現されている。同社は 2025 年初頭に生産を開始し、食品メーカーのBimbo Bakeries USA やレジャー用車両(RV)メーカーの THOR Industries をはじめとする米国大手企業からの受注を含め、約 5,000 台の予約注文への対応を進めている。
パナソニック エナジーの車載用円筒形リチウムイオン電池は、優れたエネルギー密度に加え、EV 搭載の実績に裏打ちされた高い安全性と 頼性を備えている。2025年3月時点で、EV約370万台分に相当する約190億個のセルを供給しており、これまで同社の電池に起因する車両リコールは一切発生していない。ハービンジャーは、この高い安全性と耐久性を持つ電池技術を活用することで優れた車両の生産を実現する。