まずはアウトラインを

上が新型トヨタ・シエンタ、下がホンダ・フリード

現行ホンダ・フリードは2016年デビューの2代目モデル。トヨタ・シエンタにとっては、まさに「宿命のライバル」関係のクルマだ。フリードにはテールゲートパネルとリヤバンパーを開口部の広い専用デザインにした「フリード+(プラス)」も設定されている。

対するトヨタ・シエンタの先代モデル(2代目)は2015年デビューだったから、フリードより少し前に登場したわけだ。なぜ宿命のライバルなのかといえば、コンパクトなサイズで3列シートを実現しているから。

2018年以降の販売台数を比較してみよう。

2018年2019年2020年2021年2022年上半期
トヨタ・シエンタ94,048台110,880台72,689台57,802台25,861台
ホンダ・フリード84,121台85,596台76,283台69,577台43,827台
自販連のデータより

今年の上半期は、さすがにフリードの好調さが際立つが、それまでは「まさにライバル関係」と言っていい接戦を繰り広げている。

では、新型シエンタと現行フリードを比較してみる。3列シート(7名乗り)ハイブリッドFFモデル同士で比べてみよう。

上が新型トヨタ・シエンタ、下がホンダ・フリード

ボディサイズは、ほぼ同じ

上が新型シエンタ、下がホンダ・フリード

まずは、ボディサイズを。
新型シエンタ
全長×全幅×全高:4260mm×1695mm×1695mm
ホイールベース:2750mm

ホンダ・フリード
全長×全幅×全高:4265mm×1695mm×1710mm
ホイールベース:2740mm

どちらも5ナンバーサイズ(排気量:2000cc以下 全長:4700mm以下 全幅:1700mm以下 全高:2000mm以下)に収まるコンパクトで、ボディサイズはほとんど同じだ。

左が新型シエンタ、右がホンダ・フリード
左が新型シエンタ、右がホンダ・フリード

最低地上高と最小回転半径は

新型シエンタ
最低地上高:140mm
最小回転半期:5.0m

ホンダ・フリード
最低地上高:135mm
最小回転半径 5.2m
で新型シエンタの小回り性が光る。

インテリア&3列シート比較

上が新型シエンタ、下がホンダ・フリードのインテリア

インテリアは、デビューしたてのシエンタの方が当然だが現代的。とはいえ、フリードの使い勝手の良いデザインも悪くない。

上が新型シエンタ、下がホンダ・フリードのインテリア

どちらも3列目はエマージェンシー(全長4260mmなのだから当然だが)。それでも、いざというときに乗せられるのがシエンタ、フリードの人気の秘密だ。

新型シエンタの乗車定員は3列シートが7名、2列シートが5名。フリードの乗車定員は3列シートが7名/6名(2列目がベンチシートか否か)、2列シートが5名になる。

パワートレーン&燃費比較

新型シエンタのハイブリッドシステム

新型シエンタのパワートレーンは、ガソリン車(1.5ℓ直3DOHC+CVT)とハイブリッド(1.5ℓ直3DOHC+THSⅡ)の二本立て。

フリードは、ガソリン車が1.5ℓ直4DOHC+CVTとハイブリッド(1.5ℓ直4DOHC+7速DCT+モーター)。フリードのハイブリッドは、ホンダのコンパクトカー用のハイブリッドシステムで、i-DCDだ。

新型シエンタ(ハイブリッド)
エンジン
1.5ℓ直3DOHC
エンジン型式:M15A-FXE
排気量:1470cc
ボア×ストローク:80.5mm×97.6mm
最高出力:91ps(67kW)/5500rpm
最大トルク:120Nm/3800-4800rpm
使用燃料:レギュラー
フロントモーター1NM型交流同期モーター
最高出力:80ps(59kW)/141Nm
バッテリー:6.5Ah(ニッケル水素)
ホンダ・フリード(ハイブリッド i-DCD)
エンジン
1.5ℓ直4DOHC
エンジン型式:LEB
排気量:1496cc
ボア×ストローク:73.0mm×89.4mm
最高出力:110ps(81kW)/6000rpm
最大トルク:134Nm/5000rpm
使用燃料:レギュラー
フロントモーター
交流同期モーター
最高出力:29.5ps(22kW)/160Nm
バッテリー:(リチウムイオン電池)

ラゲッジスペースは?

新型シエンタ

3列シート車 サードシートアレンジモード時
2列シート車 フラットラゲッジモード時

ホンダ・フリード

3列目シートを使っているときのラゲッジ
3列シートを畳んだ時のラゲッジ
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