MC20改良新型では、モータースポーツにインスパイアされたデザイン採用へ
マセラティは、2ドアスポーツカー「MC 20」の電動版、「MC 20フォルゴレ」の発売を中止したことがわかった。
MC 20は、2020年に発売。電動フォルゴーレは、3モーターパワートレインを積み、最高出力700ps以上というパフォーマンスが期待されていた電気モデルで、これまで数回延期され、最終的には2025年内の発売が期待されていた。

昨年、当時のCEOダビデ・グラッソ氏は、「当社は電動化の変革をリードするために全力で取り組んでいます」と豪語していたがが、その夢はあえなく散ってしまった。
マセラティの広報担当者は、Car & Driver誌へのインタビューで、「スーパースポーツカーセグメント、特にMC20の顧客を対象とした市場調査では、EVよりも強力なICEエンジンの運転に非常に興味があることがわかった」と述べ、これらの購入者は「近い将来、BEVに切り替える準備ができていません」と付け加えたという。

一方、Autocar誌によると、近々ICE搭載「MC 20」が全面的なアップデートを計画しており、改良新型では、モータースポーツにインスパイアされたデザインと、最高出力640ps/471 kW、最大トルク720 Nmを発揮する。また、アップグレードされた3.0L V6ツインターボエンジンを搭載し、「MC20 GT2 Stradale」からインスピレーションを得ているという。
MC20フォルゴレの廃止により、マセラティの電気自動車の将来について疑問が生じているが、これは早すぎる終焉を迎えた最初のスポーツカーではない。実は同社は、2014年のジュネーブモーターショーで「Alfieri」(アルフィエーリ)コンセプトが発表され、その後すぐに同社は量産モデルの計画を発表した。
アルフィエーリは、クーペとコンバーチブルの形で2018年までに登場する予定だった。パワートレインは、最高出力414ps、最大トルク301kW 、450ps/331kW、520ps/382kWの出力を持つV6エンジンも確定していたが、実現しなかったという過去もある。
「グラントゥーリズモ フォルゴレ」、「グレカーレ フォルゴレ」と続いた電気自動車シリーズだが、果たして次の一手はあるのだろうか、情報が入り次第、お伝えしよう。





