ヒョンデ スターリア EV 市販型プロトタイプ スパイショット

現行型となる初代スターリアは、2021年に登場、宇宙船のようなエクステリアデザインで注目を集めたが、4年の月日を経て初の大幅改良がなされるとともに、EVバージョンが初めて設定される。

ヒョンデ スターリア EV 市販型プロトタイプ スパイショット

ドイツの公道で捉えたプロトタイプは、ボディのほぼ全体をお得意のナイロンパネルで偽装しており、ディテールは不明だ。しかし、内部情報によると、フロントバンパーの大型グリルが廃止され、代わりに中央に小さなインテークが設けられるほか、バンパー下部も改良されるようだ。また、スリムなLEDライトバーや、LEDデイタイムランニングライトのグラフィックも新設計されるという。

低いウインドウラインは、キャビンの開放感を高めている。一部の市場に向けては最大11人乗り仕様が用意されているが、欧州向けのスターリアは7人乗りとなっている。

ヒョンデ スターリア EV 市販型プロトタイプ スパイショット

後部座席へのアクセスはスライドドアで、中央にはキャプテンシートが2つ、後部座席には3人掛けのベンチシートが配置されている。中央のシートは180度回転式や、高級旅客機のようなリクライニング式にアップグレードでき、レッグレストも内蔵されるなど、まさに夢のような空間が実現している。

ルーフに取り付けられたエアコン吹き出し口は、後部座席のLEDアンビエントライトのストリップに配置され、64色の落ち着いたカラーバリエーションでインテリアを彩る。これはメルセデス・ベンツVクラスやフォルクスワーゲン・カラベルにも引けを取らないカラーバリエーションだ。

EV版のパワートレインだが、スターリアをベースにしたイヴェコの新型eMoovyがヒントになりそうだ。こちらは、最高出力218ps、最大トルク350Nmを発揮するモーターを搭載、63kWhまたは76kWhのバッテリーパックによって駆動される。また、大型ユニットは、WLTPサイクルで320kmの航続を実現、800V技術を採用し、V2L(Vehicle to Vehicle)も搭載されているが、スターリアEVにも同様の機能が期待できるだろう。ただし、スターリアは、もう少しパワーアップされる可能性もある。

改良新型スターリアのワールドプレミアは、2025年内と予想されている。現行型が登場した時にも日本導入希望の声が多く、過去には日本でプロトタイプが目撃されるなど、どこかのタイミングで日本発売を狙っている可能性がありそうだ。もし、発売されれば、トヨタのアルファードやヴェルファイア、日産のエルグランドなど大型ミニバン勢にとっては脅威となるかもしれない。