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今日は何の日?

■2代目フォレスターをチューンナップしたSTiバージョン登場

2004(平成16)年5月6日、2年前にフルモデルチェンジした2代目フォレスターを、STIがチューンナップした「STi バージョン」が追加された。2.5L水平対向IC(インタークーラー)ターボエンジが搭載し、足まわりも強化された走りを追求したSUVである。

スバル「フォレスターSTi」
スバル「フォレスターSTi」
スバル「フォレスターSTi」
スバル「フォレスターSTi」

都会派SUVと一線を画した走りを追求したフォレスター誕生

初代フォレスターは1997年にデビュー。当時は、トヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」のような都会派のSUVが人気を獲得していたが、フォレスターはそれらと一線を画して、力強い走りと高いオフロード性能、あらゆるシーンでの安定した走りと使いやすさが特長だった。

初代「フォレスター」
1997年にデビューした初代「フォレスター」

四角張ったフォルムでワゴン色が強いスタイリングに、220psを発揮する2.0L水平対向ターボ(EJ20型)エンジン(後に2.5L水平対向NA[EJ25型]を追加)とフルタイム4WDを搭載。4WDについては、AT車にはアクティブトルクスピリット式を、MT車にはビスカスLSD付センターデフ式が採用された。

初代「フォレスター」
1997年にデビューした初代「フォレスター」

ハイパワーで低重心のパワートレインによって力強い走りを達成したフォレスターは、それを証明するように、発売前に24時間連続走行で平均速度180.82km/hと世界最高速度233.341km/hを達成して、“世界最速SUV”の称号を得ていたのだ。

オン/オフロード両方で優れた走破性を有するフォレスターは、スバルらしいSUVとして高い評価を得て人気モデルとなった。

初代フォレスターに搭載されたEJ20 水平対向4気筒DOHCインタークーラーターボ MASTER-4エンジン
初代フォレスターに搭載されたEJ20 水平対向4気筒DOHCインタークーラーターボ MASTER-4エンジン

STiバージョン第1弾は2.5L インタークーラーターボでハイパワーを実現

フォレスターは、2002年初めてのモデルチェンジで2代目に移行。ソフトなイメージのSUVが増える中、初代同様にオフロード色が強いクロスオーバーSUVを貫いた。

2代目「フォレスター」
2002年にデビューした2代目「フォレスター」

搭載エンジンは、最高出力220psの2.0L水平対向ターボ(EJ20型)と、137psのNAエンジンの2機種が設定(初代途中で投入された2.5Lは廃止)され、発売2週間で3000台を受注する人気を獲得。その人気を維持するため、スバルは積極的にフォレスターのモデル展開を図った。

2000年初代のマイナーチェンジで登場したフォレスターS/tb-Sti
2000年初代のマイナーチェンジで登場したフォレスターS/tb-Sti

第1弾となったのが、2年後2004年2月3日にデビューしたSTI(スバルテクニカインターナショナル)がチューンナップしたフォレスターSTiバージョンだった。スタイリングは、低められた車高とともに専用バンパーとグリル、18インチタイヤなどでスポーティさが演出された。

パワートレインは、最高出力265ps/最大トルク38.5kgmを発揮するフォレスター初の2.5L水平対向インタークーラーターボエンジンと6速MTの組み合わせ。その他にも、標準より30mm低いスポーツサスペンションやブレンボ製ブレーキシステム、前後LSDの採用などに加え、フロントクロスメンバーを強化するなど足まわりも強化され、走りを極めたSUVとなった。

STiバージョン第2弾は新しいデザインで登場

2004年5月のこの日、2月にマイナーチェンジで変更となった新しいデザインの第2弾となるSTiバージョンがデビューした。

スバル「フォレスター」
スバル「フォレスター」

パワートレインや基本的な機能は、2月に登場した第1弾のSTiバーションと同じだが、専用のフロントグリルとフロントバンパー、MTのシフトセレクトストロークの最適化、ステアリングギアボックス(取り付け構造の改良・ラック径の拡大・ダンパーバルブ追加)の改良が加えられた。

「フォレスターSTiバージョン」のコクピット
「フォレスターSTiバージョン」のコクピット

また、スバル量産車としては初めての240km/hまで表示するスピードメータが採用され、車両価格は311.85万円に設定された。ちなみに第1弾STiバージョンは、295.0万円だった。

「フォレスターSTiバージョン」のドライバーズシート
「フォレスターSTiバージョン」のドライバーズシート

さらに12月には、第3弾となるSTiバージョンがデビュー。第3弾の変更点は、新色“アーバングレーメタリック”が追加されたのに加え、ヘッドライトレベライザーを標準装備し、サスペンション特性の変更など。一部グレードに標準装備されたソリッドフォース・サウンドシステム(2.0XT)、HIDヘッドランプ、スポーティパッケージが注目された。

「フォレスターSTi バージョン」搭載の2.5L水平対向インタークーラーターボエンジン
「フォレスターSTi バージョン」搭載の2.5L水平対向インタークーラーターボエンジン

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フォレスターに限らず、スバルにはユーザーの多様な要求に応えるため、STIが手掛ける数多くのSTiバージョンが展開されている。フォレスターSTiバージョンも、1年間に3つのモデルが投入されるという、選ぶのに迷ってしまいそうだ。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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