
スカイトップは、同社の高性能スポーツカーであるM8をベースに開発、50台限定で製造され、1台あたりの価格は約50万ドル(現在のレートで約7200万円)とされているが、発売を前にすでに完売したと噂され、プレミア価格は定価の3倍以上の2億円を超えているとも伝えられており、「幻のモデル」となっている。
偽装無しの状態で捉えたプロトタイプだが、エクステリアの面ではM8コンバーチブルとまったく関連性がなく、二重のキドニーグリルだけが、それがBMWであることを示している。

ヘッドライトは非常にスリムで、7シリーズやXMなどのモデルのものとはデザイン的にはまったく異なり、内側にはほぼフラットなヘッドランプが2つ、上部フランジにはLEDデイタイムランニングライトが配置されている。キドニーグリルもデザインが異なり、幅が広く、かさばらず、より角張っている。

それに加え、この少量生産モデルは、BMW のラインナップの中で最もスポーティなコンバーチブルとはまったく異なっている。このスカイトップは純粋なロードスターではなく、むしろ刺激的なタルガだからだ。固定されたリヤウィンドウからは、乗員室を保護するとともに、乗員室と荷物室を隔てる安全構造の一部がはっきりと見える。もちろん後部座席はなく、代わりにバックボーンカバーが付いており、ルーフは硬質で、手動で取り外し可能だ。

スリムなテールライトは旧型のZ8を彷彿とさせ、リヤエプロンには2つの楕円形の排気口を備えた、まったく新しいインサートが採用されている。この構成は、Mはもちろん、BMWのどのモデルにも類を見ない。スクープ班のカメラマンは、このエキゾーストパイプから発せられるサウンドが非常にパワフルで、「強烈なインパクトを残す」と語っていた。
パワートレインは、M8コンペティションと同じ4.4L V8ツインターボエンジンを搭載する。最高出力625ps以上を発揮し、わずか3秒で時速60マイル(97km/h)まで加速、トランスミッションは、“M xDrive”トラクションを備えた8速デュアルクラッチオートマチックとなっている。
偽装無しの姿であらわれたことからも、スカイトップ量産型の公式ワールドプレミアが近づいていることがうかがえる。定価でさえ高級SUVのXMの3倍の価格だが、今後さらにプレミア価格が上昇することは間違いなさそうだ。













