カワサキNinjaの元祖! F17インチに進化したGPZ900R Ninja(ZX900-A7)の1/12スケールプラモデル【AOSHIMA】

プラモデル、ミニカー、ラジコンカー、カプセルトイなどでおなじみの「AOSHIMA(株式会社 青島文化教材社)」から、カワサキNinja(ニンジャ)の元祖・GPZ900R Ninjaの1/12スケールプラモデルが登場。ビッグマイナーチェンジにより、新たにフロント17インチホイールを採用した1990年モデル(A7)を忠実に再現している。
REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)
株式会社 青島文化教材社 https://www.aoshima-bk.co.jp/

ザ・バイク No.49 1/12 カワサキ ZX900A GPZ900R Ninja ’90 カスタムパーツ付き……3960円(税込)

1990年モデルのカワサキ GPZ900R Ninja(ZX900-A7型)を、1/12スケールで再現したプラモデルが登場。純正パーツに加え、3種類のカスタムマフラー、また各種カスタムパーツを同梱。ステムと車軸は金属製のビスを導入し、強度を確保しつつ組み立てやすい仕様に設計。ワイヤーやホース類はビニールパイプを採用するなど、リアルなフォルムを実現している。

商品詳細

ブランド:AOSHIMA
仕様:プラモデル
シリーズ:ザ・バイク No.49
スケール:1/12
発売月:2023年10月発売中
価格:3960円(10%消費税込)
JANコード:4905083-067093
発売元:株式会社 青島文化教材社
https://www.aoshima-bk.co.jp/
≪注意≫
※写真は試作品。実際の商品とは仕様が異なる場合があります。

アメリカで起こった“忍者ブーム”の中で登場した「カワサキ GPZ900R Ninja」

カワサキ GPZ900R Ninjaは1984年(昭和59年)に誕生し、2003年6月まで生産されたロングセラーモデル。GPZ900R Ninjaは、北米向けのサブネームとして「Ninja(ニンジャ)」と命名。現在、カワサキ車には様々なモデルに“Ninja(ニンジャ)”の名前が与えられているが、GPZ900R Ninjaは、“Ninja(ニンジャ)”の名称が与えられた最初のモデルだった。

当時Ninja(ニンジャ)と名付けられたのは、アメリカで忍者ブームが起こっていたから。俳優のショー・コスギ(テレビ番組・筋肉番付等でおなじみの俳優、ケイン・コスギの実父)出演のアメリカ映画「燃えよNINJA」シリーズが大ヒットするなど、全米各地で“東洋の神秘”である忍者の人気が沸騰。忍者のコスプレができ、手裏剣や殺陣が体験できる娯楽施設も誕生した。

ちなみにホンダはNinjaの対抗馬として、“ハリケーン”を発売。米国のテレビCMでは、忍者がハリケーンの風に吹き飛ばされるなど、アメリカならではの露骨でユニークな(ライバルを駆逐する分かりやすい)演出も行われた。

1984年(昭和59年)に登場した初代モデル(A1)。写真はファイアクラッカーレッド×メタリックグレーストーン(欧州仕様)。

1984年(昭和59年)に登場した輸出仕様車のカワサキGPZ900R Ninjaは、水冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ908ccエンジンを新設計のフレームに搭載。戦闘機をイメージさせる、空力に優れたフルカウルを採用し、高いスポーツ性能を発揮した。

輸出専用だった(当時、国内における排気量の上限は750ccだった)GPZ900R Ninjaは、国内では多くのメディアが、こぞって史上最速のバイク“カワサキ・ニンジャ”と紹介。バイクブームに沸いていた発売時は、「忍者のように速いオートバイ」として二輪専門誌だけでなく、新聞や一般誌でも大きく取り上げられた。

GPZ900R Ninjaは最高出力115馬力(北米仕様車/欧州仕様車は110馬力)を発生。最高速度は240km/h以上。0-400mの加速は10.976秒という、当時としては驚異的な記録をマーク。名車・Z1が世に出てから11年目。カワサキは再び「世界最速」の座を手にすることに成功した。

カワサキ GPZ900R Ninja(1984年モデル) 主要諸元

仕向け・仕様海外向けモデル
全長 (mm)2220
全幅 (mm)750
全高 (mm)1215
ホイールベース (mm)1495
最低地上高(mm)140
シート高 (mm)780
乾燥重量 (kg)228
最小回転半径(m)2.7
原動機種類4ストローク
気筒数4
シリンダ配列並列(直列)
冷却方式水冷
排気量 (cc)908
カム・バルブ駆動方式DOHC
気筒あたりバルブ数4
内径(シリンダーボア)(mm)72.5
行程(ピストンストローク)(mm)55
圧縮比(:1)11
最高出力(kW)81
最高出力(PS)115(北米仕様車/欧州仕様車は110)
最高出力回転数(rpm)9500
最大トルク(N・m)85
最大トルク(kgf・m)8.7
最大トルク回転数(rpm)8500
燃料供給方式キャブレター
燃料供給装置形式CVK34
燃料タンク容量 (L)22
燃料タンク・リザーブ容量 (L)4.4
燃料(種類)レギュラーガソリン
エンジン始動方式セルフスターター式
点火装置フルトランジスタ式
点火プラグ標準搭載・型式DR9EA
点火プラグ必要本数・合計4
搭載バッテリー・型式YB14L-A2
エンジン潤滑方式ウェットサンプ式
エンジンオイル容量※全容量 (L)4.0
エンジンオイル量(オイル交換時) (L)2.7
エンジンオイル量(フィルタ交換時) (L)3.0
推奨エンジンオイル(SAE粘度)10W-40
クラッチ形式湿式・多板
変速機形式リターン式・6段変速
1次減速比1.732
2次減速比2.882
変速比1速 2.799/2速 2.000/3速 1.590/4速 1.332/5速 1.152/6速 1.034
動力伝達方式チェーン
スプロケット歯数・前17
スプロケット歯数・後49
チェーンサイズ530
標準チェーンリンク数112
キャスター角29
トレール量 (mm)114
ブレーキ形式(前)油圧式ダブルディスク
ブレーキ形式(後)油圧式ディスク
ブレーキオイル適合規格DOT 4
懸架方式(前)テレスコピックフォーク
フロントフォークタイプ正立フォーク
懸架方式(後)スイングアーム式
ショックアブソーバ本数(後)1
タイヤ(前)120/80-16
タイヤ(前)構造名バイアス
タイヤ(前)速度記号V
タイヤ(前)タイプチューブレス
タイヤ(後)130/80-18
タイヤ(後)構造名バイアス
タイヤ(後)速度記号V
タイヤ(後)タイプチューブレス
ヘッドライト定格(Hi)60W/55W

トム・クルーズ主演のハリウッド映画「トップ・ガン」で人気に拍車をかけたGPZ900R Ninja

カワサキ GPZ900R Ninjaは1986年(昭和61年)に公開されたトム・クルーズ主演のアメリカ映画「トップガン」に登場し、さらに人気が加速化。写真はEICMA2022のカワサキブースに展示された、映画「トップガン マーベリック(2023年公開)」に使用されたカワサキGPZ900R Ninja。カラーは映画用のオリジナル。ライセンスの都合上、KAWASAKIやGPZ900R Ninjaのロゴは除去。写真の車両は塗装によって“古びた”雰囲気を造り上げているのも特徴。

カワサキ GPZ900R Ninjaの人気に拍車をかけたのは、1986年(昭和61年)に公開されたトム・クルーズ主演のハリウッド映画「トップガン」。トム・クルーズの出世作でもあるこの映画は、アメリカだけでなく日本でも大ヒット。「ニンジャに乗りたい!」という理由から、多くの中型二輪免許(現在の普通二輪免許)ライダーが、“司法試験よりも難しい”“バイク乗りに対する嫌がらせ”と揶揄された、限定解除(当時は公認教習所での取得制度がなく、試験場での一発試験のみだった)にチャレンジしたのは有名なお話だ。

今回のプラモデルのベースとなった「1990年モデル(ZX900-A7)」は、初めてのビッグマイナーチェンジ車

1990年モデル(ZX900-A7)。ファイアクラッカーレッド×エボニー(欧州仕様)。

1984年(昭和59年)に誕生し、2003年6月まで生産されたロングセラーモデルのカワサキ GPZ900R Ninjaは、時代によって進化を遂げているのがポイント(ZX900-A1~ZX900-A16)。

上記プラモデルの見本となっている1990年式(ZX900-A7)は、初めてのビッグマイナーチェンジを実施したモデル。変更点は主に足周りで、フロント16インチホイールから、フロント17インチホイールに大径化。また前後のホイールデザイン、フロントサスペンション(チューブ径をΦ38からΦ41に大径化)、ミラー形状、メーターなどを変更。加えて車体寸法、車重、タイヤ幅、最高出力、最大トルクなども刷新された。

カワサキ GPZ900R Ninja(1990年モデル) 主要諸元

仕向け・仕様海外向けモデル(輸出仕様車)
全長 (mm)2220
全幅 (mm)730
全高 (mm)1220
ホイールベース (mm)1500
最低地上高(mm)140
シート高 (mm)790
乾燥重量 (kg)234
最小回転半径(m)2.7
原動機種類4ストローク
気筒数4
シリンダ配列並列
冷却方式水冷
排気量 (cc)908
カム・バルブ駆動方式DOHC
気筒あたりバルブ数4
内径(シリンダーボア)(mm)72.5
行程(ピストンストローク)(mm)55
圧縮比(:1)11
最高出力(kW)79
最高出力(PS)108
最高出力回転数(rpm)9500
最大トルク(N・m)83
最大トルク(kgf・m)8.5
最大トルク回転数(rpm)8500
燃料供給方式キャブレター
燃料供給装置形式CVK34
燃料タンク容量 (L)22
燃料タンク・リザーブ容量 (L)4.4
エンジン始動方式セルフスターター式
点火装置フルトランジスタ式
点火プラグ標準搭載・型式DR8ES
点火プラグ必要本数・合計4
搭載バッテリー・型式YB14L-A2
バッテリー容量12V-14Ah
エンジン潤滑方式ウェットサンプ式
エンジンオイル容量※全容量 (L)4.0
エンジンオイル量(オイル交換時) (L)2.7
エンジンオイル量(フィルタ交換時) (L)3.0
推奨エンジンオイル(SAE粘度)10W-40
クラッチ形式湿式・多板
変速機形式リターン式・6段変速
1次減速比1.732
2次減速比2.823
変速比1速 2.799/2速 2.000/3速 1.590/4速 1.332/5速 1.152/6速 1.034
動力伝達方式チェーン
スプロケット歯数・前17
スプロケット歯数・後48
チェーンサイズ530
標準チェーンリンク数112
キャスター角29
トレール量 (mm)118
ブレーキ形式(前)油圧式ダブルディスク
ブレーキ形式(後)油圧式ディスク
ブレーキオイル適合規格DOT 4
懸架方式(前)テレスコピックフォーク
フロントフォークタイプ正立フォーク
懸架方式(後)スイングアーム式
ショックアブソーバ本数(後)1
タイヤ(前)120/70-17
タイヤ(前)構造名バイアス
タイヤ(前)速度記号V
タイヤ(前)タイプチューブレス
タイヤ(後)150/70-18
タイヤ(後)構造名バイアス
タイヤ(後)速度記号V
タイヤ(後)タイプチューブレス
ヘッドライト定格(Hi)60W/55W

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