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イラスト入りの“ご当地”ナンバープレートには、地域独自の図柄を採用
デザインやイラストを配置したナンバープレートは、地域振興や観光振興に貢献するため、地元の魅力的な景観や観光資源をデザインに入れた、エリア色の濃い図柄を取り入れているのがポイントだ。
2007年から始まった原付&ミニカーのデザイン入りナンバープレートは、“ご当地ナンバー”とも呼ばれ、地域のブランディングや、地域の特色を生かして親しみを持ってもらう一つの手段として全国に拡大。その場所独特の、個性的な図柄を採用している。
市区町村が管轄する原付&ミニカーのご当地ナンバーは、発祥から10数年で全国において500種類オーバーを達成。自治体によっては複数のタイプを保持。また種類によっては早期に限定数に達して発行が終了するなど、プレミアムナンバーとして価値を付けているものもある。
原付&ミニカーのご当地ナンバーの交付手数料(費用)は、各地域、ナンバーの種類、車両の種別等により異なる(無料の場合もあり)。有料の場合、一般的にその料金は交通改善や観光振興などの費用に充てられている。
かつて千葉県佐倉市で発行された、プレミアムな「ルパン三世」のイラスト入りナンバープレート。再発行の要望も多数!
ご当地ナンバーの中でも“プレミアムナンバー”として有名なのが、千葉県佐倉市が展開したアニメ&漫画『ルパン三世』の原付&ミニカー用ナンバープレート。このナンバープレートは、2014年(平成26年度)、佐倉市制施行60周年記念事業の一環として展開されたもの。
採用のきっかけは、当時ルパン三世の作者である漫画家のモンキー・パンチ氏(1937年北海道生まれ~2019年没)が佐倉市に在住していたこと。モンキー・パンチ氏は佐倉市の広報カレンダーを手掛けたり、ルパン三世のイラストとメッセージを新成人向けの記念冊子に寄せたり、「佐倉親善大使」に任命される(2018年)など、長年地元に尽力した人物としても知られていた。
ナンバーに描かれたルパン三世のイラストは、テレビアニメ第1シリーズのオープニングカットでサーチライトに照らされる、ルパンの姿を選択。交付枚数は、片仮名“る”の全3000枚。内訳は原付一種(50cc以下)が2500枚、原付一種のイエロー(90cc以下)が120枚、原付一種のピンク(125cc以下)が350枚、ミニカーが30枚の限定。
ルパン三世のナンバープレートは、登場時から全国のコアなファンが注目。佐倉市及び周辺地域では、当時ナンバープレートの盗難が多発するなど、テレビのニュースでも頻繁に取り挙げられた。
このご当地ナンバープレートは、市政施行60周年を記念して2014年(平成26年度)に限定発行されたもの。市民からは「もう一度復活して欲しい!」との声も多数寄せられている。ただし佐倉市の公表によれば2024年2月現在、再度発行する予定なし。
各地のご当地ナンバーには、地域色の濃いユニークなタイプが多々存在する。旅に出た時には散歩がてら、ナンバープレートをチェックしてみてはいかがでしょうか?