ちょっぴりレアな存在の「黄色いナンバープレート」の原付。なぜ街で見なくなったのか?【バイクの基礎知識】

黄色いナンバープレートのバイク
黄色ナンバーのバイクを、なぜ街で見なくなったのかを解説
黄色のナンバープレートといえば、軽自動車を思い浮かべる人も多いと思うが、実はバイクにも存在する。
今では、ほとんど見かけなくなった黄色ナンバーのバイクだが、昔は街をけっこう走っていた。それが、現在ではほぼ絶滅状態となった理由は、黄色のナンバープレートを付けるバイクが販売されていないからだ。
では、なぜラインアップがなくなったのか? また、そもそも黄色ナンバーのバイクとは、どんなモデルのことを指すのか? ここでは、昔懐かしの黄色ナンバーのバイクについて紹介する。

REPORT●平塚直樹
PHOTO●山田俊輔、本田技研工業、スズキ

黄色ナンバーのバイクは50ccの上級版

まず、黄色のナンバープレートを付けたバイクだが、これは排気量が51〜125ccまでの原付二種(第二種原動機付自転車)に該当する。

原付二種といえば、ピンクナンバーを付けたバイクが現在は一般的だが、こちらは排気量が91〜125ccまで。一方、黄色ナンバーは、排気量51〜90ccの原付二種バイクとなっている。

つまり、黄色ナンバーのバイクは、白ナンバーを付ける50cc以下の原付(原動機付自転車)と、ピンクナンバーを付ける91〜125ccの原付二種バイクとの中間的ポジションに位置することになる。

黄色いナンバープレートのバイク
91〜125ccの原付二種バイクはピンクナンバー
黄色いナンバープレートのバイク
50cc以下の原付バイクは白ナンバー

51〜90ccのバイクは、1980年代や1990年代頃、多岐に渡るジャンルで、かなり多くのモデルが存在した。

例えば、ホンダ「スーパーカブ90」などのビジネスバイク系、ホンダ「リード90」やヤマハ「ジョグ90」、スズキ「ジェンマ90クエスト」などのスクーター系、スポーツモデルでもホンダ「NSR80」などがあった。また、レジャー系モデルでも、スズキ「バンバン90」などが販売された。

黄色いナンバープレートのバイク
2002年式ホンダ・スーパーカブ90
黄色いナンバープレートのバイク
1994年式ホンダ・リード90
黄色いナンバープレートのバイク
1972年式スズキ・バンバン90

これらのほとんどには50ccモデルもあり、それをベースに排気量をアップした上級バージョンが多かった。

メリットは、50ccの原付バイクが

・2段階右折が必要
・制限速度30km/h
・2人乗り不可

なのに対し、

・2段階右折が不要
・制限速度60km/h
・2人乗りも可能

と、ピンクナンバーの原付二種と同じで、道路交通法上の規制がより緩かったこと。

しかも、排気量を大きくすれば、50ccバイクよりもパワーをアップでき、走りにも余裕が出る。こうした法規と出力などの利点により、黄色ナンバーのバイクは大きな人気を博したのだ。

なぜ黄色ナンバーのバイクはなくなったのか?

現在、黄色ナンバーを付けるバイクのラインアップがなくなった背景には、年々厳しくなる排気ガス規制が関連している。

まず、昔は、軽くてハイパワーな2ストロークエンジンを搭載したモデルも多かったが、排出ガスが多く出てしまうことで市場からほぼ消滅。一部の競技向けモデルを除けば、ほとんどのモデルが4ストロークエンジン搭載車となった。

黄色いナンバープレートのバイク
1987年式ホンダ・NSR80

しかも、4ストロークエンジンでは、80ccや90ccの排気量ではあまりパワーが出せないことや、排出ガス規制への対応も難しいなどの問題あった。そこで、原付二種のバイクは、110ccや125ccといったより排気量が大きいモデルが主流となっていったのだ。

そうした時代の流れもあり、排気量51〜90ccの黄色ナンバーを付けるバイクがなくなり、原付二種といえば125ccなどのピンクナンバーを付けたバイクが一般的となったといえる。

このようにして、黄色ナンバーのバイクは今ではほぼ見かけなくなった。黄色は「幸福のシンボル」とも言われている色だけに、もし、街中で黄色ナンバーのバイクを見かけたら、それだけで「何かいいことあるかも! 」と喜んでみてもいいかもしれない。

キーワードで検索する

著者プロフィール

平塚直樹 近影

平塚直樹

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなど…