2台のイメージは対極! カワサキZ1000MKⅡの「完全フルノーマル風」と「超豪華なフルカスタム」|モーターサイクルショー2024

1978年に登場(1979年式)したカワサキZ1000MKⅡ。写真はリプレイメントパーツを駆使し、発売当時と変わらない性能と美しさをキープした「PMC(ピーエムシー)」製作の一台。
カワサキZ1000MKⅡ(マーク2)は1978年に登場(1979年式)し、1980年まで生産された海外専用モデル。Z1にも採用のティアドロップ型ガソリンタンクなど、丸みを帯びたZ1000の次期モデルとして設計。Z1やZ1000とは一線を画す、“角Z(角ばったフォルムのカワサキのZシリーズ)”の先駆け的なモデルとして現在でも幅広い層からリスペクトされている。ここでは発売時のフォルムを維持する貴重なZ1000MKⅡと、チューニングパーツをフル投入した豪華なZ1000MKⅡ改をご紹介しよう。
PMC https://www.win-pmc.com/
サンクチュアリー(SANCTUARY) https://www.ac-sanctuary.co.jp/
デイトナ https://www.daytona.co.jp/

PMC(ピーエムシー) カワサキZ1000MKⅡ……555万円(税込)

旧車のカワサキZシリーズから現行モデルのZ900RSまで、豊富なカスタムパーツや絶版車用のリプレイスメントパーツを展開する「PMC」。

写真は1978年に登場(1979年式)したカワサキZ1000MKⅡ。各種リプレイスメントパーツを駆使し、発売当時と変わらない性能と美しさをキープ。ノーマルのフォルムにこだわった“最高の一台”に仕上げている。

スペックシート

排気量1030cc(0.5mmオーバーサイズピストン)
エンジンJ&Jフルオーバーホール済み
クランク芯出し&バランス取り、ミッション分解洗浄
バルブ・ガイド・カムチェーンなどにPMC製を使用
クラッチイージークラッチキット
クラッチプレート・スプリングなどにPMCを使用
キャブレターミクニVM28SSフルオーバーホール
PMCオーバーホールキット使用
エキゾーストSTDエキゾーストシステム(メッキ工房NAKARAIにて再メッキ)
ホイールブラスト処理後、硬質焼付ウレタン塗装
ベアリング、オイルシールなどにPMC製を使用
タイヤダンロップTTGP F100/90-19 R4.00-18
ブレーキキャリパー硬質焼付ウレタン塗装後、フルオーバーホール済み
サンスター トラッドタイプ ディスクローター
PMC リアマスターシリンダーキット
点火・電装DYNA S イグニッションシステム
PMC 強化イグニッションコイル
メインハーネス、イグニッションスイッチ、ディマースイッチなどにPMC製を使用
フレームブラスト処理後、硬質焼付ウレタン塗装
エンジンマウントプレート、マウントボルトなどにPMC製を使用
サスペンションフロントフォークオーバーホール済み
PMC リアショック
スイングアームブラスト処理後、硬質焼付ウレタン塗装
外装PMC ペイント済み外装4点セット(1979年式のルミナスネイビーブルー)
PMC STDシートコンプリート
灯火BrighteC ヘッドライトシステム(コンベックスタイプ)
ウインカー、テールランプはPMC製を使用

カワサキZ1000MKⅡ(ノーマル) 主要スペック

全長 (mm)2180
全幅 (mm)900
全高 (mm)1180
ホイールベース (mm)1490
最低地上高(mm)155
乾燥重量 (kg)245
原動機種類4ストローク
気筒数4
シリンダ配列並列(直列)
冷却方式空冷
排気量 (cc)1015
カム・バルブ駆動方式DOHC
内径(シリンダーボア)(mm)70
行程(ピストンストローク)(mm)66
圧縮比(:1)8.7
最高出力(PS)93.4
最高出力回転数(rpm)8000
最大トルク(kgf・m)9.1
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量 (L)17.8
エンジン始動方式セルフ・キック 併用式
点火装置フルトランジスタ式
点火プラグ標準搭載・型式B8ES
搭載バッテリー・型式YB14L-A2
エンジン潤滑方式ウェットサンプ式
クラッチ形式湿式・多板
変速機形式リターン式・5段変速
スプロケット歯数・前15
スプロケット歯数・後35
チェーンサイズ630
標準チェーンリンク数92
キャスター角30
ブレーキ形式(前)油圧式ダブルディスク
ブレーキ形式(後)油圧式ディスク
タイヤ(前)3.25-19
タイヤ(前)構造名バイアス
タイヤ(後)4.00-18
タイヤ(後)構造名バイアス

サンクチュアリー RCM-600 カワサキZ1000MKⅡ(シリアルナンバー:RCM-600)

バイクパーツメーカーの「デイトナ」ブースに展示された、カワサキZ1000MKⅡをベースにしたフルカスタムのコンプリートマシン。製作したのはバイクカスタムのエキスパート「サンクチュアリー(SANCTUARY)」。

サンクチュアリーが展開するフルオーダーメイドのコンプリートマシン『RCM(Radical Construction Manufacture)』は、2000年よりスタートしたシステム。RCMは基本的に国産オンロードスポーツモデルを対象に受付。これまでカワサキの空冷Z系、カワサキNinja各種、カワサキゼファー、スズキKATANA、ホンダCB-Fなどの“お宝BIGバイク”を、現代版として復活させてきた。

サンクチュアリーが製作するオリジナルコンプリートマシン『RCM』は、部品を交換しただけの車輌とは一線を画すのがポイント。要となるフレームは、修正後に補強。また、シャシー寸法に併せた専用加工を実施。

エンジンは細部に至るまで、フルオーバーホールを施した後に搭載。足周りは高精度に仕上げられた上で、現行のハイスペックな部品を採用。電装系・吸排気系・ポジション系・ボディパーツと、すべてのセクションにおいて妥協を許さない工程で製作されているのが特徴。

車輌完成後は、200~300kmに渡るロードテスト走行を敢行。旧車カスタムマシンにありがちな問題点をトラブルシューティングして納車するという、徹底した体制を確保している。

RCMの1台ごとに与えられる写真のカワサキZ1000MKⅡのシリアルナンバーは、RCM-600(RCMの600台目を意味する)が与えられている。

主要スペック

フレームサンクチュアリィー オリジナルフレーム補強 STAGE-Ⅱ
リアサス レーシングレイダウン加工
ドライブチェーンライン オフセット対応インライン処理
前後ホイールOZレーシング アルミ鍛造GASS RS-A(ゴールドペイント)
フロントフォークオーリンズ 正立E×Mパッケージ
上下システムSCULPTURE Φ43用SPステム
リアショックオーリンズ ブラックライン
スイングアームSCULPTURE Z系17インチ専用
エキセントリックアジャスト式ワンオフオリジナルスタビライザー追加溶接
フロントキャリパーブレンボ CNCラジアル4ポット GP4-RX
フロントディスクサンスター RCMコンセプトワークスエキスバンドΦ320
リアキャリパーブレンボ CNC2ポット
リアディスクサンスター RCMコンセプトワークスエキスバンドΦ250
リアキャリパーブラケットサンクチュアリー メガブランド ロッドレスタイプ
フロントブレーキマスターブレンボ CNCラジアルポンプ
左右レバーダートフリーク RCMコンセプトフライトレバー
左右マスタータンクブレンボ スモークタンク&SMBタンクステーKIT
ブレーキ&クラッチホースAllegri ショルトシステム
ステップナイトロレーシング バックステップKIT
エンジンDINxにて精密内燃機加工フルコース
オイルポンプサンクチャリーメガブランド トロコイドオイルポンプ
マフラーナイトロレーシング ウェルドラフト3Dチタン+コニカルチタンV3サイレンサー
オイルクーラーナイトロレーシング アールズ 11インチ13段ラウンド
メーターSTACK メーター3連 アルミ&カーボンメーターパネルワンオフ
外装TOMO-FRPシングルシート(ワンオフアルミシートレール)
Z1-Rビキニカウル(SCULPTUREカウル&ライトステー)
ナイトロレーシング Z1-R用スクリーン
ピーター アルミタンク
ナイトロレーシング カーボンアンダーカウル
オールペイント
リアフェンダーワンオフリアフェンダーレス

キーワードで検索する

著者プロフィール

北 秀昭 近影

北 秀昭