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燃えるように痛い!を解消したい
持病の痔が痛くなってきた。原因は68cc化によって今まで以上に強烈な加速Gが掛かるようになったから……というのはちょっと大げさな理由ですが、痔の悩みは本当です。シートがボロボロということもあって、今回は「シート張り替え+ゲル埋め込み」というのがメインテーマです。
なんでも成人の3人に1人が痔の悩みを抱えていて、男女の割合は半々。それでいて、その大半が病院には受診せずというのが昨今の日本の「痔事情=痔情」だそうです。
現在40代のワタクシですが、初めて尻に違和感を覚えたのはかなり早熟。物覚えの着く前(自身の記憶では3歳からすでに)から便秘がちで、「3週間で0便」もよくあるパターン。水洗トイレの大の水流で微動だにしない特Aサイズも当たり前というものだから、お尻が切れてしまうのはしようがないことかもしれません。10代の頃には“いぼ痔”のような症状も併発。痛いけれど、恥ずかしい。もじもじとお尻をずらしたりしながらも、なんとかやり過ごしてきましたが、結局現は病院には行かずじまい。
とはいえこれがなかなかの曲者で、ことバイクライフにおいては、シート幅の狭いシート幅の細いオフロード車は45分でギブアップ。前傾姿勢のネイキッドやスポーツバイクも1時間が関の山で、もっとも楽に乗れるのがドカッと腰を下ろすスクーターです。
症状的には「菊のお花がジンジンしたり、桃の割れ目が燃えるように痛んだり」。自己診断では、「いぼ時々切れ痔」といったところでしょうか。
そもそも痔が悪化する要因は、
「長時間同じ姿勢→血流が悪くなる→痔になる、痔が悪化する」
この負のスパイラルをいかに断ち切るかが重要なわけで、デスクワークでは1時間ごとに休憩するのが重要で、これはバイク乗車時も同じことがいえます。
ただし私の場合は、1時間に1度の休憩では足りず(バイクの車種にもよりますが)、2回目以降からの休憩スパンをどんどん短くしていかないとつらい。姿勢を直せる信号待ちや渋滞が恋しくなってくる始末です。なのでバイクでの遠出は苦手です。
ずいぶん前置きが長くなりましたが、こういった理由から今回は、シートを張り替えとともに、ゲルシートの導入を決断しました。ただ、シートの上に座布団のように乗せるタイプは数あれど、見栄えがどうしても苦手で……。バイクシート張り替えの老舗、丸直さんに、純正のあんこ(スポンジ)にゲル(ゲルザブ)を埋め込んでもらう加工をお願いしました!
ゲルザブって何だ?
張り替え依頼は意外と簡単!
シートの依頼方法を、ざっくり説明するとこんな流れです。
加工依頼WEBサイトのオーダーオーム(PDF)に表皮の色や種類、パイピングの有無といった必要事項を記入して、梱包したシートとともに発送する。
ユーザーにとって嬉しいポイントが、
「表皮の色はPCやスマホと異なるため、カットサンプルを無料で送ってもらえる」ということ。
黒系の表皮で悩んでいることを電話で問い合わせると、後日にメール便にて黒系だけでも6種類のサンプルが到着。しっかりと吟味して選択することができました。
納期の目安は1か月
納期は混雑状況によって異なりますが、WEBサイト上に目安が掲載されています(9月下旬現在の目安は1か月くらいとなっていました)。
ひと月後には梱包された新生シートが宅配便で届き、ご対面。
純正シート風を狙って選んだ黒の表皮の出来栄えは素晴らしく、ゲルが埋め込まれている部分も、じ〜っくりと見ないとよくわからないほどナチュラルな仕上がりはさすが職人技です。
BEFORE ボロボロです!
こちらが施工前のシート。黒ずみ、やぶれ、ほつれのボロボロ状態に張り替えを決意するほど。
発送準備オーケイ!
ここからがプロの作業です!
丸直に届いたシートの状況をプロの目でしっかりと確認。ノーマルの表皮を剥がして丸裸に。シートの破れていた部分は黒く汚れていますが、その他は意外ときれいな状態でした。
AFTER 完成です!
おおよそ1ヶ月後に到着した、新生シートがこちら。黒の表皮に黒いステッチで一見ノーマル風ですが、サイド部分に「marunaoタグ(白文字×黒地)」のアクセントが追加され、イイ感じです!
乗り心地はどう変わった?
やはり気になるのはシートの座り心地(特に痔に対する)。
さっそく取り付けて走り出すと、わずか10分でお尻がむずむずしはじめて「???」。前日の昼食で大好物の唐辛子を多めに食べてしまったためお尻のコンディションが最悪の状態だったことが発覚(うっかり)。これではシートの良し悪し以前の問題。食生活が重要だと思い知らされました。
日を改めての試乗では80km、3時間ほど走行。林道、砂利道を走りまくってのなかなかの悪条件でしたが、「痔」に関してはノーダメージ。お尻とゲルザブとの接触部分がうまく圧力を分散させているのだと思われます。また、2ストエンジンの微細な振動を打ち消す効果も通常のあんこよりも優れていて、疲労感の低減に一役買ってくれました。
ひとつ気になったのは、シート左右のエッジのついた部分と接触するお尻(大臀筋)まわりに違和感を覚えたこと。ここはゲルザブが入っていない(セットできない)純正のアンコの場所で、体圧が集中しやすいのだと思います。ただし、1時間ちょっとくらい走って少し気になり始めた程度なので、普段使いならばあまり問題はなさそうです。このエッジ部分もゲルでカバーしたい場合は、「ゲルザブ貼り付け加工」という解決策があるので、ありがたいところです(しかも施工代もこっちのほうが安上がり)。
結局ゲルザブってアリ?ナシ?
ゲルザブの埋め込み加工代15,000円はなかなか贅沢な金額ですが、見栄えは納得のクオリティ。痔に関する悩みもズバッと解決できたので、私としてはゲルザブの埋込加工には満足でした。
大臀筋の違和感も我慢できる範疇で、途中休憩がてらに立ち寄った飲食店の椅子の方が痛かったくらいで、それと比べるとアプリオ+ゲルザブの組み合わせは優秀だと感じました。
相性の悪いバイク(シート)にありがちな、ツーリングに出発早々に「もう限界かも。もう帰りたい」となってしまう不安が一切なかったことは、かなーり嬉しかったですね。
今回の加工費内訳
基本料金(シングル)6,000円 ゲルザブSS埋込 15,000円 加工費計21,000円(税込) ※ゲルザブの効力につきましては個人差があり、効果を保証するものではございません ※2021年9月時点での価格となりますので、ご利用の際はメーカーへご確認下さい。