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Zeths One-Joy 125……8800元(日本円で約19万2000円/1元=21.8円で換算) ※同車は中国で発売中
Zeths(ゼス)は2016年に創業された中国のバイクメーカー。同社はフルカウル付きのスーパースポーツからクルーザーまで、様々なカテゴリーのモデルをラインナップ。
写真はZethsが東京モーターサイクルショー2024に参考出品した、空冷4ストローク単気筒SOHC 2バルブ125ccエンジン搭載のミニバイク「One-Joy 125」。同車は2024年3月現在、中国で発売中(国内での発売は未定)のモデル。
ヘッドライトやウインカー、テールランプなどの保安部品を装備し(写真の車両は中国の保安基準をクリアした仕様)、国内では原付二種に該当するOne-Joy 125は、「一般のカスタマーが製作したモンキー50のレプリカカスタムなの?」と思わせる、1960年代に世界GPで大活躍したホンダのワークスマシン“RCシリーズ”を再現したレプリカフォルムが特徴。
前後ホイールはRCシリーズと同様の、レトロなフォルムを演出するスポーク型。前後のホイール径は、ホンダの人気125モデル「モンキー125」と同寸の12インチに設定。前後ブレーキはモンキー125と同様の豪華なディスク式とし、8.6馬力のエンジンパワーに対応した足周りに設定。中国ではオプションでABS付きも選択可能だ。
外観は1960年代に世界GPで大活躍したホンダのワークスマシン“RCシリーズ”をイメージした(形状だけでなくカラーリングやデザインもほぼ同じ)、ロケットカウル、ロング型ガソリンタンク、シングルシート、艶消しブラックのダウン型メガホンマフラー(左右2本出し仕様)などを採用。
最高出力は6.3kW(8.6ps)/75000rpm、最大トルクは8.8N.m/5500rpmを発揮。なお、同じ12インチホイール採用のモンキー125(国内仕様車)の最高出力は6.9kW(9.4ps)/6,750rpm。グロム(国内仕様車)の最高出力は7.4kW(10ps)/7,250rpm。両車に比べ、バワーはやや控えめに抑えられている模様だ。
ミッションはスポーティーなマニュアル式の4速リターンを採用。メーカー発表によれば、最高速度は62マイル未満(約100km/h)を発揮する。
ディテール
主要スペック
全長×全幅×全高 | 1570mm×680mm×920mm |
軸距 | 1100mm |
シート高 | 600mm |
ガソリンタンク容量 | 10L |
エンジン形式 | 空冷4ストローク単気筒SOHC 2バルブ |
排気量 | 125cc |
最高出力 | 6.3kW(8.6ps)/7,500rpm |
最大トルク | 8.8N.m/5,500rpm |
圧縮比 | 9.0 |
フロントサスペンション | 正立型 |
リアサスペンション | スイングアーム/ツインショック型 |
ホイール径 | 前後12インチ |
タイヤ | 前後120/70R12 |
1960年代に活躍したホンダのワークスマシン「RCシリーズ」
「RCシリーズ」とは、ホンダがロードレースに送り込んだレース専用のワークスマシン。1959年、ホンダはロードレース世界選手権(WGP)マン島T.T.レースに初出場。このレースに参戦するために開発したのが、空冷4ストローク並列2気筒DOHC 4バルブ125ccエンジン搭載の「RC142」。
写真上は1966年に登場した世界GP250ccクラスのホンダワークスマシン「RC166」。空冷4ストローク並列6気筒DOHC 4バルブ249.42ccエンジンを搭載。最高出力はオーバー60ps / 18,000rpmで、最高速度はオーバー240km/hを発揮。車両重量は112kgの超軽量。
パワーバンドが極めて狭い、超高回転型の6気筒エンジンに採用されたミッションは、エンジン回転数の低下を防ぐため(パワーバンドの高回転をキープするため)、多段式の7速を採用。ボア径×ストローク長は高回転域でパワーを稼ぎ出す、レーシーな39mm×34.8mmのショートストローク型(ストローク長よりもボア径の大きいスポーティーなタイプ)に設定。
カムシャフトの動作はチェーン式ではなく、レスポンスに優れたホンダ独自のカムギヤトレーン式を採用。白抜き(♯7)のゼッケンカラーは、当時の世界GP250ccクラスのレギュレーションに該当するグリーンを採用。
また写真上は、1966年に登場したロードレースの最高峰・世界GP500ccクラス(現在のMotoGPクラス)出場のホンダワークスマシン「RC181」。空冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ499.6ccエンジンを搭載。最高出力はオーバー85ps / 12,000rpm、最高速度はオーバー260km/h。車両重量は151kg。
世界GP250ccクラスの「RC166」に比べ、排気量が大きくてトルクフルな世界GP500ccクラスのRC181は、7速ミッションではなく6速ミッションを採用。黒ゼッケン(♯4)の背景は、当時の世界GP500ccクラスのレギュレーションに該当するイエロー。
ボア径×ストローク長は、ホンダワークス定番の高回転域でパワーを稼ぐ、ショートストローク型の57mm×48mm。カムシャフトの動作はチェーン式ではなく、RC166と同じくレスポンスに優れたホンダ独自のカムギヤトレーン式を採用。ホンダワークスは1970年代以降、2ストエンジン搭載のNSシリーズに移行した。
2002年のロードレース世界選手権において、最高峰のGP500クラスはMotoGPクラスへと名称が変更。レギュレーションが変わり、4ストロークマシンの最大排気量が990cc以下に改定。これに伴い、ホンダは2ストロークマシンのNSR500から4ストロークマシンのRC211Vを投入。「4ストエンジン搭載のワークス=RC」の名が復活した。2014年シーズン、ホンダは最新型のRC213Vを投入中。