ホンダPCXをモノショック化! 前後タイヤは+20mmでスリム&ギュッと凝縮フォルムに!|PCX meeting 2024

SNSを中心に、ユーザーネットワークが活発化している車種はさまざま。PCXも例外ではなく、カスタムフリークを中心にオリジナリティの追求が盛り上がっている。去る4月28日、ライコランド小牧インター店にてPCXでは初となる全国オフが開催されたので取材を敢行! ここではさり気なくノーマル風ながら、実は超絶手の入ったKeiさんのPCX(JF81)を紹介しよう。

REPORT●川島秀俊(KAWASHIMA Hidetoshi)
PHOTO●重松浩平(SHIGEMATSU Kohei)

オーナー:Keiさん

60mmローダウン&250mmのロングホイールベース化により、スタイリッシュなフォルムを実現。リヤサスペンションはエンジンハンガーをワンオフする際、同時にモノショック化も実施している。

さり気なくとことん個性を出す

カスタムするとなると、とことん目立ちたいか、さり気なく個性を出したいかの2パターンに大別できる。ここで紹介するKeiさんのPCXは後者のカスタム。PCXを知らない人が見れば「なんか低くて細長いスクーターだなぁ」という程度の印象だが、PCXに詳しい人が見れば「なんてこった!」というほど手が加えられているのだ。
パッと見で分かりやすいのはローダウンで、フロントフォークはインナーカラーのカット+突き出し量のアップで60mmダウンを実現。対するリヤは、一般的にはローダウンショックに交換するのが定番だが、本来あるはずのツインショックがない!! このPCXのリヤサスペンションはモノショックに変更されており、スイングアームを除去した片持ちホイールにすることでスッキリしたルックスに仕上がっているのだ。

エンジンハンガーをワンオフする際に実施したモノショック化は、デイトナ製のグロム用ショックを使用。シート下にフレームを追加し、外から見えないようになっている。アッパー側のブラケットは固定位置が2つあり、走行用の車高とディスプレイ用の車高へ5分で変更が可能。実用性も加味した設計はナイスアイデアだ。
スイングアームを除去してリヤホイールがしっかりアピールできるようになったので、上品なシルバーに自家塗装してオーロラカラーのリムテープを装着。残った長いリヤアクスルはカットせず、純正へ戻せるようカラー&ナットで固定してからキャップでカバーしている。リヤタイヤは純正120幅から140幅へワイド化。フロントタイヤも100幅から120幅へサイズアップし、迫力ある足元へ変身した。

純正風にこだわったローフォルムの極め付けは、シートカウルのチョップ加工! 天地を薄く加工することで、よりロー&スリムなリヤ周りに仕上げている。純正テールランプのままではタイヤとのクリアランスが厳しいことから、テールランプも薄くカットしてスリムに加工。内部の純正リフレクターは使用せず、汎用の薄型LEDテールを中に仕込んでいる。ナンバーステーももちろん自作で、フェンダーレスのスマートなリヤビューは計算され尽くした黄金バランスだ。
シンプルなカラーリングもイメージ作りに貢献しており、純正グラブバーやシートカウル天面を黒く塗り分けることで視覚的なロワード感を強調。パーツをプラスするカスタムが多い中、マイナスの美学で仕上げたスマートなフォルムは、カスタム上級者を唸らせる完成度だ。

ディテール解説

左右出しのショートマフラー/ワンオフのエンジンハンガーでロングホイールベース化した際、気になるスキマ感を払拭するため、左右出しのショートマフラーも製作。上手くディテールの凝縮感を演出している。
左右出しのショートマフラー/ワンオフのエンジンハンガーでロングホイールベース化した際、気になるスキマ感を払拭するため、左右出しのショートマフラーも製作。上手くディテールの凝縮感を演出している。
後方から2本のマフラー/140幅のリヤタイヤへワイド化し、モノショック化でスイングアームを除去。2本出しショートマフラーもスッキリしたフォルムに貢献する。
右マフラー/純正マフラーのエキゾーストパイプを左右2本出しに加工し、汎用サイレンサーをドッキング。リヤビューのバランスも素晴らしい。
ロンホイ加工/自作のエンジンハンガーでホイールベースを250mmロングに。モノショック化でリヤサスペンションが見えなくなり、かなりスリムに見える。
モノショック/シート下にブラケットを追加し、デイトナ製グロム用リヤショックをマウント。走行時は40mmアップの位置に変更できる設計だ。
サイドバイザー/社外品のサイドバイザーを装着するが、カットしてボリュームダウンする小技を投入。あくまでスリムなシルエットにこだわる。
シート/シートはTWR製。上下にカットして詰めたテール&シートカウルやワンオフのナンバーステーで、スリムなシルエットを構築する。
テールランプ/純正テールランプもチョップ加工されるが、レンズだけを見ると違和感を感じさせない。中には社外品のLEDテールが仕込まれている。
ハンドル/セムスピードのセパレートハンドルを、かなり絞り込んで装着。ミラーも張り出しを抑えることで、ローフォルムを際立たせている。
フロントブレーキ/フロントブレーキにはDELKEVICのφ260mmビッグディスクローターを装着。制動力アップはもちろん、視覚的な迫力がボトムの安定感を演出する。
リヤホイール/スイングアームを除去した片持ちホイールにすることで、リヤ周りのイメージがかなりスッキリ! センタースタンドはあえて残し、リヤ車高変更の際にメンテナンススタンドとして活用している。
ステップ/好みのライディングポジションに合わせ、BMX用のステップをフロア後端に固定。ルックス重視なら不要だが、乗り手としては譲れない実用カスタムだ。

ライコランド小牧インター店に全国から約50台のPCXが集結!

晴天に恵まれた2024年4月28日、スクーター好きのユーチューバー「yutakaチャンネル」の声がけで東西からPCXが大集合! ライコランド小牧インター店のゴールデンウィークセールイベントに合わせ、新旧多彩なカスタムPCXが集まった。

集合写真/ライコランド小牧インター店にて

ライコランド小牧インター店

イベントが開催された「ライコランド小牧インター店」は、愛知県小牧市の複合型商業施設「パワーズセンター小牧」敷地内に店を構える。国内2店舗目となるBEET JAPAN PROSHOPで、東海・関西地区唯一のNITRON SPECIAL SHOPでもある。

定期的に開催されるセールイベント

定期的に開催されるセールイベントでは、有名ブランドがデモ車などを直接持ち込んで製品PRや取り付けサービスを実施。気になるアイテムについて詳しく聞けるので、カスタマーから好評を博している。

イベント主催/yutakaチャンネル

主催したyutakaチャンネルではイベントの動画を配信中!

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