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SHOWA EERA®(ショーワ・イーラ) Gen2 リアショック
EICMA2023で日立Astemoは、同社独自の第二世代電子制御サスペンションシステム「SHOWA EERA®(ショーワ・イーラ/Electronically Equipped Ride Adjustment) Gen2」を発表。
同品は減衰力を可変するアクチュエーターの制御基板(小型化したECU)をサスペンションユニットに組み込むみ、一体化することで、別体のECUを搭載することなく電子制御化を実現。別体のサペンション制御用ECUの廃止により、配線の簡素化と軽量化を実現しているのがポイントだ。
「SHOWA EERA®(ショーワ・イーラ/Electronically Equipped Ride Adjustment) Gen2」はビッグバイクやミドルバイクはもちろん、ミニバイクへの搭載も視野に入れた最新の電子制御システム。制御基板にGセンサーを組み込むことで、ストロークセンサーを廃止可能なシステム構成とし、低コスト化を実現している。
SHOWA EERA®(ショーワ・イーラ) Gen2 フロントフォーク
EICMA2024では、上記のGen2システムをフロントフォークにも採用。単体、もしくは前後セットでの装着を可能としたことで、SHOWA EERA® Gen2シリーズの輪を拡大。
SHOWA EERA® Gen2は、センサーと減衰力制御バルブの構造を改良することで、減衰力可変性能の向上と、部品点数の削減を実現。小排気量車を含めた幅広いカテゴリーや様々な価格帯のモデルへの、電子制御サスペンションシステム搭載を可能にした。
同品は従来のストロークセンサーコイル機能を、フレキシブル基板によって実現。加えて各サスペンションユニットへの指令を行っていたサスペンション制御用ECUを小型化し、サスペンションユニットに一体化。これにより搭載スペースに制限があった小排気量車への搭載を可能にしたほか、前後サスペンションユニット単体での電子制御化も実現させた。
「SHOWA EERA® Gen2」は走行性能&安全性の向上に貢献
また、サスペンションと一体化した小型ECU内にGセンサー(加速度計)を搭載することで、ストロークセンサーを廃止しても簡易的に車体状況を測定することが可能となった。それによりコスト競争力(低コスト)が求められるミニバイクやスクーターなど、小排気量車も電子制御化しやすい環境づくりに成功。
新構造のバルブは部品点数を減らすとともに、第一世代の「SHOWA EERA®」よりも広い減衰力の可変幅を獲得。その広範囲な可変幅の中からプログラムを変更。さらには新型ストロークセンサを搭載することで、より緻密な制御が求められる大型車両やスポーツ車両にも対応。幅広い車両やカテゴリーへの使用を可能にした。
新たに開発したフロントフォーク用「SHOWA EERA® Gen2」は、EICMA2023で発表されたリアサスペンション用「SHOWA EERA® Gen2」と同じコンセプトと技術を、フロントフォークにも投影したもの。 Gセンサーも搭載可能な小型ECUを、フォークトップ部やアクスルホルダ-部に搭載した。
電子制御サスペンションシステムの進化形である「SHOWA EERA® Gen2」は、プログラムやダンパー構造を変更することで、ライトモーターサイクルからスポーツモーターサイクルまで、車両キャラクターに合わせた最適な減衰力特性を引き出すことを実現。「SHOWA EERA® Gen2」は、搭載車両の走行性能を向上させることはもちろん、ライダーの安全性向上にも貢献しているのが特徴だ。