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Harmonized Function Design(ハーモナイズド・ファンクション・デザイン)
写真は長年、世界GPロードレースやスーパーバイクレースに製品を提供してきた、SHOWAとNISSINのコラボにより誕生した、フロントフォークアクスルとブレーキキャリパーの「機能協調デザイン」をコンセプトに掲げた、一体化形状設計の二輪用フロントシステム、「Harmonized Function Design(ハーモナイズド・ファンクション・デザイン)」。
この機構は、軽量化と放熱効果の最大化をテーマとして設定。一体化形状設計されたこの二輪用フロントシステムのポイントは4点。
1:従来製品に対し、設計の最適化と締結部品を削減し、バネ下重量を200g軽量化 ※同社製品比較/左右製品合計
2:フロントフォークのアクスルホルダーと、ブレーキキャリパーの接触面積を30%増加させたことで、ブレーキの発する熱をフロントフォーク側へ放熱させるヒートシンク効果が拡大。フロントフォークを放熱部品として積極的に活用することで、キャリパーの平均温度が5%低減 ※同社解析結果による
3:サスペンションとブレーキの双方のメンバーが共同解析を行い、アクスルホルダーとブレーキキャリパーに必要な剛性を確保した上で最適な形状を設計。特徴的な片持ち形状を完成させた
4:これらの特徴を緻密に製品デザインとして反映させた
近年、車両性能の著しい進化により、レース時における車体への負荷は高まり続けてきた。そこでサスペンションとブレーキのスペシャリストであるSHOWAとNISSINが、究極の性能を追求。これにより達成した軽量化と放熱効果で、トップライダーやトップチームの勝利に貢献していく。
片持ち構造締結で軽量化! ブレーキング時の発生温度も素早く低減
ワールドスーパーバイクレース・チャンピオンシップのベース車両となる量産車は年々進化。レース用のパーツを組み込むことで、想像を絶するスピード、パワー、ポテンシャルを発揮する。
このレースで勝つためには、旋回スピードや制動力を安定して引き出せる車体性能が求められる。EICMA2024で発表された「Harmonized Function Design(ハーモナイズド・ファンクション・デザイン)」は、SHOWAとNISSINが共同で設計を開始。サスペンションとブレーキの持つ、それぞれの機能を高次元で引き出すことを目的に開発が遂行された。
設計・開発に当たり、グラム単位での軽量化が求められるレース用製品として、不要となるものを一切排除。サスペンションとブレーキの解析ノウハウを結集し、導き出された結果が、特徴的で独創的な片持ち構造締結だ。
これにより十分な剛性を確保するとともに、マウントボルトやディスタンスカラーを排除でき、車両一台当たり、約200gの軽量化を達成。
またサスペンションのアクスルホルダーとブレーキキャリパーの接触面積を従来比30%増加し、さらに別体型のフィンを追加。加えて制動時にブレーキが発生した熱を効率良くアクスルホルダー側に引き込み、アクスルホルダーが持つ表面積をブレーキの放熱に利用し、ブレーキング時の発生温度を素早く低減させることにより、安定したブレーキ性能を獲得。
サスペンションとブレーキのエキスパートが融合させた、軽量化と放熱性能が一目で分かる、細部まで作りこんだ外観デザインも大きな魅力。レーシングバイクとも調和(Harmonize)のとれる、レーシーなフォルムに仕上がっている。