SWM・VAREZ125試乗レポ|コイツはホンダCB125R、KTM 125DUKEライバルだ。

2014年に復活したイタリアンブランド、SWM(スピーディ・ワーキング・モータース)が2018年のEICMAで発表、翌春から欧州市場に投入したのがヴァレーゼ125だ。エンジンは同社のエンデューロやモタードモデルにも搭載されている最新の水冷シングルで、これをアイコニックなトレリスフレームに搭載する。税込みで495,000円は同じ17インチホイール・125ccミッションのホンダCB125R(456,500円)に迫る価格であり、日本市場においても十分以上の競争力を持っている。

REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
問い合わせ●SWM(https://www.swm-motorcycles.jp)
取材協力●BEAR SETAGAYA

※2020年5月20日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

主要諸元

SWM・VAREZ125
フィンガーフォロワーロッカーアームや1次バランサーを採用する124.7cc水冷DOHC4バルブ単気筒を、複雑なデザインのトレリスフレームに搭載。ミッションは6段だ。
SWM・VAREZ125
大容量のサイレンサーはアロー製。シングルらしい歯切れのいいサウンドを響かせる。
SWM・VAREZ125
標準装着タイヤやミシュランのパイロットストリート(バイアス)で、φ41mm倒立式フロントフォークは台湾のファーストエース製。フロントブレーキはφ300mmソリッドディスクと片押し式3ピストンキャリパーのセットで、フットペダルを踏むと中央のピストンが作動するコンバインド(前後連動)タイプだ。
SWM・VAREZ125
リヤはφ220mmソリッドディスクとシングルピストンキャリパーのセット。
SWM・VAREZ125
アルミキャストのスイングアームは、チェーンスライダーが水平なので張りを調整しても車高が変化しないのがポイント。
SWM・VAREZ125
リヤサスはリンク式のモノショックで、ショックユニットはプリロードのみ調整可能だ。
SWM・VAREZ125
実際の燃料タンクはシート下にあり、この部分の大半はエアクリーナーボックスが占めている。ニーグリップ時のフィット感は絶妙だ。
SWM・VAREZ125
タンデムシートの横に見える黒いパーツがグラブバー。全体のデザインにうまく溶け込んでいる。
SWM・VAREZ125
アウトロー125と共通の液晶メーター。回転計、水温計、燃料計がバーグラフ式となっている。
SWM・VAREZ125
タンデムシートはキーロックにて取り外し可能。中にはわずかな収納スペースが設けられている。
SWM・VAREZ125
アウトロー125と共通のLEDヘッドライトユニット。外周にポジションランプをレイアウトしている。ハンドルバーはクランプ部分が太いテーパードタイプだ。
SWM・VAREZ125
テールランプ、前後ウインカーもLEDだ。

ヴァレーゼ125 主要諸元

■エンジン
 エンジン形式:水冷DOHC4バルブ単気筒
 総排気量:124.7cc
 ボア×ストローク:58.0mm×47.2mm
 最高出力:11kW/10,500rpm
 最大トルク:11Nm/8,000rpm
 圧縮比:12.8:1
 始動方式:エレクトリックスターター
 クラッチ:湿式多板
 燃料供給方式:Euro4、電子制御インジェクション
 ギア:6速
 燃料タンク容量:13.5L
■寸法
 全長×全幅×全高:2,030mm×755mm×1,050mm
 ホイールベース:1,354mm
 シート高:820mm
 乾燥重量:136kg
 フロントサスペンション:倒立式テレスコピックフロントフォーク(41mm)
 リアサスペンション:シンク式モノクロス、スプリングプリロードアジャスター付き
■ブレーキ
 フロントブレーキ:油圧式ブレーキ、φ300mmソリッド・ブレーキディスク、フローティングキャリパー
 リアブレーキ:油圧式ブレーキ、φ220mmソリッド・ブレーキディスク、CBS付きフローティングキャリパー
■タイヤ
 フロントタイヤ:110/70-17
 リアタイヤ:140/70-17

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著者プロフィール

大屋雄一 近影

大屋雄一

短大卒業と同時に二輪雑誌業界へ飛び込んで早30年以上。1996年にフリーランス宣言をしたモーターサイクル…