税込み50万円以下の250ccのミッションバイク。|GPX レジェンド250ツイン試乗

ありそうでなかった、250ccパラレルツインのネオクラシックモデル。しかも価格は、近年の250ccクラスの平均値を大幅に下回る45万9800円(※記事公開当時。2022年2月現在は498,300円)‼ タイのGPXが生み出したレジェンド250ツインは、60万円前後のフルカウルスポーツとスポーツネイキッドが主役になっている現在の250cc市場で、台風の目になるんじゃないだろうか?

REPORT●中村友彦(NAKAMURA Tomohiko)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
問い合わせ●GPX JAPAN(https://www.gpxjapan.co.jp)

※2020年2月2日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

レジェンド250ツイン ディティール解説

GPX レジェンド250ツイン
LEDヘッドライトはかなり斬新なデザインで、ステーはカスタムパーツを思わせる構成。ボルト2本締めのアンダーブラケット前部に備わるメーカー名のプレートは、かつての日本車でもよく見られた手法。
GPX レジェンド250ツイン
ハンドルは低めのセパレート式。トップブリッジ上面のゴムカバー下には、バーハンドル用クランプを想定した穴が開いている。バックミラーはバーエンドタイプ。ガソリンタンク側面にはニーグリップラバーを装備。
GPX レジェンド250ツイン
ラウンドタイプのLCDメーターは、同形式のジェントルマン200レーサーより視認性が良好。上部外周にはバーグラフ式タコメーター、下部には燃料残量計、その間には速度/時計/オド/トリップメーターを配置。
GPX レジェンド250ツイン
GPX レジェンド250ツイン
ウインカーはオフで中立位置に戻す、旧態然とした構成。右側にスイッチが見えるハザードは嬉しい機構だが、キルスイッチがないのは不可解。左右レバーホルダーには、汎用バックミラーが装着できる雌ネジが存在する。
GPX レジェンド250ツイン
オーソドックスな形状のダブルシートは、十分な肉厚を確保。妙な傾斜が付いていないこと、メイン座面と他の部分で異なるレザーを使用し、アクセントとしてホワイトステッチを使っていることは、なかなかの好感触。
GPX レジェンド250ツイン
テールランプはヘッドライトと同様のLED式だが、前後ウインカーは昔ながらの白熱球。クロームメッキ仕上げのスチール製グラブバーは、シート後半部をぐるりと回る一体式。荷かけフックの類はナシ。
GPX レジェンド250ツイン
空冷並列2気筒エンジンは新規開発。パッと見はDOHCのように見えるものの、動弁系はSOHC2バルブだ。気化器は電子制御式インジェクションで、オイルクーラーは250ccとしてはかなりの大容量。始動はセルのみ。
GPX レジェンド250ツイン
フロントブレーキは昨今の250ccでは珍しいダブルディスクで、キャリパーは片押し式2ピストン。倒立フォークはφ38mm。前後17インチのキャストホイールは専用設計。フェンダーステーには2本のパイプを使用。
GPX レジェンド250ツイン
オールブラックのリアショックは、アフターマーケットの世界でも勢力を拡大中のYSSで、左側前部にはヘルメットホルダーが備わっている。セミダブルクレードル式のフレームと丸パイプのスイングアームはスチール製。
GPX レジェンド250ツイン
排気系は2-1式で、メガホンサイレンサーの後部にはリバースコーンが備わる。ヒールプレートは右側のみ。前後タイヤはGPXと同じタイで生産されるVEE RUBBERで、110と130の90扁平は昨今では珍しいサイズ。

主要諸元

エンジン:4ストローク空冷並列2気筒 SOHC2バルブ
総排気量:234cc
圧縮比:9.2:1
燃料供給方式:電子制御式インジェクション
始動方式:セルフ式
トランスミッション:6段リターン

フレーム:鋼管セミダブルクレードル
フロントサスペンション:φ38mm倒立式
リアサスペンション:スイングアーム・YSSツインショック
フロントブレーキ:ダブルディスク+片押し式2ピストンキャリパー
リアブレーキ:シングルディスク+片押し式1ピストンキャリパー
フロントタイヤ:110/90-17
リアタイヤ:130/90-17

全長×全幅×全高:2040×800×1040mm
シート高:790mm
最低地上高:180mm
重量:154kg
燃料タンク容量:14.5L

生産国:タイ

ライダープロフィール

GPX レジェンド250ツイン
中村友彦

テスター:中村友彦

1900年代初頭生まれの旧車から最新スーパースポーツまで、ありとあらゆるバイクに興味を示す、雑誌業界23年目のフリーランス。ここ最近はTZR250でレースに参戦しているものの、基本的には大のツーリング好きで、’06年から愛用しているH-D XL883の走行距離は15万kmを突破。

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著者プロフィール

中村友彦 近影

中村友彦

1996~2003年にバイカーズステーション誌に在籍し、以後はフリーランスとして活動中。1900年代初頭の旧車…