【税込み89万円】値段は高い、でもその性能には超納得でした!|排気量125ccの本格派デュアルパーパスは希少な存在、ファンティック・XEF 125

コンペティションモデルを思わせる精悍なフォルムは、本格派の香りが漂う。立派なサイズ感を始め各部の仕上がりは市販レーサーに近い。車体は基本的に兄貴分のXEF 250 Trailと共通。しかし125は初心者にも優しい乗り味を披露した。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●モータリスト合同会社

ディテール解説

アップフェンダーやランプバイザー等、オフ系モデルらしいオーソドックスなスタイリング。大型のヘッドランプにはハロゲン電球とポジションランプが採用されている。ステアリングブラケット(三つ又)はコンピュータ技術を駆使した削り出し加工部品が奢られている。

アルミボトムケースを持つφ43mmの倒立式フロントフォークはスペインのOLLE製R16Vリーディングアクスルタイプ。ウェイブディスクローターサイズはφ260mm。油圧キャリパーはダブルピストンのピンスライド式。

元々はイタリアにあるミナレリヤマハ(現在はファンティック)製のエンジンを搭載。ミナレリヤマハのエンジンはいくつかの他ブランドや欧州市場向けヤマハXSR125のパワーユニットにも活用されている。

リヤフレームの跳ね上げ具合とほぼ並行にフィニッシュするブラックのシングルアップマフラー。

ボトムリンク式のモノショックサスペンションはリザーバータンク付き。リヤショックのエンドアイに穴を追加し取り付け位置を変更。ローダウン化されている。写真左下に見えるボトム部の穴が標準取り付け位置。

如何にもオフロードに強そうなミシュラン製TRACKERを装着。ウェイブタイプのリヤブレーキローターはφ220mm。1ピストンのピンスライド式油圧キャリパーが採用されている。

赤いハンドルバーは250と共通のφ28mmアルミテーパータイプ。フロントフォークの突き出しでもローダウンが図られている。

下から順にプッシュキャンセル式ウインカー、上がディマー、その右側がホーンボタン。ディマーの上(向こう側)には人差し指で扱う青いライトスイッチがある。
スロットルレリーズとは別体式のスイッチがミラーステーの内側に装備されている。上の赤いボタンがエンジンキルスイッチ、下の黒いのが始動用セルスタータースイッチ。

横に長い長方形のモノクロ液晶ディスプレイ。デジタル表示の速度計は見やすい。上辺部を横に伸びるタコメーターも装備されている。

いかにもスポーティな細長のダブルシートを装備、後部に見えるボルトで固定されている。
一体式のダブルシートを取り外すと、バッテリーや電装系がびっしり収納されている。

クリアレンズで仕上げられた灯火類。テール&ストップランプはLED式。ウインカーはオレンジの電球タイプが使用されてる。

主要諸元

エンジン形式:水冷4ストローク単気筒
動弁形式:SOHC 4バルブ バリアブルカムシャフトタイミング
排気量(cc):124.66
ボア・ストローク(mm):52.0×58.7
最高出力(kW/rpm):11(15PS)/9,750
最大トルク(Nm/rpm):11.8/6,750
吸気システム:電子制御式燃料噴射
点火システム:トランジスタ
潤滑方式:ウェットサンプ
潤滑油容量(L):1.05
始動方式:セルフ式

駆動方式:チェーン
クラッチ:湿式多板式、バックトルクリミッター
トランスミッション:6速リターン式

フレーム:クロモリ鋼ペリメタフレーム
リアフレーム:スチール製ボルトオン
ホイール(前/後):スポーク+ブラックアルマイトリム
タイヤ(前/後):90/90 -21/120/90- 18
サスペンション(前/後):φ41mmアルミニウム製ボトムケース倒立式/ アルミニウム製スイングアーム ピギーバックモノショック リンク式
ブレーキ(前/後):φ260mmシングル ウェーブディスク / φ220mmシングル ウェーブディスク

全幅(mm):2,100
シート高(mm):915(標準)/900(ローダウン)
ホイールベース(mm):1,420
乾燥重量(kg):108
燃料タンク容量(L):7.5
燃料消費率:1.8L/100km(55.6km/L)

キーワードで検索する

著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…