他のハーレー系チョッパーとは一線を画す日本人のハンドメイドによるカスタム|ゼロエンジニアリング

バイク用パーツ&バイク用アイテムの大手「プロト」の東京モーターサイクルショー2022ブースに展示された、ゼロエンジニアリングが製作したハーレーダビッドソンのカスタム。「ジャンクヤードファントム」と呼ばれる写真の車両は、1941年製のKnuckle Headを蘇らせ、アメリカのラスベガスにあるフォードの排気&スクラップの一部を使用しながら約1ヶ月で製作された貴重な1台だ。
PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
ゼロエンジニアリング https://www.roadhopper.com/

 ハーレーダビッドソンを得意とするカスタムショップ「ゼロエンジニアリング」は、1992年に愛知県岡崎市で誕生。オートバイの総合パーツメーカー「プロト」の一事業部としてスタートしたゼロエンジニアリングは、カスタムビルダー・木村信也氏が生み出す個性的なチョッパーによって、創業当時から絶大な人気を獲得した(その後、プロトより独立)。

 ゼロエンジニアリングが手掛けた写真のハーレーカスタムは、2004年にテレビのディスカバリーチャンネル「The Biker Build Off」のカリフォルニア・パームスプリングのイベント用として製作された、「ジャンクヤードファントム」と呼ばれる貴重なモデル。

名称通りのジャンク感が漂いつつも、極めて高いカスタム度を誇る。

 エンジンは1941年製のKnuckle Headをレストアし、アメリカのラスベガスにあるフォードの排気及びスクラップ部品の一部を使用しつつ、約1ヶ月で製作された。

 当時の流行だった、派手なグラフィックやビレットパーツで構成されたハイテクのチョッパーとは一線を画した、ガレージ感に満ち溢れた味のあるハンドメイドによる造形により、ジャンクヤードファントムはアメリカでも高く評価。

 また、バイクならではの走りにもこだわったジャンクヤードファントムは、完成直後、製作場所のラスベガスからイベント会場のカリフォルニアまでの約700kmを走破。その心意気も大いに賞賛された。

手作り感に満ち溢れたガソリンタンクもGOOD!
リアはサスペンション機能を省いたリジッド式。シートの下部にはスプリングを導入してレトロ感を演出。
前後タイヤは肉厚のワイドタイヤを採用し、絶妙なバランスを確保。

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