【実走燃費18.8km/L】カワサキNinja1000はなんかいい感じのツアラーに仕上がっていた。

2016年10月ドイツはケルンメッセで開催されたインタ-モトで初公開。スポーツツアラーのNinja 1000は、ネイキッドZ 1000と主要コンポーネントを共用するモデルだ。最新の電子技術導入を始め、ツーリング用途を踏まえた実用装備の充実と快適な走りを追求して誕生。2017年9月からIKM(インディア・カワサキモータース)で生産されている。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2019年08月10日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ディテール解説

カワサキ・Ninja1000
シャープな顔つきを披露するフロントまわり。異形レンズを組み合わせたヘッド&ポジションランプはLED式。ウインカーは一般的な電球式でサイドカウルにビルトインされている。
カワサキ・Ninja1000
アルミニウムツインチューブのダイヤモンドフレームに搭載されているエンジンは、1043cc水冷DOHC16バルブ直(並)列4気筒。最高出力は141psを発揮する。
カワサキ・Ninja1000
フロントフォークはφ41mmの倒立式。伸び圧ダンピング調節とプリロード調節ができる。ストロークは120mm。デュアルディスクブレーキはφ300mmペタルディスクローターに対向4ピストンモノブロック油圧キャリパーをラジアルマウント。
カワサキ・Ninja1000
排気系のヒートマスから遠ざけたレイアウトを採用したホリゾンタルバックリンク式モノショックを採用。ホイールトラベルは144mmと長い。伸び側のダンピングとプリロードが調節可能。プリロードは別体式アジャスターを回すことで簡単に変更できる。
カワサキ・Ninja1000
排気系は4-2-クランクケース下のプリチャンバーを経て左右出し2本マフラーへ。左右のショートアップマフラーエンドは各2本出しデザインを採用。ブレーキはφ250mmのシングルディスクローターに1ピストンのピンスライド式キャリパーを採用。
カワサキ・Ninja1000
ステアリングトップブリッジの上に突き出したフロントフォークのトップエンドにクリップオンされたセパレートハンドルを装備。折りたたみ(回転可倒)式バックミラーはカウルマウントだ。
カワサキ・Ninja1000
ベストポジションにホーンスイッチ。その右隣にハザードスイッチ、上にウインカースイッチをレイアウト。ディマースイッチの右側にあるグレーのスイッチは各種モード切り替えに使う。
カワサキ・Ninja1000
ハンドル右側のスイッチはオーソドックス。赤いエンジンキルスイッチと、下には始動用のスタータースイッチのみだ。
カワサキ・Ninja1000
アナログ表示のタコメーターと多機能液晶デジタルディスプレー、そして各種ワーニングランプがミックスされたメーター。ギヤボジションや外気温度、時計他、多彩な情報表示がなされている。
カワサキ・Ninja1000
ウインドシールドは最大約20度で3段階の角度調節ができる。指で示すレバーを押しながらスクリーンの角度を変える事ができる。
カワサキ・Ninja1000
セパレートシートのクッションは前後共それなりに厚みが有り、座り心地も快適である。Z1000とは別物のオリジナルシートだ。後席両脇のグラブバーはパニア装着用ステーも兼ねている。
カワサキ・Ninja1000
飛び出し防止のクロスバンドも標準装備。収納容積は28Lと大きい。単体重量は約4kg、積載重量は5kgだ。ワンキーシステムはオプションで4,588円。
カワサキ・Ninja1000
塗装や脱着機構とその操作性等、仕上がり具合はかなり上質。3点固定式でキーとレバー操作でロックを解除すれば、パニアは後方へスライドでき、取り外せるようになる。
カワサキ・Ninja1000
飛び出し防止のクロスバンドも標準装備。収納容積は28Lと大きい。単体重量は約4kg、積載重量は5kgだ。ワンキーシステムはオプションで4,588円。
カワサキ・Ninja1000

収納容量は十分な大きさ。ご覧の通り、ヘルメットを格納することもできた。セキュリティーも万全である。ちなみにオプションで47L容量のトップケース(37,800円)も揃えられているが、パニアケースとの併用はできない。

カワサキ・Ninja1000
少し黒く見えるスモークレンズが採用されたテール&ブレーキランプはLED式。クリアレンズが採用されたウインカーランプは一般的なオレンジバルブが採用されている。
カワサキ・Ninja1000
後方が絞られるデザインはエアロダイナミクスの基本。俯瞰するとその考えが生かされたフォルムであることがわかる。

主要諸元

車名(通称名):Ninja1000
 型式:2BL-ZXT00W
 全長×全幅×全高:2,100mm×790mm×1,185mm(1,235mm)
 ※()内ハイポジション時
 軸間距離:1,440mm
 最低地上高:130mm
 シート高:815mm
 キャスター/トレール:24.5°/102mm
 エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク並列4気筒/DOHC 4バルブ
 内径×行程/圧縮比:77.0mm×56.0mm/11.8:1
 最高出力:104kW(141PS)/10,000rpm
 最大トルク:111N・m(11.3kgf・m)/7,300rpm
 始動方式:セルフスターター
 点火方式:バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
 エンジンオイル容量:4.0L
 燃料供給方式:フューエルインジェクション
 トランスミッション形式:常噛6段リターン
 クラッチ形式:湿式多板
 ギヤ・レシオ:
  1速…2.600(39/15)
  2速…1.950(39/20)
  3速…1.600(24/15)
  4速…1.388(25/18)
  5速…1.238(26/21)
  6速…1.107(31/28)
 一次減速比/二次減速比:1.627(83/51)/2.733(41/15)
 フレーム形式:ダイヤモンド
 懸架方式:
  前…テレスコピック(倒立・インナーチューブ径41mm)
  後…スイングアーム(ホリゾンタルバックリンク)
 ホイールトラベル:前…120mm後144mm
 タイヤサイズ:前…120/70ZR17M/C(58W)、後…190/50ZR17M/C (73W)
 ホイールサイズ:前…17M/C×MT3.50、後…17M/C×MT6.00
 ブレーキ形式:
  前デュアルディスク300mm(外径)、
  後シングルディスク250mm(外径)
 ステアリングアングル:(左/右)31°/ 31°
 車両重量:235kg
 使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
 燃料タンク容量:19L
 乗車定員:2名
 燃料消費率(km/L)※1
  23.0km/L(国土交通省届出値:60km/h・定地燃費値、2名乗車時)※2
  17.5km/L(WMTCモード値:クラス3-2、1名乗車時)※3
 最小回転半径:3.1m
 カラー・メーカー希望小売価格:
 Ninja 1000
 ・エメラルドブレイズドグリーン×メタリックマットグラファイトグレー
 1,274,400円(本体価格1,180,000円、消費税94,400円)
 ・メタリックスパークブラック×メタリックマットカーボングレー
 1,274,400円(本体価格1,180,000円、消費税94,400円)

ライダー・プロフィール

カワサキ・Ninja1000
近田茂
元モト・ライダー誌の創刊スタッフ編集部員を経てフリーランスに。約36年の時を経てモーターファンJPのライターへ。ツーリングも含め、常にオーナー気分でじっくりと乗り込んだ上での記事作成に努めている。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…