面影皆無のホンダTLM200|カーボンカウル、17インチホイール、プロアーム!見どころ満載の完成度【HCS】

懐かしのトライアルモデル・ホンダTLM200をベースにした個性派カスタム。
2022年12月4日(日)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催された日本最大級のカスタムカー&カスタムバイクイベント「ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー(HCS)」。第30回を迎える同イベントには、ビルダーたちが手掛けたハイレベルな作品が集結。ここではトライアルモデルのホンダTLM200Rをベースにした、「ASK MOTORCYCLE」が手掛けたカスタムをご紹介しよう。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
ASK MOTORCYCLE https://askmotorcyclecoltd.web.fc2.com/
イベント主催:ムーンアイズ https://www.mooneyes.co.jp/

ASK MOTORCYCLE the half200

小説『ENIAC』の世界観に合わせ、前後タイヤはロードタイプではなく、あえてブロックパターンを採用。
ホイールカバーを装備してスクーター風の左サイドフォルムを獲得。
外装類やカバー類は、ワイルドな雰囲気に仕上がるカーボン製をチョイス。
1985年(昭和60年)に発売されたトライアルモデルのホンダTLM200R。空冷2ストローク単気筒193ccエンジンを搭載。写真は1987年モデル。

アメリカンカスタムが多数を占めるHCSにおいて、一際異彩を放っていたのが写真のカスタム。ベース車両はホンダが1985年(昭和60年)にリリースしたトライアルモデル・TLM200R。

「the half200」と命名されたこのカスタムは、「ASK MOTORCYCLE」の代表である山本諒氏が発表予定の小説『ENIAC』の世界観をリンクさせたもの。

今回の出展にあたり、the half200の横には『ENIAC』の世界観をイメージしたイラストもお目見え。緊迫感のある劇画タッチのこのイラストは、クリエイターである加藤ノブキ氏が担当した。

小説『ENIAC』の世界観をイメージしたイラストは、クリエイターの加藤ノブキ氏が担当。

the half200は空冷2ストローク単気筒エンジンに、膨張室を大きく膨らませたアップ型のスポーツチャンバーを組み合わせ。近未来をイメージさせるヘッドライトは、縦長タイプを採用して個性的なフロントマスクを演出。

タンクカバー、サイドカバー、フロントフェンダーなどの外装類はカーボン製をチョイスして、ワイルドかつスパルタンなフォルムを獲得。駆動チェーン部にはシルバーのカバーを導入して、スクーター風の左サイドフォルムに仕上げている。

前後ホイールは3本スポークの17インチキャスト型とし、前後タイヤはロードタイプではなく、オフロードもこなせるブロックパターンをコーディネイト。リアホイールは片持ち式のプロアーム型スイングアームに合わせ、カーボン製のホイールカバーを装備済み。

前後フェンダーはレス化して軽快なフォルムを獲得。
リアタイヤは150/70-17のワイドタイプを選択。タンクやシートは細身にデザイン。
リア部は左側に重みを置いた、スクーター風のフォルムにデザイン。アップ型チャンバーのサイレンサーはシート下に配置。
カーボンカバー付きの縦長ヘッドランプ、クリアタイプのミニバイザー、カチ上げた2個のマスターシリンダーなどで精悍なフロントマスクを演出。
フロントフォークは倒立型。インナーチューブ部にはチェーン&エンジンカバーと同色のカバーを組み合わせ。
大きく膨らんだチャンバーの膨張室は、絶妙な位置にレイアウト。
シートは細身のシングル型とし、後部のシートレールを完全に排除。
サイド部には大径のサブフレームを装備。
スイングアームはリアホイールの取り外しも容易な、片持ち式のプロアームを採用。
ヘビーなイメージの左リアフォルムに比べ、右リアフォルムはスッキリとした軽快な外観にアレンジ。

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