目次
ブレーキオイルが飛び散ると大変!
今回紹介するのは、フロントブレーキオイルの交換。前回おこなったブレーキパッド交換の続きですね。
ちなみに一般的には「ブレーキフルード」とも言いますが、動画内では「ブレーキオイル」で統一しています。メンボー山根さん曰く「両者に違いはなく、年配者にブレーキオイルと言う人が多い印象ですね(笑)」とのことでした。
というわけで、本記事でもブレーキオイルで統一します。
さて、そんなブレーキオイルですが、取り扱いには要注意! 攻撃性が強く、カウルに付着すると塗装が剥げてしまったり、割れてしまうこともあります。
慎重に作業したいところですが、特に注意すべき場面がいくつかあります。
マスターシリンダーカップのキャップを外すときもそのひとつ。キャップが固着していることが多く、力いっぱい外そうとすると、キャップが外れた勢いで中のオイルが飛び散ることも! そうならないように、固着している場合は小さなマイナスドライバーなどを隙間に入れて、トントンとゆっくり叩きながら、剥がすようにして開きます。
また、新品のブレーキオイルは、1Lなどの缶に入っていることが多いもの。しかし、缶のまま直接オイルをカップに入れると溢れたり、缶からドバッと一気に出てしまうことがあります。
そこでモトメディコでは、小さな油差しなどを使います。多少面倒でも、ひと手間加えることでリスクを抑えるのがメンボー流の極意! 動画では、こんな小技がたくさん紹介されていますよ。
ちなみに、もしもブレーキオイルをこぼしてしまったら、フロント部分のカウルをすべて外して、こぼれたオイルを確実に拭き取らなければなりません。その大変さを考えれば、油差しに移し替えるのが賢明ですよね!
山根さんの気遣いは他にもあります。
写真はキャリパーのブリーダープラグ。ここから古いブレーキオイルを抜きますが、普段はゴムキャップが被されています。
さて、キャップには脱落防止のタグがついていますが、山根さんはタグが下になるように装着します。その理由は、万が一ニップルからオイルが滲んできても、こうしておけばタグに一旦溜まるから。
そうすればオイル滲みの早期発見にも繋がるし、さらにオイル飛散の予防になるということです。
締めすぎよりもマーキングでマメにチェック!
ほかに注意すべきポイントとして、マスターシリンダーカップのプラスねじの締めすぎが挙げられます。
たしかに緩んでしまうと大変な箇所なので、強く締めたいという気持ちはわかりますが、あまり強く締めすぎると外すときが大変。実際、今回も固着していました。
さらにプラスねじはもともとナメやすいので、ここは「外す前から、これはもう緩まない! と覚悟しておくほうがいい」と山根さん。
そして作業は、ドライバーをねじに押し付けながら回す……これが鉄則ですよ!
そして当然、締めるときは締めすぎ注意! 心配な人はマーキングをしましょう。
「緩むとすぐにわかるし、締めすぎで取れなくなることを考えると、マーキングはおすすめです」とのこと。
他にも、ブリーダープラグに残ったブレーキオイルの吸い取り作業など、メンボー流のワザが盛りだくさん!
ぜひ、実際に動画を見て、愛車のメンテナンスの参考にしてください!!