ダックス125のシート高を10mm下げる! SP武川のリヤショック交換手順を紹介! 【動画・モトチャンプTV】

話題沸騰中の新型ホンダ・ダックス125。カスタムパーツが次々と発売される中、注目なのがSP武川のリヤショック。ここではリヤショックの交換手順を紹介するので、自分で作業してみたい人はぜひ参考にしてほしい!

昔ながらのデザインで復活したダックス125は古くからのファンも、過去を知らない世代にも大いに注目されている新型車。すでにカスタム車も数多くあり、各社からアフターパーツが充実してきた。今回は乗り心地の変更とともにシート高が10mm下がるSP武川から発売中の「ローダウンリアショックアブソーバー」に交換する手順を紹介してみたい。

交換するのはSP武川製ローダウンリアショックアブソーバー。

交換する手順はYouTubeで無料配信しているモトチャンプTVのプログラムから「SP武川のリヤショックだけでダックス125が大変身!」という動画をダイジェストにして紹介したい。交換してくれるのは毎度お馴染みSP武川のメカニック「うっち〜」さん。お相手はライターのHIDE川島だ。交換するのはSP武川ローダウンリアショックアブソーバー(1万8150円・税込)で、全4色のなかからゴールドメッキを使っている。

純正マフラーとグラブバーを外す

純正マフラーのサイレンサー部を取り外す。

リヤショックを交換するには純正マフラーを取り外す必要がある。マフラーと言ってもサイレンサー部だけでいいので難しいことはない。エキパイとの取り付け部にあるボルトとサイレンサーを固定している2本のボルトを外すだけだ。より詳しくマフラーの取り外し方を知りたい場合は過去の記事を参照いただきたい。すべてのボルトを外したらサイレンサーをリヤショックピボットから抜いて、前方へ引いてあげるとエキパイから外すことができる。

ピボットナットを左右とも緩めておく。
グラブバーはシートを上げて上から工具を差し込みボルトを外す。

続いてリヤショックと共締めされているグラブバーを取り外すため、まずリヤショックのピボットナットを緩める。このナットは外す必要はなく左右ともに緩めるだけだ。さらにグラブバーをフレームと固定している2本のボルトを外す。ここにはヘキサゴンが使われていて、L字工具を使おうとするとウインカーやグラブバーが邪魔して作業しづらい。そこでシートを上げて上から工具を差し入れるとやりやすい。

純正リヤショックを外す

スイングアームのピボットナットを緩める。

続いて純正リヤショックを外そう。リヤショックの脱着にはスイングアームを緩めてジャッキで持ち上げながらだと作業しやすい。そこでまずスイングアームピボットナットを緩めよう。ここも外す必要はなく緩めるだけでOKだ。

赤いフレーム部にジャッキを当てる。

ジャッキを当てる位置は必ずフレームにすること。写真だと手前に見えるナット付近にジャッキを当てるとエキパイを固定しているステーが変形する可能性がある。赤いフレーム部に当てて他の部品を傷めないように注意したい。

ジャッキを上げてボルトが指で回せる位置を探す。

ジャッキを当てたらリヤショック下のボルトを工具で緩める。続いてボルトを手で回せるようにするのが理想的で、手で回せる=負荷がかかっていない状態ということ。そこでジャッキを上げ下げしながら指でボルトを回せる位置を探す。ジャッキを動かしていると指で回せる高さが見つけられるのだ。純正ショックを外すときは下側のボルトを抜いて上のピボットから引き抜く。下側のボルトを抜く時、ショックが前後に動くので、スイングアームに傷をつけないよう手で押さえているといいだろう。

SP武川ローダウンリアショックアブソーバーを取り付ける

SP武川製リヤショックは純正より長さが短く穴の位置が合わない。

純正リヤショックは上記の手順で左右ともに外してしまう。続いてSP武川ローダウンリアショックアブソーバーを取り付けよう。まず上側のピボットにSP武川製を差し込みナットを仮止めする。するとSP武川製は純正より全長が短いため、スイングアーム側の穴と位置が合わなくなるはずだ。ちなみにSP武川製は純正より15mmショートな全長330mm仕様となっている。

ジャッキを下げると穴の位置が合う。

そこでジャッキを下げて行ってスイングアームとリヤショックの穴が合う位置を探そう。無理にスイングアームを持ち上げて作業するとボルトに負荷がかかるため、ジャッキを使って位置合わせをするのが理想的なのだ。

ショックとスイングアームの間にキット付属のワッシャーを入れる。

穴の位置が合ったからといって、そのままボルトを差し入れてはいけない。SP武川製にはワッシャーが付属しているので、そのワッシャーをショックとスイングアームの間に入れてからボルトを通すのだ。ボルトはこの段階で締め切ってはならず、仮止めで留めておく。

グラブバーのボルトを締めてからリヤショック上のナットを締める。

左右ともSP武川製を装着したら、純正ショックを外すのと逆の手順でボルト&ナットを締め込んでいく。この時、グラブバーは注意が必要で、ショック側のナットを締め込んでしまうとフレームに固定する2本のボルトが締め込めなくなる。必ずフレーム側のボルトを先に締め込んでからショック側を締め込もう。

スイングアームピボットを締める時は体重をかけながら作業する。

スイングアームピボットやリヤショックを固定しているナットを規定トルクで締めるときにポイントがある。そのまま締め込んでも構わないのだが、できれば車体に1Gの体重をかけて締め込むと、ボルトやナットの位置が適切な状態で締め込まれるため緩みにくくなり、無理な負荷がかからなくなるのだ。

フロントフォークの突き出し量を変える

フロントフォークの突き出し量を7mm上げる。

リヤショックを交換するとショックの全長が変わるためチェーンを調整する必要がある場合もある。その場合はリヤのアクスルナットを緩めてチェーン引きの位置を変えて適正な弛みになるよう調整しよう。またショック全長が短くなったことでリヤ側の車高が落ちた状態になる。このままだと前後のバランスが悪いため、フロントの車高も調整する。調整方法はフロントフォークの突き出し量を変更してリヤと合わせるのだ。フロントフォークは純正でも7mmまで調整が可能なので、7mm突き出してフォーク長を変更しよう。

片側3カ所のボルトを緩めて突き出し量を変える。

突き出し量を変更するにはステム三又にある2本のボルトとトップブリッジにある1本のボルトを緩める必要がある。3本ともに緩めたらフォークを掴んで揺するようにするとフロントフォークが上がってくるはずだ。突き出し量はノギスを使って正確に計測するのが重要で、左右のフォークともに揃えよう。

これにて完成!

これにて作業は終了、リヤショック交換が完成した。SP武川のローダウンリアショックアブソーバーはその名の通り10mmほどシート高が下がるため足つき性が向上する。さらに純正だと柔らかく感じる乗り心地が引き締まり、適度なダンピングが効いてくれる。これは街乗りよりむしろツーリング時に効果が得られ、お尻が痛くなりづらい上に直進性やコーナリング性能が向上するから楽にライディングできるようになるはずだ。もちろん、ルックスも変化するので、好みの色を選ぶといいだろう。

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著者プロフィール

増田満 近影

増田満

小学生時代にスーパーカーブームが巻き起こり後楽園球場へ足を運んだ世代。大学卒業後は自動車雑誌編集部…