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『スーパーカブ』の聖地・北杜市で開催された「礼子誕生祭2023」
トネ ・コーケン氏が執筆する小説『スーパーカブ』は小説投稿サイト「カクヨム」に2016年3月に第1話が寄稿されて以来、女の子×原付による青春物語という斬新なテーマが大きな反響を呼び、2017年に角川スニーカー文庫の文庫版第1巻が出版された。
そして、2017年12月からはウェブコミックサイト「コミックNewtype」において蟹丹氏作画によるコミック版も連載開始。
2021年4月にはスタジオKAI制作によるアニメも放映され、その人気を確固たるものとした。
【作品あらすじ】 両親も友達も持たず、孤独で単調な日々を過ごす山梨県北杜市に住む女子高生の「小熊」は、ひょんなことから中古のスーパーカブを手に入れたことで生活が一変する。カブを通じて同じ高校に通う「礼子」や「椎」と友達になり、暮らしの中のちょっとしたことが小さな冒険になる。退屈な日常がグラデーションのように色づいて行く過程を描いた青春物語。
すでにアニメの放映から2年あまりが経過し、小説は全8巻+reserve1巻で完結したが、新シリーズがカクヨムでスタートしており、コミック版は好評連載中の蟹丹氏が手がける作品に加え、さいとー栄氏によるスピンオフ作品の『スーパーカブRei』も2022年4月から「コミックNewtype」で連載をスタート。アニメ版の第2期製作が期待される中で人気はいささかも陰りを見せていない。
物語の舞台であり、「聖地」となる山梨県北杜市では、アニメのオンエアを機にこの地を訪れるファンが多くなり、ロケ地巡りなどを楽しんでいる。また、北杜市もそうしたファンを暖かく迎え入れるため、地元有志により地域とファンの架け橋になるべく「北杜アニメツーリズム協議会」を立ち上げ、定期的に魅力的なイベントを開催することで聖地を大いに盛り上げている。
関東や中部を中心に70台以上が参加! そのほとんどがカブシリーズ !
そんな北杜市で2023年7月30日(日)に開催されたのが「礼子誕生祭2023」だ。このイベントは『スーパーカブ』のヒロインのひとり「礼子」の誕生日(設定では8月2日が誕生日)を地元で祝おうというもので、昨年に引き続き武川町の「甲斐駒センターせせらぎ」で開催された。
このイベントに参加するため、地元の山梨県はもちろんのこと関東や中部などからスーパーカブを中心に70台以上のバイクが会場に集まった。
甲斐駒センターせせらぎのホールには礼子の等身大パネルやイラスト、礼子役声優の七瀬彩夏さんや作品にまつわるクリエイターのサイン色紙、レアな各種グッズが展示された。そして、その中心には礼子の誕生日を祝うバースデーケーキが供えられた。また、現地でしか手に入れることができない『スーパーカブ』の特製グッズや地元の名産品などの販売も行われ、会場は大いに盛り上がった。
イベントは午前10時から2時間ほどで終了したが、集まったファン同士は交流を深め、その後は作品ゆかりの地を回るツーリングに赴いたり、会場近くの天然温泉「むかわの湯」で寛いだり、地元のグルメを楽しんだりと、それぞれが思い思いに休日を楽しんだ。
なお、主人公の小熊の誕生日となる6月6日、ヒロインのひとりである恵庭椎の誕生日となる1月9日の近くの週末にも同様のイベントが開催されるほか、作品にまつわる催し物が適時開催されているので、興味がある人は北杜アニメツーリズム協議会の公式Twitterをチェックすると良いだろう。