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2台の“MINI MOTO”が北米で発売開始
モンキー125(モンキー)……4299ドル(日本円で62万3000円/1ドル145円で換算)
国内では2023年9月21日、人気のレジャーモデル「モンキー125」がカラーリングを変更(3色あり)して新登場。このうちのパールネビュラレッドとパールシャイニングブラックの2色が、北米市場でもリリースされる(名称はモンキー)。
モンキーとアメリカ(北米)の歴史は古く、初代モンキーの「Z100」までさかのぼる。1961年10月、東京・晴海で開催された自動車ショーで正式に発表された「Z100」は、1962年12月からヨーロッパをメインに輸出を開始。
当時の広報資料によれば、1964年~1966年にかけ、イギリスやフランスで合計7636台が出荷されるなど、Z100は好調な売れ行きを記録。すでにスーパーカブが大人気だったアメリカ市場にも輸出された模様だ。
ハーレーなどのビッグバイクが定番であるアメリカにおいて、モンキーなどの小排気量モデルは、一部の地域では“MINI MOTO”と呼ばれるなどフリークに支持されている。
アメリカ(一部地域)で人気なのが、MINI MOTOを使ったオフロード競技。コンパクトかつ非力なパワーのMINI MOTOは、手軽にバイクを楽しめる“お遊びツール”として、子供はもちろん、大人からの人気が高いのも特徴だ。
北米などに輸出されて大人気となったのが、1992年に国内でも発売されたホンダ Z50R。
モンキーの公道用オフロードモデル「モンキーバハ」にも似たZ50Rは、ヘッドランプやウインカーなどの保安部品を持たない、モンキーベースのオフロード専用レジャーモデル。
2ストオフロードミニ「QR50」がルーツとなる同車は、モンキーにも採用の空冷4ストローク単気筒OHC49ccエンジンを搭載。左手でのクラッチ操作を省いた自動遠心式、手軽な3速ミッション、小径の8インチホイールなど、誰でも手軽に遊べる機構が導入済み。
なおアメリカではZ50Rに続き、オフロード専用モデルであるホンダのXR50R、CRF50F、CRF110Fなどが好評。各車は各地のアマチュアレースで活躍するなど、現在でもフリークに高い人気を誇っている。
スーパーカブC125……3899ドル(日本円で56万5000円/1ドル145円で換算)
1958年の発売以来、世界中で1億台以上が販売されたスーパー カブ。北米市場では2023年10月より、パワフルな124ccエンジン、キャストホイール、フロントディスクブレーキ、スマートキーなどを装備したハイエンドモデル「スーパーカブC125」が発売。久々にアメリカ市場でスーパーカブが復活を遂げた。
スーパーカブが誕生した翌年の1959年、ホンダはアメリカに市場を切り開くために「アメリカン・ホンダ」を設立し、アメリカのバイク業界に参入。3年後の1962年、“ナイセスト・ピープル・キャンペーン”によって、ホンダの「スーパーカブCA100」はアメリカ社会に定着した。
「ナイセスト・ピープル・キャンペーン」により、ホンダの知名度は一気に向上。商品のラインアップもスーパーカブCA100だけでなく、ハンターカブ、モンキー、ダックス、CB750FOUR等々、排気量を問わず、充実したものとなった。