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オーダーメイド感覚でオーダーできるメルセデス
ロールス・ロイスやブガッティといったハイエンドブランドは、購入の際は“ビスポーク”が基本。シートのステッチやウッドパネルの種類はもちろん、内外装の配色、レザーやファブリックのマテリアルまで、顧客の好みを反映した特別な仕様をオーダーできるのが大前提となっている。顧客は本当に自分が望んだもの、自分だけにぴったり合ったものを手に入れることができる、というのが彼らの常識なのだ。コース料理におけるアラカルト、あるいはファッションにおけるオートクチュールのように。
メルセデス・ベンツも、2021年10月7日にビスポークプラグラム「マヌファクトゥーア(MANUFAKTUR)」をスタートすると発表した。オーダーメイド感覚でメルセデスをオーダーできるカスタマイゼーションプランとなる。
GクラスやSクラス、AMG GT 4ドアなどに適用
同社は2020年時点でGクラス専用のプログラムとして「G MANUFAKTUR」を導入していた。18パターンのレザーシートや2タイプのシートベルト、種々のリラクゼーション機能など幅広いメニューを設定し、Gクラスを自分好みの仕様に仕立てることができる完全受注生産オプションとして導入している。
その「マヌファクトゥーア」プログラムが、Sクラス(ロングホイールベース)、CLS、メルセデスAMG GT 4ドア クーペ、メルセデス・マイバッハ Sクラスにも適用されることになった。
300 SLやW123がまとった往年のカラーを復刻
「マヌファクトゥーア」プログラムは、ボディカラーひとつとっても特別だ。ツヤ消しマットカラーやソリッドまで幅広いペイントを用意するが、とりわけユニークなのが300 SL“ガルウイング”のシルバーや、W123(Eクラス)やW126(Sクラス)のブルーなど、1960〜80年代の外板色を復刻している点。ヴィンテージ メルセデスのもつ趣を、最新モデルにも反映させることができる。一方で、カシミヤホワイトやカラハリゴールド、ナイトブラックといった、最先端のトレンドであるサテンフィニッシュ仕上げのボディカラーもラインナップしている。
内装にも、ナットブラウン/ブラック、ヨットブルー/ブラック、トリュフブラウン/ブラックといった印象的でエレガントな2トーン配色を設定。さらに、高級感漂うダイヤモンドステッチ仕上げのレザーシートや、特製の2トーン革巻きステアリングホイール、ヘッドレストクッション、専用のフロアマットなどもチョイスすることができる。
乗降時の“演出”も特別仕様に
さらに、「マヌファクトゥーア」仕様の車両は、4機のLCDプロジェクターをドアに搭載。乗降の際、路面にアニメーションでブランドパターンを照射する特別な“演出”も用意している。
各ユーザーの個性を重視するパーソナライゼーションは、自動車だけでなくアパレル、ビューティ、レジャーなど様々な業界の一大潮流となっている。メルセデス・ベンツも新たなビスポークプログラムの導入を通じて、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供していく。