Porsche 909 Bergspyder

906 カレラ6でヒルクライム王者に

1967年のヨーロッパ・ヒルクライム選手権「オロン・ヴィラール」で、ポルシェ 906 カレラ6 KHをドライブするリンツ。この年、彼はチャンピオンに輝いている。
1967年のヨーロッパ・ヒルクライム選手権「オロン・ヴィラール」で、ポルシェ 906 カレラ6 KHをドライブするリンツ。この年、彼はチャンピオンに輝いている。

ルディ・リンスは1944年6月28日、オーストリアのフォアアールベルク州ブルーデンツで生まれた。幼少期から彼の生活の中心にあったのがスポーツカーだった。彼の父はブルーデンツでフォルクスワーゲンの公認ワークショップを経営。このワークショップはオーストリア国内で最初のポルシェ・ディーラーでもあったのだ。

メカニックになるための訓練を受けた後、リンスは家業に携わりながら、オーストリアで開催されたヒルクライムレース「アクサマー・リツム(Axamer Lizum)」にポルシェ 356 Sで参戦。レーシングドライバーとしてのキャリアをスタートさせる。

その後、彼はオーストリア・ヒルクライム選手権タイトルを3年連続で獲得。1967年、リンスはポルシェ 906 カレラ 6でヨーロッパ・ヒルクライム選手権を制し、キャリアの頂点を極めることになった。数十年が経った現在でもリンスはこの美しいミッドシップスポーツカーを最良の1台として絶賛している。

現在も多くのヒストリックイベントに参加

80歳のビッグバースデーを迎えた、ルディ・リンス。現在も精力的にヒストリックイベントへの参加を続けている。
ポルシェのレース活動を伝える生き証人として、現在もリンスは様々なヒストリックイベントに参加している。

1970年代、リンスはハンス・ハーマンとコンビを組み、ポルシェ・ザルツブルグKGから様々な耐久レースにポルシェ 917で参戦。そして、1971年6月に911 Sでツェルトヴェーク1000kmを最後に、リンスはモータースポーツのキャリアに終止符を打った。

ウォータースポーツとウィンタースポーツの愛好家であったリンスは、その後数年間を世界各地への旅に費やし、1970年代半ばには家業のワークショップとディーラービジネスを引き継いだ。引退後、リンスはポルシェ・ヘリテージ&ミュージアムのイベントに数多く参加。ヒストリックラリーでもクラシックポルシェのステアリングを握っている。

ポルシェAGの開発担当取締役を務めるミヒャエル・シュタイナーは、80歳を迎えたリンスへお祝いのコメントを贈った。

「ルディ・リンスの80歳の誕生日をお祝いするとともに、ポルシェのために多くのレースを戦ってくれたことにあらためて感謝します。私たちは、1960年代に彼がポルシェのワークスドライバーとして、906 カレラ6で数々の勝利を勝ち取ったことを誇りに思っています」

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