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SINGER 930 Convertible
1989年型911ベースのオリジナルモデル
「シンガー 930 コンバーチブル」は、1989年に登場した第3世代「911」をベースに、第2世代の930型にインスパイアされて生まれたシンガー初のオープントップモデルだ。カーボンファイバー製ボディに“カリズレッド”塗装が施され、大型のダックテールスポイラーを装着している。キャビン内では5連アナログメーターが930を彷彿させる一方で、スマートフォン非接触充電器など最新装備も搭載している。
2022年モデルの進化版か?
今回ニュルブルクリンクで捉えたプロトタイプと2022年に登場したモデルの写真を見比べてみた。今回のテスト車両からはフロントフードのエンブレムが外され、テールライトの間の「PORSCHE」ロゴやダックテールスポイラー下の「Singer」の文字も消されている。
また、ミシュランタイヤに装着されたホイールは2トーンカラーから、シルバー仕上げへと変更されている。そのほかに大きな違いは見られないが、シャシーに何らかの調整を加え、ニュルでは新たなセットアップをテストしていたと考える。
パワーは500馬力を超える
930コンバーチブルのパワートレインは、メッツガーの3.8リッター空冷フラット6エンジン。電動ウェイストゲートと、専用の空冷式インタークーラーを備えた2基のターボチャージャーを搭載する。これを6速MTと組み合わせ、930型オリジナルの最高出力260PSを遥かに超える510PSを発揮する。高出力を求めない顧客向けには456PSにデチューンされた仕様も用意している。
価格は3億円近く?
シンガーのモデルは億を軽く超える価格にもかかわらず絶大な人気を誇っている。2年前に発売された930コンバーチブルは、すでに完売していることが考えられる。今回スクープした改良モデルも、2億円は軽く超えるだろう。その価格に見合う進化とは、どのようなモノなのだろうか? 期待が高まる。