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Alpine A110 Rallye
RGR規定で開発されたラリーカー
2020年に発表された「アルピーヌ A110 ラリー」は、RGT規定が導入されている地域選手権や国内選手権を中心に各地のラリーで勝利を重ねてきた。A110 ラリー、そして今シーズンから導入された「A110 ラリーGT+」は、4WDモデルを相手に46勝と162回の表彰台を獲得。FIA R-GTカップにおいて2回、FFSAフランス2輪駆動選手権で3回、スペイン・ターマックラリーカップを1回制するなど、多くのタイトルも持ち帰っている。
そして今週末、ラリーにおけるアルピーヌの歴史に、新たな1ページが刻まれることになった。WRCに12回参戦し、R-GTクラスで無敗を誇るA110 ラリーが、初のWRCヨーロッパ圏外遠征として、愛知・岐阜を舞台に開催される最終戦ラリージャパンへのエントリーを決めたのだ。
シャゼル・テクノロジー・コースチームのチームマネージャーを務めるルイ・シャゼルは、ラリージャパン参戦に向けて次のように意気込みを語った
「アルピーヌ A110 ラリーで、初めてラリージャパンを走れることを光栄に感じています。私たちは日本におけるアルピーヌ A110への情熱を理解しています。今回の参戦は私たちにとっても素晴らしい経験となるはずです」
「ラリージャパンは、特にコンディションが変わりやすく、非常にトリッキーな天候のもとで開催されます。それでも、私たちはこのユニークな体験を楽しみにしていますし、A110がラリージャパンでどのような走りを見せられるのか、楽しみにしています」
龍が描かれたスペシャルカラーリング
シャゼル・テクノロジー・コースチームがエントリーした、アルピーヌ A110 ラリーをドライブするのは、ベルギー出身のアルマン・フューマルと、コ・ドライバーのジュール・エスカルテフィグ。ふたりは2023年と2024年のWRCセントラル・ヨーロッパ・ラリーでクラス優勝を達成。ラリージャパンでは、WRCマスターズカップにエントリーしている格上ラリー2/R5勢を相手に、どのようなパフォーマンスを披露できるのか、注目が集まっている。
今回、フューマルのA110 ラリーには、日本文化からインスパイアされたスペシャルカラーリングが施され、ボディ全体に日本をイメージした龍が描かれた。初のラリージャパン参戦を実現したフューマルは次のようにコメントしている。
「モンテカルロ、セントラル・ヨーロッパに続き、ラリージャパンで、今シーズンのWRCターマックプログラムが、フィナーレを迎えます。アルピーヌ A110 ラリーは、非常にユニークなラリーカーです。どこにいても目を引き、ライバルよりも目立つのは間違いありません。サービスパークでもステージでも、このラリーカーの周辺には本物の賑わいが生まれるのです」
「今週末もそういった盛り上がりを期待していますし、本物のエンスージアストが集まるでしょう。私たちは日本の文化に敬意を表し、それを反映したカラーリングとレーシングスーツを選びました。このプロジェクトを可能にしてくれたすべてのパートナー、WRCプロモーター、アルピーヌ・ジャポンに感謝します。2輪駆動カテゴリーで輝けるよう、ベストを尽くします!」
アルピーヌはラリーウイーク中、会場にスペシャルブースを設置される。17日日曜日に行われたプレスデーでは、フューマルが集まった日本のメディアにA110 ラリーを紹介。豊田スタジアムのサービスパークにもA110が展示される予定だ。