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Aston Martin Valkyrie AMR-LMH
テストにおいて1万2500km以上を走破
1959年以来のル・マン24時間レースの総合優勝を目指し、世界耐久選手権(WEC)への復帰を宣言した、アストンマーティン・ハート・オブ・レーシング・チーム(アストンマーティンTHORチーム)は、2025年のWECにおいてヴァルキリー AMR-LMHをドライブする2名のドライバー、アレックス・リベラスととハリー・ティンクネルを発表した。
ふたりはアストンマーティンをドライブし、多くのレースに参戦した経験を持っており、2024年夏から行われているヴァルキリー AMR-LMHの開発テストにおいても、重要な役割を果たしてきた。
ヴァルキリー AMR-LMHは、カーボンファイバー製シャシーに、6.5リッターV型12気筒自然吸気エンジンを搭載しており、WECとIMSAに同時参戦する唯一のル・マン・ハイパーカー(LMH)規定マシン。アストンマーティンTHORチームは、WECに参戦する車両のナンバーとして「007」と「009」を指定した。
ヴァルキリー AMR-LMHは、2025年2月26~28日に決勝レースが開催される「カタール1812kmレース」においてWECデビューを果たす予定。WECに加えて、北米を舞台に開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にも同時参戦し、3月12~14日に行われる開幕戦セブリング12時間への出走を予定している。
11月初旬、WEC最終戦後に行われたミシュラン主催のタイヤテストや、先週末にデイトナで行われたIMSAサンクション・テストを含め、ヴァルキリー AMR-LMHはテスト・開発プログラムを順調にこなしてきた。これまで1万2500km以上を走破しており、間もなくテストプログラムが完了する予定だ。
ティンクネルがアストンマーティンに復帰
ハリー・ティンクネルは、4年ぶりとなるにアストンマーティンへの復帰を果たした。英国出身のティンクネルは「アストンマーティン ヴァンテージ GTE」をドライブし、アレックス・リンとマキシム・マルタンと共に、2020年のル・マン24時間レースのLMGTE Proクラスで優勝した経験を持つ。
2025年シーズン、ティンクネルはヴァルキリー AMR-LMH 007号車のステアリングを握る。WECのトップカテゴリーへの参戦決定を受けて、ティンクネルは次のように意気込みを語った。
「私自身の長年の夢が叶いました。ヴァルキリー・プロジェクトのために、アストンマーティンへと復帰できたことを光栄に思います。最高のルックスとV12エンジンの素晴らしいサウンドを持つヴァルキリーが、ファンの人気を不動のものにすると信じています。初期開発テストは非常にエキサイティングでしたし、アストンマーティンのDNAを強く感じることができました」
「あらためて最初のレースに向けた、これまでのハードワークを誇りに感じています。アストンマーティンTHORチーム全員が、私を歓迎してくれましたし、プロフェッショナルなチームの一員になれたと実感しました。アストンマーティンは、スポーツカーレースにおいて素晴らしい歴史を持っています。もちろん2020年のル・マンには素晴らしい思い出がありますし、ヴァルキリーでその偉業を塗り替えることが目標になります」
ハート・オブ・レーシング生え抜きのリベラス
アレックス・リベラスは、ハート・オブ・レーシング・チームのエースとして、GTレースを中心に活躍。今シーズンも「ヴァンテージ GT3」をドライブし、WECのLMGT3クラスと、IMSAのGTD Proで優勝を手にしている。今回、GT3カテゴリーからステップアップし、ヴァルキリー AMR-LMH 009号車のシートを獲得した。
念願のトップカテゴリーステップアップが決まったリベラスは、次のように喜びを語った。
「このようなエキサイティングなプロジェクトに選ばれたことを、光栄に思います。私は過去10年間、ハート・オブ・レーシングの一員として、GTレースを中止に戦ってきました。耐久レースの頂点を目指す彼らと共に、さらに旅を続けることができるなんて、まさに夢のようです」
「アストンマーティンのような象徴的なブランドを代表する機会を与えられたことは、私の一生の宝物となるでしょう。アストンマーティン ヴァルキリー AMR-LMHは、私がこれまでドライブしたレーシングカーの中で、最高レベルのマシンであり、その素晴らしいサウンドは他に類を見ません」