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Mercedes-Benz Marco Polo
40年前に登場した革新的キャンパー
今から40年前、ベネチアの探検家の名前がメルセデス・ベンツ初のキャンピングカーの車名に採用された。1984年、メルセデス・ベンツはブレーマー トランスポーター(Bremer Transporter)をベースに開発した初代マルコポーロを初公開した
全高2970mm、ずんぐりとした愛嬌溢れるフォルム、バハマベージュのエクステリアカラー、ベージュブラウンのインテリアを持った初代マルコポーロは、瞬く間に欧州在住のキャンパーにとって憧れの存在となった。
初代は現在もマルコポーロの大きな特徴でもある「ルーフベッド」を採用。リヤベンチシートは展開することでベッドとして使用可能で、回転式フロントシートも備えていた。さらにシンク付きの簡易キッチン、 電動調理器、冷蔵庫、食器棚、引き出しといった、現代のキャンパーと変わらない装備を誇っていた。
メルセデス・ベンツ・ミュージアムは、マルコポーロのデビュー40周年を記念し、館内のアトリウムに初代マルコポーロを特別展示する。ミュージアムは月〜土曜の9〜18時オープン。マルコポーロは2025年1月まで公開される予定だ。
スマートホームに進化した「マルコポーロ」
初代マルコポーロに続き、1996年には「ヴィト バン」をベースに開発された2代目マルコポーロがデビュー。ポップアップルーフを採用したことで、ルーフベッドを搭載しながらも、走行中の全高を2000mm以下に抑えることに成功した。リヤシートとベッドは、専用開発されたレールシステムによりスライドが可能となっている。
2003年には「ビアノ」ベースの3代目マルコポーロが登場し、機能面でさらなる進化を遂げた。ポップアップルーフは電動化され、ルーフベッドにスプリングが導入されたことで、より快適なベッドルームを実現。また、電動折りたたみ式バックレストを備えたベンチシートなども採用されている。
2015年以降は「Vクラス」をベースに、幾度となく商品改良が繰り返され、機能性の向上が図られている。2024年初頭にリニューアルされた最新世代の「Vクラス マルコポーロ」は、内外装をフルモデルチェンジレベルでアップデート。インテリアは、コクピットからリビングエリアに至るまで、高級ラウンジそのものの雰囲気を持つ。
最新の「MBUX」マルチメディアシステムや、「MBAC(メルセデス・ベンツ・アドバンスド・コントロール)」などのインテリジェントテクノロジーを導入したことで、高い機能を備えたデジタルノマドのためのスマートホームへと進化している。