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Airspeeder Mk 3 EXA
2022年シーズンに向けたプレシーズンテスト
エアスピーダー EXA シリーズでは、航空業界、モータースポーツ、eスポーツから選ばれたエリートパイロットが、世界で唯一のレース用電動垂直離着陸機(eVTOL)を遠隔操縦。パイロットは地上に設けられたコクピットに座り、エアスピーダー Mk 3 EXAをコントロールし、電子制御された拡張現実(AR)対応のスカイトラックで迫力のレースを展開する。将来的には実際にパイロットが機体に乗り込んで競技を行うことも予定している。
2022年からの本格的な国際レースシリーズ開催に向けて行われたプレシーズンテストでは、初めて実機による空中バトルを披露。エアスピーダー、機体を開発したアラウダ・エアロノーティクスを立ち上げたマット・ピアソンCEOは、歴史的な瞬間に喜びを隠さない。
「私たちは、世界初となる電動垂直離着陸機によるエアレースで、モータースポーツとモビリティの世界に新たな歴史を作ろうとしています。今回披露したテストレースでは、私たちのスポーツにおける重要な瞬間になりました。eVTOLの開発において、大きな飛躍となります」
従来のモータースポーツの常識を覆すエアレース
実際のレースシリーズでも、エアスピーダー Mk 3 EXAが、これまでモータースポーツが開催されたことのない風景の中で一対一のレースを行う。この最新マシンは、様々なバックグラウンドを持つチームに供給。技術的にも戦術的にも自由度が高いため、競争力を高めるための様々なアプローチが用意されている。
eVTOLによるレースは、従来のモータースポーツのようにサーキットなどの物理的インフラを必要としないため、環境への影響を最小限に抑えたレースを行うことが可能。観客はボーイング F15戦闘機よりも優れた推力重量比を持つエアスピーダー Mk 3 EXAのダイナミックなバトルを、デジタルライブ配信で楽しむことができる。
今回のプレシーズンテストで行われたドラッグレースは、アラウダ・アエロノーティクスのテクニカルチームから選抜された2チームによって開催。砂漠に吹き荒れる風や砂塵の状況に応じて、戦略やセッティングの変更が緊張感に加えて視覚的にも非常に興味深いレースとなった。その結果チーム・ブラボーが、チーム・アルファに3秒差をつけてクォーターマイルを通過している。
今後は砂漠だけでなく、氷上、海上、さらには森林など、さまざまな条件のもとでレースを実施。外的要因をうまく利用することで、視聴者の予想を裏切る魅力的な展開も期待されている。エアスピーダーは、シリーズへの参加を表明しているチームとその開催地を近日中に発表する予定だ。