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アストンマーティンの美学をウイスキーづくりに反映
アストンマーティンは2019年11月に、名門ウイスキー蒸留所「ボウモア」とパートナーシップを締結。英国を代表するラグジュアリー企業同士がタッグを組み、新しい製品やサービスをユーザーへ提供していくことを宣言した。
そのコラボレーションの結晶として今回誕生したのが、「Bowmore Masters’ Selection(ボウモア マスターズ セレクション)」。名門ウイスキーメーカーがアストンマーティンのために作ったシングルモルトスコッチだ。
今回のシングルモルト製造にあたり、掲げられたキーワードが「黄金比」であるという。アストンマーティンの流麗なスタイリングの秘訣として、常々エンジニアやデザイナーが口にするのが「黄金比」という言葉。自然界の様々なものの中に見つけることのできる1:1.618の比率のことで、人間にとって最も美しく感じられるバランスであると言われている。
「力強く、しかし優しい」味わいを実現
アストンマーティンの美学を構成する「黄金比」を、ウイスキーづくりにも採り入れたのが今回の「ボウモア マスターズ セレクション」。ウイスキーのキャラクターを形づくるのは、カスクの種類や熟成時間、そしてブレンドの妙。そこに黄金比を反映させたというボウモアのマスターブレンダー、ロン・ウェルシュは次のように説明している。
「今回我々はマレク・ライヒマンをはじめとするアストンマーティンの方々にインスパイアされ、他にはないフレーバーや最適なカスクの選択をし、理想のキャラクターを想像するためにそれぞれの要素に初めて黄金比を採り入れました。マレクと共に仕事を進めることで、私はウイスキーづくりを探求するための新しいレンズを手に入れました」
エンジニアリング的なアプローチに着想を得たことで生み出されたウイスキーには、ペドロヒメネス及びオロロソのシェリー樽(ファーストフィル)で21年熟成したベースを61.8%使用。残りに35年という長期熟成原酒をはじめ、稀少な要素を巧みに組み合わせることで完成した。結果、力強く、かつ複雑で、それでいてどこか甘く優しいという、非常に均整のとれたシングルモルトウイスキーが誕生したという。
ボウモア マスターズ セレクションは、アストンマーティンのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマンとボウモアのマスターブレンダー、ロン・ウェルシュのメッセージが入った専用ボックスに収納。価格は税抜き300ドル(約3万3000円)で、英国、ドイツ、カナダ、中国など世界各国のマーケットで販売する。