「アルピーヌ A110 GT4+」が2025年から販売をスタート

プライベーター用レーシングカー「アルピーヌ A110 GT4+」が大幅アップデートでコスト削減と信頼性向上

アルピーヌは、プライベーター向けレーシングカー「A110 GT4」の最新仕様「A110 GT4+」の販売をスタートした。
アルピーヌは、プライベーター向けレーシングカー「A110 GT4」の最新仕様「A110 GT4+」の販売をスタートした。
アルピーヌは、カスタマー向けレーシングカー「A110 GT4+」を発表した。世界中のレースやワンメイクシリーズで活躍した「A110 GT4 エボ」をベースに、運用コストの削減と信頼性が大幅に向上。すでに22万ユーロで販売をスタートしており、既存の「A110 GT4」と「A110 GT4 エボ」向けアップデートキットも、3万4000ユーロでオーダーすることができる。

Alpine A110 GT4+

サーキットに加えラリーからの知見も採用

「A110 GT4+」の開発には、A110 GT4やA110 GT4 エボによるサーキットレースでの知見に加えて、ラリーカーのA110 ラリー GT+得た経験も活かされた。
「A110 GT4+」の開発には、A110 GT4やA110 GT4 エボによるサーキットレースでの知見に加えて、ラリーカーのA110 ラリー GT+で得た経験も活かされた。

2018年にアルピーヌが導入した「A110 GT4」は、コンパクトなボディ、軽さ、最適な前後重量配分など、優れた資質を持つ市販仕様の「A110」をベースに、フランス・ブールジュを拠点とするシグナテック(Signatech)が開発したプライベーター向けレーシングカーだ。バーレーンで開催された、2018年のGT4インターナショナルカップで歴史的な勝利を記録している。

2022年、エボリューション仕様の「A110 GT4 エボ」が登場。シグナテックはギヤボックス、ターボ、エンジンブロックなどに改良を施した。A110 GT4 エボは2023年シーズンのFFSA GT選手権において初のタイトルを獲得し、2024年にはGT4ヨーロッパシリーズも制している。

激しい開発競争が繰り広げられているGT4セグメントにおいて、アルピーヌは「A110 GT4 エボ」を大幅に進化させた「A110 GT4+」を2025年から導入。開発は、サーキットレースで得た知見に加えて、WRCのR-GTクラスに投入された「A110 ラリー GT+」から得た様々なフィードバックも活用されている。

カーボン製リヤウインドウスクリーンを導入

エクステリアには、従来よりも頑丈なフロントスプリッターに加えて、カーボンファイバー製リヤウィンドスクリーンが新たに導入されている。
エクステリアには、従来よりも頑丈なフロントスプリッターに加えて、カーボンファイバー製リヤウインドウスクリーンが導入されている。

A110 GT4+は、プライベーター向けレーシングカーとして、これまでにない扱いやすさを目指して開発。多くのライバルに打ち勝つパフォーマンスレベルだけでなく、運用コストの大幅な削減と信頼性の向上を実現していると謳う。

エクステリアはカーボンファイバー製リヤウインドウスクリーンや、サーキットでの激しいバトルに耐えられるよう、従来よりも頑丈なカーボン製フロントスプリッターの採用など、エアロダイナミクスにも変更が加えられた。

ラリーカーのA110 ラリー GT+由来の過給システムと冷却システムが搭載され、ギヤボックススペーサーを再設計。カーボンファイバー製エアボックスと大型のフロントラジエーターも導入された。さらにエキゾーストシステムと各種アンチラグ、トラクションコントロールもアップデート。新開発の大気圧適応システムにより、バラストを追加することなく高度の変化にも適応することが可能になったという。

A110 GT4+は、2024年シーズンのアルティメット耐久GTカップ最終戦にテスト参戦しており、クラス優勝を達成。ポール・リカールで開催された6時間レースにおいて、ポテンシャルの高さと信頼性の向上を証明している。

WRC最終戦ラリージャパンに、アルマン・フューマルがドライブする「アルピーヌ A110 ラリー」が参戦する。

“欧州圏外のラリー初参戦”にWRC最終戦ラリージャパンを選んだ「アルピーヌ A110 ラリー」【動画】

11月21〜24日に、愛知県の豊田スタジアムを拠点として開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリージャパンに「アルピーヌ A110 ラリー」が参戦する。フランスのシャゼル・テクノロジー・コースチームから、アルマン・フューマル/ジュール・エスカルテフィグがA110 ラリーをドライブする。ラリー仕様のA110が、ヨーロッパ圏外のラリーイベントに参戦するのは今回が初となる。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…