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TOYOTA Supra “A90 Final Edition”
17年ぶりに復活したスープラの集大成

2019年、マスタードライバーの“モリゾウ”こと豊田章男会長の強い想いで17年ぶりに復活したGRスープラ。その発表に際し、豊田会長は次のようにスープラへの思いを語っている。
「ニュルブルクリンクでの運転訓練で長い時間を一緒に過ごしたスープラは、自分にとって“特別な旧友”のような存在です。当時、ニュルブルクリンクで他のメーカーが発売前のプロトタイプカーを走らせている中、私たちは既に生産を終了した古いスープラでしか走ることができず、とても悔しい想いをしました」
「スープラ復活を待ち望んでいたのは世界中の多くのファンだけでなく、私も“スープラを復活させたい”という想いを密かに持ち続けていたのです。新型GRスープラは、ニュルブルクリンクで鍛えられ、生まれたクルマです。走る楽しさ以上の経験を提供できるクルマになったと、自信を持ってお伝えします」
2019年の発売以降もGRスープラは進化を続け、2020年と2022年には一部改良モデルを発売。今回導入されるGRスープラ RZの一部改良モデルは、市街地からワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しめるよう「一体感のある走り」が追求された。安心・安全のためのブレーキ性能を向上させた上でボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上、チューニングの最適化、空力性能の改善が施されている。
合わせて日本市場においては「スープラ RZ」グレードの一部改良モデルと、現行スープラの集大成として最高の性能を備えた特別仕様車「スープラ “A90 Final Edition”」を150台限定導入。前述のように抽選受付が開始された。また、2025年4月12〜13日に岡山国際サーキットで開催される2025年シーズンのスーパーGT開幕戦において、スープラ RZ一部改良モデルと「スープラ “A90 Final Edition”」を展示する予定だ。
TGR-Eよる専用エアロパーツを採用

最終生産仕様として世界300台のみが販売される特別仕様車「スープラ “A90 Final Edition”」は、GRスープラ GT4の開発を担当したTOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)が、エアロダイナミクスの開発を担当した。
新たにカーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップを採用。GRスープラ GT4を彷彿させるスワンネックタイプのカーボンファイバー製リヤウイングを装着し、前後の空力バランス、ダウンフォース、ドラッグを最適化し、接地性とハンドリング性能を向上させた。さらにカーボンボンネットダクトを追加。脱着式のインナーダクトを採用したことで、取り外し時には冷却性能が大幅に向上する。
3.0リッター直列6気筒直噴ターボは、吸気経路を見直し、低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減。合わせてエンジン制御を最適化したことで、最高出力が387PSから435PS、最大トルクが500Nmから570Nmにまで引き上げられている。
エンジンオイルパンにバッフルプレートを追加し、コーナリング性能向上に伴う高G域でのオイルの偏りを防止。エンジン性能向上に伴い、冷却性能を強化。ラジエーター冷却ファンを強化するとともにサブラジエーターを追加し、さらに、ディファレンシャルギアカバーの冷却フィンを大型化している。
足まわりには、GRスープラ GT4が採用しているKW製サスペンションを採用。前後スタビライザーを強化することで、限界性能を向上させた。フロントロアアームに強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにピロボールジョイントを採用。リヤサブフレームをGRスープラ GT4と同じアルミリジッドマウントとすることで、サスペンションとボディの一体感を向上させた。
車両本体価格(税込)
GR スープラ RZ(6MT/AT):800万円
GR スープラ“A90 Final Edition”(6MT):1500万円
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【関連リンク】
・TOYOTA GAZOO Racing公式サイト