McLaren 750S Le Mans

ダウンフォースレベルが10%向上

1995年のル・マン 24時間総合優勝30周年を記念したスペシャルエディション「マクラーレン 750S ル・マン」のエクステリア。
マクラーレン 750S ル・マンは、新開発の「MSO ハイ・ダウンフォース・キット(HDK)」を装着し、ベースモデルからダウンフォースレベルが10%も向上した。

2025年、マクラーレンは、1995年のル・マン24時間レースでの優勝から30周年を迎え、2027年からル・マン24時間レースのトップカテゴリー「ハイパーカークラス」への参戦を発表。今回、国際開発UK マクラーレン F1 GTR 59号車のル・マン24時間総合優勝を記念したスペシャルエディション「マクラーレン 750S ル・マン」を50台限定で製造する。

1995年6月18日、J.J.レート、ヤニック・ダルマス、関谷正徳がドライブした「マクラーレン F1 GTR」59号車が過酷な24時間レースで総合優勝を達成。さらに3台のマクラーレン F1 GTRがトップ5フィニッシュを果たした。ル・マン優勝から30周年を迎えた2025年のル・マン24時間レースには「マクラーレン 720S LMGT3 エボ」が、LMGT3クラスの勝利を狙う。

マクラーレン 750S ル・マンは、「ル・マン・グレー」と「マクラーレン・オレンジ(オプション)」のエクステリアカラーを設定。ルーフスクープ、5本スポーク・LMホイールなど、マクラーレン F1 GTR 59号車へのオマージュが込められた。

新開発の「MSO ハイ・ダウンフォース・キット(HDK)」を装着。エンドプレート一体型カーボンファイバー製アクティブ・リヤスポイラー、大型カーボンファイバー製スプリッター付きフロントバンパー、カーボンファイバー製アンダーウィングパネルにより、ベースモデルの750Sからダウンフォースレベルが10%も向上している。

2種類が用意されたインテリアカラー

1995年のル・マン 24時間総合優勝30周年を記念したスペシャルエディション「マクラーレン 750S ル・マン」のコクピット。
レーシーなコクピットは、エクステリアカラーに合わせた2種類のインテリアコーディネートが用意された。

インテリアカラーは、カーボンブラック・アルカンターラとジェットブラック・ソフトグレインレザー/ダブグレー・アルカンターラ、カーボンブラック・アルカンターラとジェットブラック・ソフトグレインレザー/マクラーレンオレンジ・アルカンターラから選ぶことができる。

専用のデボス加工ヘッドレスト・ブランディング、専用デザインのフロアマット、限定50台それぞれの「750S Le Mans」専用プレートを配置。また、オプションの「サーキットレコードプレート」には、1995年のル・マン優勝のほか、マクラーレンのモータースポーツにおける数々の偉業、トリプルクラウン達成が記されている。このサーキットレコードプレートは、フロントのラゲッジ・コンパートメントに取り付けられる。

マクラーレン・オートモーティブのチーフ・コマーシャル・オフィサー、ヘンリック・ウィルヘルムスマイヤーは、750S ル・マンについて次のようにコメントした。

「750S ル・マンは、マクラーレンがこの象徴的なレースで勝利してから30周年を記念して製作されます。今年のル・マン24時間レースには、マクラーレン 720S GT3 エボが参戦しますし、2027年にはハイパーカー・クラスへの復帰も発表されるなど、非常にエキサイティングなアニバーサリーイヤーにリリースされることになりました」

「この特別な750Sは、マクラーレン・オートモーティブのル・マン・エディションとしては、F1 LM以来初となるHDKを装着しました。650Sと720Sのル・マン・エディションは、現在でも非常に高い価値をキープしています。750S ル・マンも、高い人気を誇ることになるでしょう」

1981年シーズンに登場した「MP4/1」において、マクラーレンはカーボンファイバー製モノコックを初採用。この技術は最新ハイブリッドスーパースポーツ「W1」にも活かされている。

伝説のF1マシン「MP4/1」から最新「W1」まで振り返るマクラーレンのカーボン製モノコック技術の歴史

マクラーレンは、そもそもF1マシンのために、カーボンファイバー製シャシー技術を開発した。しかし、カーボンファイバーモノコックは、ほどなくロードカーにも導入。究極の「サーキット・トゥ・ロード(モータースポーツから市販モデルへ)」イノベーションとなり、マクラーレンの最新スーパースポーツ「W1」にも活かされている。その誕生から将来の方向性を解説する。