新マシン規定導入のフォーミュラE、ジャガー製パワートレイン搭載マシンが4台に

2022-23年シーズンのフォーミュラE、ジャガーが新たにエンビジョン・レーシングへパワーユニットを供給

パワーユニット供給契約を締結したエンビジョン・レーシングのシルヴァン・フィリッピ代表(左)とジャガーのチームディレクターを務めるジェームス・バークレイ(右)。
パワーユニット供給契約を締結したエンビジョン・レーシングのシルヴァン・フィリッピ代表(左)とジャガーのチームディレクターを務めるジェームス・バークレイ(右)。
ジャガーとエンビジョン・レーシング(Envision Racing)は、2022-23年シーズンの「ABB FIAフォーミュラE世界選手権」に向けて、新たな複数年のサプライヤー契約を締結した。新マシン規定「Gen3」が導入される来シーズンから、4台のマシンがジャガー製パワートレインを搭載し、フォーミュラEに参戦することになる。

有力チームのエンビジョンがジャガー陣営に

2018-19年シーズンからアウディ製パワートレインを搭載し、フォーミュラEに参戦してきたエンビジョン・レーシング。2022-23年シーズンからジャガーとタッグを組むことになる。
2018-19年シーズンからアウディ製パワートレインを搭載し、フォーミュラEに参戦してきたエンビジョン・レーシング。2022-23年シーズンからはジャガーとタッグを組むことになる。

英国を拠点とするエンビジョン・レーシングは今回の契約を受けて、フォーミュラE待望の第3世代「Gen3」マシン導入に向け、ジャガーのパワートレイン技術の供給を受けることになった。

フォーミュラEは、来シーズン(2022-23年シーズン)から、新たな規定で開発された「Gen3」マシンを導入。今回、エンビジョン・レーシングとのサプライヤー契約を結んだことで、来シーズンからジャガーTCSレーシングに加え、4台のマシンがジャガー製パワートレインを搭載することになる。エンビジョン・レーシングは、今シーズン(2021-22年シーズン)までアウディ製パワートレインを採用してきた。

これまでにエンビジョンとジャガーを合わせて15勝/40回以上の表彰台を獲得しており、今後、専門的な技術を共有・協力して開発を進めることになる。ジャガーはフォーミュラEにおいて電動化技術を成熟させることでモータースポーツから市販モデルへと技術をフィードバックし、クリーンなモビリティの導入がより進むことを目指している。

環境問題で共鳴するジャガーとエンビジョン

2018-19年シーズンからアウディ製パワートレインを搭載し、フォーミュラEに参戦してきたエンビジョン・レーシング。2022-23年シーズンからジャガーとタッグを組むことになる。
世界をリードするグリーンテクノロジー企業のエンビジョンが掲げる環境施策と、ジャガーが進める電動化の取り組みが一致。今回のフォーミュラEにおけるパワーユニット供給契約につながった。

ジャガーは長年にわたるフォーミュラEの技術パートナーであるウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリングを通じ、エンビジョン・レーシングに新しい高電圧電気モーター、インバーター、トランスミッション、冷却システム、ケーシング、サスペンションを供給する予定。エンビジョン・レーシングは、ジャガーの革新性やレースでの実績、ゼロエミッションに向けた動きを加速させるという思いに共感し、ジャガーをパートナーとして選択した形だ。

エンビジョン・グループは、世界をリードするグリーンテクノロジー企業であり、エンビジョン・エナジーによりスマート風力タービン、スマート蓄電システムなどを展開している。エンビジョン・グループは、2019年にテクノロジー専門誌「MITテクノロジーレビュー」が選ぶ「スマート・カンパニー50(世界で最も優れた企業50社)」でトップ10に入り、2021年10月にはフォーチュン誌の「Change the World(世界を変える企業)」で2位に選出されている。

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ゲンロクWeb編集部

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