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フェラーリ・クラシケが果たす重要な役割を紹介
フェラーリ・フォーエバー展は、普段一般公開されていないユニークな部門「フェラーリ・クラシケ(Ferrari Classiche)」の扉を開き、フェラーリ75周年を祝う企画展となる。2006年に設立されたフェラーリ・クラシケは、フェラーリのヒストリックカーという貴重な遺産を保護するため、オーナーに特別なサービスを提供してきた。
フェラーリ・フォーエバー展では、20年以上前に製造されたフェラーリのロードカー、スポーツカー、プロトタイプを対象とした「オーセンティシティ認定」が、どのような仕事とサービスを行なっているのか紹介。フェラーリ・クラシケによるオーセンティシティ認証を受けることで、オーナーは自身のフェラーリが本物であることを証明する公式文書を手に入れることができる。
展示では、フェラーリ・クラシケのワークショップで行われる魅力的なメンテナンスとレストアの様子を紹介。フェラーリ・クラシケのファクトリーでは、あらゆる年代のフェラーリに、オリジナルの輝きを取り戻すためのメンテナンスとレストアが行われている。
これらの作業では、オリジナルパーツを製造していた専門企業とも協力。この作業はフェラーリ製エンジンの秘密や、各モデルの特徴について深い知識を持つ高度に専門化された技術者の知識なしには不可能だと言えるだろう。
フェラーリ・クラシケによって認証された15台
1947年、エンツォ・フェラーリは自らの名を冠した最初のクルマ「フェラーリ 125S」を世に送り出した。 1947年にマラネロの門をくぐったフェラーリは、単なる新車ではなく、意思表示であり、クラフトマンシップ、献身、伝統、革新に基づく75年にわたる卓越した文化のスタートだったと言えるだろう。この文化が時代を超えて愛される傑作車を次々と生み出してきたのである。
現在、フェラーリ・クラシケでは、1947年以降に生産されたすべてのフェラーリのアッセンブリーシートを完璧に保存する「ヒストリカル・アーカイブ(Historical Archive)」に力を入れている。このアーカイブを利用することで、フェラーリ・クラシケのすべての作業がオリジナルデザインに忠実に行われることが保証される。
「フェラーリ・フォーエバー」では、フェラーリ・クラシケが実際にレストアを担当した車両を含む、15台のオーセンティシティ認定車両が展示され、その歴史を紹介している。
クラシケが手掛ける貴重なレストア車両も展示
フェラーリ・フォーエバー展では、75年の歴史のエッセンスを凝縮し、フェラーリのスポーツスピリットを体現したクルマたちが公開される。例えば、デザイナー兼コーチビルダーであるセルジオ・スカリエッティが手がけた1956年製「250 GT コンペティツィオーネ ツール・ド・フランス(250 GT Competizione Tour de France)」は、グランツーリスモの世界を確立した1台だ。
フェラーリの魅力を凝縮し、勝利に貢献したスポーツカーのボディワークは、カロッツェリア・スカリエッティのアトリエで熟練の職人たちによって形づくられた。さらに、250 GTがレース参戦により獲得したトロフィーの展示や、実際にレストア中の1953年製「500 モンディアル(500 Mondial)」も公開される。