フル電動コンパクトSUV「BMW iX1」が11月から販売をスタート

ラインナップ最小BEV「BMW iX1」デビュー! 400kmを超える航続距離を実現 【動画】

BMW iX1のフロントスタイル
エントリーSAVに初のフル電動モデル「BMW iX1」が登場。2022年11月から生産をスタートする。
BMWは、SAVラインナップのエントリーモデル「X1」に、初めてフル電動パワートレインを搭載した「iX1」を設定。iX1は現在最終的な開発作業が続けられており、PHEVモデルの「X1 xDrive25e」と「X1 xDrive30e」ともに、2022年11月からドイツ・レーゲンスブルク工場のX1製造ラインで生産がスタートする。

BMW iX1 xDrive30

BMWラインナップ最小のフル電動SAV

エントリーSAVに初のフル電動モデルが登場、「BMW iX」のエクステリア。
エントリーSAV、X1のフル電動モデル「iX1」のエクステリアには、BMWの電動モデルの証である「BMW iブルー」がディテールに採用された。

「iX1 xDrive30」は、BMWがプレミアム・コンパクトセグメントに初めて導入したフル電動4輪駆動。世界的に大きな成長が見込まれているコンパクトEVセグメントにおける、BMWの戦略的モデルとなる。取り回しの良いサイズ感と抜群のユーティリティに、BMWが誇る最新電動パワートレイン「BMW eDrive」を組み合わせたことで、電動モビリティの普及を加速させる原動力となることが期待されている。

ベースとなったX1自体も、先代モデルと比較してサステナビリティ性が向上。これには48Vマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、フルEVといった広範囲に及ぶ電動化だけでなく、生産工程やサプライチェーンにおけるグリーンエネルギーの利用拡大、再生素材や天然素材の使用量の増加も貢献しているという。

iX1のエクステリアには「BMW iブルー」が各ディテールに配置されており、サステナブルなフル電動ドライブテクノロジー搭載モデルであることをアピールする。

第5世代「BMW eDrive」により最大航続距離438kmを実現

エントリーSAVに初のフル電動モデルが登場、「BMW iX」の走行シーン。
BMWが誇る第5世代電動パワートレイン「BMW eDrive」を搭載し、最高システム出力は313psを発揮。航続距離は400kmオーバーを実現した。

iX1は高度に統合された2基のモーターを前後アクスルに搭載し、最高システム出力230 kW(313ps)、最大トルク494Nmを発揮する。前後の駆動をきめ細かく配分する4輪駆動システムは、あらゆる状況下で最高のトラクションと走行安定性を実現するという。0-100km加速は5.7秒、最高速度はリミッターにより180km/hに制限される。

第5世代に進化した電動パワートレイン「BMW eDrive」テクノロジーは高効率充電テクノロジーを採用。システムには現在開発を進めているBEVのラグジュアリーサルーン「i7」に搭載される改良型充電ソフトウェアも含まれている。高電圧バッテリー(64.7kWh)はボディ下部にフラットに設置され、航続距離は413~438kmを謳う。

iX1の複合充電ユニットは、バッテリーを空の状態からフル充電した場合、標準搭載の普通充電で6.5時間。オプションユニット搭載モデルではわずか3時間45分での充電が可能。最大130kWの充電システムに対応し、最短29分で10%から80%まで充電することができる。急速充電施設を活用すれば、約10分間で航続距離を120km延長することが可能だ。

「iX1 xDrive30」は現在も最終的な開発が続けられており、今回公開された最高出力、充電時間、航続距離に関するスペックは、開発段階に基づく予測値となっている。

バッテリー搭載を受けて強化されたシャシー

エントリーSAVに初のフル電動モデルが登場、「BMW iX」の電動パワートレイン。
重量物の高電圧バッテリーがフロアに搭載されるため、X1をベースに各部を補強。内燃機関モデルと変わらないハンドリングや安全性が確保された。

iX1とX1のPHEVモデルは、フロントエンドに専用のシアーパネルを追加。高電圧バッテリー搭載ハウジングとの接続を強固にすることで、ボディ剛性を向上させた。また、iX1は足まわりに専用のドライビングダイナミクス・ストラットを採用してねじり剛性を上げ、方向安定性を高めるとともにコーナリング時のレスポンスも向上させている。

アルミ製ボンネットの採用でフロントセクションを軽量化し、走行効率とともにハンドリングの俊敏性もアップ。また、フロントドアとリヤドアには軽量樹脂製サポートを採用し、こちらでも軽量化を図っている。

フロント&リヤバンパーに採用された強化型クロスメンバーと最適化されたケーシングは、衝突時にiX1とX1のPHEVモデルに搭載された高電圧バッテリーを保護。衝突エネルギーを吸収する縦方向のアウタープロファイルと、ハウジングの高剛性クロスストラットは、衝突時に加わる力をバッテリーセルから遠ざける効果を持たせている。

オスカー受賞者が手がけたサウンドスケープ

エントリーSAVに初のフル電動モデルが登場、「BMW iX」のインテリア。
iX1とX1のPHEVモデルには、アカデミー賞を2度受賞した映画音楽家ハンス・ジマーと共同製作した専用のサウンドスケープが採用され、パッセンジャーを楽しませてくれる。

iX1とX1のPHEVモデルには、EVモードでの走行時に専用のサウンドスケープを用意。「BMW アイコニックサウンズ・エレクトリック(BMW IconicSounds Electric)は、BMWグループとアカデミー賞を2度受賞した映画音楽家ハンス・ジマーとのコラボレーションによって開発されている。

ドライブ中は必要に応じて、透明感のある情緒豊かなドライブサウンドを再生。アクセルを操作するたびにパッセンジャーはリアルなフィードバックを得ることができる。このサウンドは「マイモード」ボタンで選択した設定に応じて変化。また、低速域ではBMWらしいドライブサウンドを外部にも発することで、歩行者にクルマの接近を知らせる効果を持たせている。

BMW iX1を動画でチェック!

精力的にテストトラックでのテストを続ける次期BMW M5。

非公開: 【スクープ!】 最高出力750ps!? プラグインハイブリッドを搭載する次期BMW M5をキャッチ

BMWは、2020年6月に行われたM5のフェイスリフト仕様導入の少し前から、次期M5の開発をスタートした。今回、撮影に成功した次期M5とみられる開発車両には、ハイブリッドモデルであることを示す「Hybrid Test Vehicle」のステッカーがフロントドアに貼られている。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…