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これはもはやテレビではない
新型コロナウイルスの影響下が続く中で売れる製品も変化する。テレビも売上好調なジャンルのひとつ。
自宅で過ごす時間が長くなったことで、使い方が変化していることが理由だ。昔ならば限られたチャンネル数から選んだ番組を家族で楽しむスタイルが主流だったが、ネット配信サービスの充実により、自分の好きな時間に好きな作品が楽しめるようになった。
ドーンと大きなテレビをリビングに鎮座させるのではなく、個々が自分のためのテレビを望むようになってきているとも言える。しかし、ここで間違えてはいけないのは、もはやそれは“テレビではない”ということ。テレビを受像する装置ではなく、自分だけの高品位なディスプレイを持つ。テレビも、ネット配信番組も、そしてパソコンやスマホを接続して表示したり。テレビという商品は放送を表示するだけの製品だったが、現在のテレビは“テレビ”を名乗ってはいるものの、マルチな才能を持つディスプレイに進化している。
テレワーク時代に最適なディスプレイ
さて、そんな中であくまでも偶然ではあるが、パーソナルな高品位ディスプレイとして今年、新たに登場したのが48インチサイズのOLEDテレビ。今、僕が最も欲しい製品である。新しいのは48インチというサイズ。液晶に比べ圧倒的に画質が良いOLEDという表示方式だが、明るさを維持しながら小さく作ることが難しい。画素が小さくなると暗くなるためだ。無理に明るく光らせると寿命が短くなってしまう弊害も出る。
これまで55インチまでだった4K OLEDだが、今年は48インチ、横幅で約1mまで小さくなった。これを自分の部屋に置くとベストマッチ。パーソナルな高品位ディスプレイとして最適なのだ。大きな画面にPC画面を表示させると、巨大なワークスペースが出現。作業性が上がるのはもちろん、あらかじめ資料を広げておけば、オンライン会議であたふたと資料を探すこともない。
と、ここまではどんな4Kテレビでも同じ。液晶でも十分じゃないの? と思うかもしれない。ところがOLEDテレビを使って仕事をしていると、驚くほど目が疲れない。1日に10時間以上、PCで仕事をしている僕が言うのだから信じて欲しい。もっとも、それはレグザX8400の「モニターモード」が優れているから。このモードにすると、最大輝度を適度に抑え、PC画面を表示するために適した画質に自動的に整えてくれる。実はOLEDには、同じ表示を長時間続けると跡が残りやすい弱点がある。焼き付きとも言われる現象だが、モニターモードを使っていると焼き付きが起きないよう輝度を抑えてくれるのだとか。
高画質な映像で仕事の質も向上
机の手前にノートPCを置き、奥にテレビ台を設置。上下の視線移動で使い分けられるようにするのが僕のお勧め。1m幅なんて大きすぎない? なんて気持ちは、使い始めて1日もすれば吹っ飛ぶだろう。視覚に広がる映像の品質が良くなると、仕事中の気分も上がる。ところで、もちろんコイツの本分は「高画質な映像表現」。放送はもちろん、ネット動画も含め、業界最高クラスの品質のテレビであることもまた猛烈に勧めたくなる理由だ。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2020年 9月号
PRICE
オープン価格
評価
液晶に比べ高価なOLEDだけに絶対的な価格は同サイズでは高価。しかしそれを補ってあまりあるほどの画質。パソコン用として使っても良さが実感できるのは新しい発見だ。
コストパフォーマンス:3
革新性:4
実用性:5
デザイン:4
画質:5
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