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電気シェーバー嫌いに対する解答
電気が通るデバイスならなんでも大好きなワタクシですが、そんな僕でもカミソリだけは手放せないアイテム。キレイに剃り切るのに時間が掛かって、その上、深剃りが効かない電気カミソリなんて、投資と時間の無駄だと思っていた。
なんて時代が僕にも有りましたよ。
もちろん改良が進んでいるのは知っていたけど、それでもちょっとした癖毛があると剃り残しが気になる。特にリモート化が進んで外出機会が減ると、髭剃りしないで過ごす日もあり、長くなった癖毛の剃り残しがさらにストレスなんてこともあった。ところが、ブラウン・シリーズ9 Proときたら電気シェーバーを忌み嫌っていた理由に、ことごとく正面から“解答”を出している。
まさに納得の電気シェーバー
その昔、電気カミソリを嫌う理由はたくさんあった。網刃は耐久性が低いし、ロータリーヘッドは剃り上がるまで時間がかかる。長い髭はうまく剃れないから、キワ剃り刃で鏡を見ながら整えつつ、時間をかけて剃り込んでも夕方になるとジョリジョリに。
ところがシリーズ9 Proときたら、こだわりの高級カミソリ並みの剃り味なのに、肌に優しく滑らかな剃り味。その上、週末にサボって伸びた癖のある髭が、顎のラインに密着しやすい首振りヘッドを軽く押し当てて動かすだけで、見事に剃り上がっていく。指で丁寧に剃り上げた肌を触れてみると、その感触はシェービングクリームを使い、多枚刃カミソリで剃り上げた時のしっとりと滑らかな感触そのもの。本当にこれが電気シェーバーなのかと驚かされる。
しかも、念を押すようだが、この製品は“使いこなし”が必要ない。円を描くように優しく剃るとか、癖毛を鏡で見ながら繰り返し剃れるまで動かすなど、まったく不要。適当に撫でていれば、0.05mmにまで刈り込んでくれる。キワ剃り刃も内蔵してはいるが、もみ上げを整えたいタイミング以外は使う機会さえないだろう。
ブラウンが以前から提供してきたアルコール洗浄システムにももちろん対応。クレイドルで洗浄さえしておけば、網刃の滑りも良く衛生的で剃り味も安定。刃の寿命は約1年程度というが、ここまで快適なら文句はない。
カミソリ信者にもオススメ
この剃り味を実現しているのはコンピュータ解析で最適化したという網刃パターン設計と、最上位モデルだけに採用されているプロブレードという金色をした新しい刃。2つの網刃の間にあるこのブレードが癖のある長い髭もしっかり起こして刈り込んでくれる。
そしてトドメがバッテリー内蔵のトラベルケース。1時間使えるパワフルな内蔵バッテリーを持つ本機だが、1週間ぐらいの旅行、出張だと心もとない。結局、充電器を持ち歩くことになるのだが、トラベルケースにバッテリーを備えることで6週間毎日使える余裕のバッテリ駆動を実現した。
電気シェーバーは衛生上の理由もあって、なかなかその剃り味を体験することがないかもしれないが、髭の濃いカミソリ信者も、騙されたと思って一度、このシェーバーに投資してみることを勧めたい。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2022年 1月号
PRICE
オープン価格
評価
多枚刃カミソリに近く、シェービング時間も短くて済む弱点のない電気カミソリがあるなら、肌の負担も大きいカミソリを使う理由もない。高価だが投資に見合う性能だ。
コストパフォーマンス:4
ランニングコスト:3
シェービング能力:5
肌負担の少なさ:5
バッテリー:5
【問い合わせ】
ブラウン お客様相談室
TEL 0120-136343 ※受付時間:9:00〜17:30(祝祭日を除く月〜金)