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文書専門の超コンパクト&高速スキャナー
個人事業主の僕は、世の中がリモートワークを増やし始めた2年前よりもずっと以前から、自宅での仕事を毎日してきた。その中で欠かせないアイテムになっていたのが複合機。スキャナ、FAX、コピー機、プリンターなどの機能がひとつにまとまった複合機は自宅オフィスの必需品だったが、そんな我がちっちゃいオフィスから複合機がなくなったのは2018年のこと。
なぜなら、今回取り上げるScanSnap iX1300の祖先にあたるiX1500(現在は高性能化した上位モデルに切り替わっている)と出会ったからだ。プリンターはカラーレーザーに切り替えてFAXは全面廃止。コピーは文書スキャン専門のScanSnapに任せてしまおうというわけ。
厚みのある本や雑誌などはスキャンできないものの、スマホカメラでの簡易的なスキャンで十分なことも多く、文書をハンドリングするなら専用スキャナの方が断然、スピーディーで便利だからだ。
最新モデルはUターンスキャンも可能
ScanSnapはWi-Fiに接続しておくとスマホやPCから無線で文書や写真をスキャンできるだけでなく、文書の種類を自動認識。さらに文書内の文字を識別して、タイトルを類推してどんどん貯めていってくれる機能が内蔵されている。
スキャンした文書の一覧管理や文字認識しての検索も便利だが、さらに文書の種類別にさまざまなクラウドサービスとも自動連携してくれるのだ。例えば文書ならDropBoxやEvernote、写真はGoogleフォト、レシートは弥生会計、名刺ならEightに送信するといった具合だ。しかも判別精度は年を追うごとに良くなっているので、紙の情報を扱う煩わしさを激減してくれる。クラウドを中心にスキャンした文書が管理されるから、どの端末からも自分の文書にアクセスできて、出先で必要な書類に目を通したいなんて時にも便利。他にライバルがいない完成度の高い個人向けスキャナだ。
と、ここまではScanSnap iXシリーズ共通の特徴。最新モデルiX1300は、Uターンスキャンで狭い場所でもスキャンできるよう工夫されているほか、リターンスキャンという手前から原稿を入れ、スキャンすると戻ってくる方式も選べる。
コンパクトさと広い応用範囲が魅力
リターンスキャンは原稿を曲げる必要がないので、厚みのある硬い素材、例えば運転免許証や通帳なども読み取れる。A3書類も折り曲げて入れれば、表裏を合成して1枚の文書にしてくれるなど、実は上位モデルよりも使いやすいところがあるのだ。
その分、少しだけ読み取り速度が遅く、本体の操作パネルに液晶が採用されていないが、スマホやパソコンの画面からリモート操作できるため、まったく不便は感じない。iX1500ユーザーとしてはちょっと悔しいが、場所を取らず、応用範囲も広いのがiX1300である。
リモートワークが多く、まだScanSnap iXシリーズを使っていないなら、断然におすすめできる逸品。その便利さに触れたなら、きっと誰かに伝えたくなるだろう。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2022年 2月号
PRICE
オープン価格
評価
文字認識技術やクラウドサービスとの接続など、最新の仕事環境に適応した個人向けスキャナ「SnapScan iXシリーズ」の最新機種にして低価格版。しかし便利さはナンバーワン。個人向けなら性能も十分。
コストパフォーマンス:5
設置自由度:5
外部サービスとの連携:5
読み取り原稿の豊富さ:4
読み取り速度:4
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