日本上陸を果たしたキャデラック エスカレードの実車をチェック!

新型キャデラック エスカレードが日本上陸! 問答無用の風格で他を圧するキング・オブ・アメリカンSUV

2021年1月、新型キャデラック エスカレードがとうとう日本へ上陸した。このたび、2021年夏頃のデリバリー開始を前に、一足早く到着した1台のエスカレードを実見する機会が到来。対面した実車の迫力と風格は、想像を軽々と越えてくるものだった。

Cadillac Escalade

「キャデラックの最高傑作」

キャデラック エスカレードのフロントスタイル
2020年1月に日本へ初上陸した新型キャデラック エスカレード。写真はブラック仕立てのメッシュグリルが特徴の「スポーツ」グレード。「プラチナム」はクローム仕立てのホリゾンタルバー仕様となる。

目の前に立ちふさがる巨体は、まるで建造物か金庫のように圧倒的な質量でこちらに迫ってきた。5mを優に超える全長、2mあまりの車幅、1.9mの車高。堂々たる恰幅の良さに加えて、最新のキャデラックに共通する現代的で無機質なフロントマスクが威嚇するよう威圧してくる。これぞアメリカンSUV。しかし決して大味ではなく、ひとつの塊としての凝縮感にあふれている。

弧を描く巨大なスクリーン

キャデラック エスカレードのインテリア
業界初の湾曲型OLEDディスプレイを採用した新型キャデラック エスカレードのコクピット。フードを必要としないメータークラスターが、先進的なムードを強調している。フロアコンソール内の冷蔵庫は冷凍機能を備えている。

5世代目にフルモデルチェンジしたエスカレードを、GMは「キャデラックの最高傑作」と呼ぶ。その主張を裏付けるのは、新型エスカレードに投入したいくつもの画期的な機構と新しい試みだ。

室内でひときわ目を引くのが、業界初採用の湾曲型OLEDディスプレイ。38インチ超の広大な投影エリアを備え、かつ弓なりにカーブする巨大画面は、ダッシュボード周りに今まで見たことのない先進的なムードを与えている。

38インチ超のスクリーンエリアを構成するのは、7.2インチのタッチ式ディスプレイと14.2インチのメーターディスプレイ、そして16.9インチのインフォテインメント用ディスプレイ。

鮮やかな色や画質を特徴とするOLED画面は、4Kテレビの2倍のピクセル密度を実現。黒の再現度も高く、市販されている車載ディスプレイの中では最も広い色域をもつといい、グラフィックの色や輪郭がはっきり鮮やかに表示され、乱反射も防ぐため従来のメータークラスターに必要だったフードもさっぱり取り払われている。

3列目シートでも不満ナシ

キャデラック エスカレードのラゲッジ
新型キャデラック エスカレードのラゲッジコンパートメント。荷室の電動スイッチで3列目シートを倒すと、フラットな荷室がさらに拡大。

キャビンからラゲッジコンパートメントにいたるまで、車内はどこもかしこも広々としている。先代比でホイールベースは+121mm、全長+187mm延長しているのに加え、新しい独立懸架サスペンションの採用によりフロア高が低まり天地方向にもさらに余裕が生まれた。

先代比で40%増しのレッグルームを確保したという3列目シートも、長時間ドライブでも不服を述べようがないほどの空間を確保している。

業界初のオーディオシステム

キャデラック エスカレードのインテリア
新型キャデラック エスカレードには、業界初のAKG製オーディオシステムを採用。高性能のマイクロフォンとスピーカーを利用した前席・後席会話用音響システムも搭載している。

キャビンでもうひとつ注目すべき「業界初」の機構が、AKG製のオーディオシステムの採用だ。マイクロフォンやヘッドフォンの世界的ブランドとして知られるAKGが、キャデラックのために専用のオーディオシステムを開発。最上級のオプションとして、28チャンネル仕様のアンプを3基搭載し、36ものスピーカーで構成する画期的な音響空間が完成した。

ちなみに音声入力マイクも搭載しており、スピーカーと協調してキャビン内の会話のやりとりをサポートする機能も採用。広大なエスカレードのキャビンでも、声を張り上げることなくコミュニケーションをとることができる。

何時間でも過ごせるセカンドシート

キャデラックエスカレードのセカンドシート
新型キャデラック エスカレードのセカンドシート。ちなみに日本導入仕様は、12.6インチタッチディスプレイを備えたセカンドシート用のエンタテインメントシステムが標準装備となる。

2列目シートには、クラス初の12.6インチタッチディスプレイを2基備えたエンターテインメントシステムを搭載。HDMI及びUSB入力に対応したディスプレイで、スマートフォンをミラーリングしたり、ゲームや音楽、映像をストリーミング再生することができる。

シートの座り心地はたっぷりとして身体を包み込むようで、アメリカ車らしい包容力に溢れている。どんな渋滞であろうと、ロングドライブであろうと、エスカレードの後席乗員には不満の一切漏れない環境が整えられているようだ。

V8 OHV+4WD+エアサスペンション

キャデラックエスカレードのエンジン
新型キャデラック エスカレードが搭載するのは6.2リッターのV8 OHVエンジン。5600rpmで最高出力の426psを、4100rpmで最大トルクの623Nmを発生する。

毎日ガシガシ使い倒すことを想定したアメリカンSUVらしく、エスカレードは機能性にもぬかりがない。巨大な電動テールゲートには、ちょっとした荷物の出し入れに便利なガラスハッチを採用。先代比で68%拡大した広大なラゲッジコンパートメントは、電動スイッチひとつで3列目シートを倒してさらに拡大することができる。

新型エスカレードに搭載するのは、426ps/623Nmの6.2リッターV型8気筒OHVエンジン。トランスミッションは10速AT、駆動方式はセレクタブル4WDを組み合わせる。足まわりはキャデラックの減衰力制御システム「マグネティック・ライド・コントロール」とエアサスペンション「エア・ライド・アダプティブ・サスペンション」、そして電制LEDがあいまって、快適で安定した乗り心地を提供するという。

ブラック仕立ての「スポーティ」か、高級感の「プラチナム」か

キャデラックエスカレードのリヤスタイル
新型キャデラック エスカレードには、4台の外部カメラで車両周辺の状況を表示する「サラウンドビジョン」を標準装備する。日本でのデリバリー開始は2021年夏頃を予定している。

日本へ導入する新型エスカレードは、ラグジュアリー系の「プラチナム」と、ブラックトリムで引き締まった印象の「スポーツ」の2グレードをラインナップ。ボディカラーは「プラチナム」がセーブルブラック、クリスタルホワイト、ダークモカ、シャドーメタリック、サンドストーンメタリックの5種、「スポーツ」はセーブルブラックの設定となる。

車両価格は「プラチナム」が1490万円、「スポーツ」が1520万円。すべて7名乗車の左ハンドル仕様だ。

規格外のスケールと革新性で他を圧倒する新型エスカレード。キャデラックが送り出す最新のフラッグシップSUVは、現在日本でのプレオーダーを受け付けている。

【SPECIFICATIONS】
キャデラック エスカレード
ボディサイズ:全長5382 全幅2060 全高1948mm
ホイールベース:3071mm
トレッド:前1737mm 後1730mm
車両重量:2641kg
エンジン:V型8気筒OHV
総排気量:6162cc
最高出力:313kW(426ps)/5600rpm
最大トルク:623Nm/4100rpm
トランスミッション:10速AT
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前ダブルウィッシュボーン 後マルチリンク
タイヤサイズ:前後275/50R22

【車両本体価格(税込)】
キャデラック エスカレード プラチナム:1490万円
キャデラック エスカレード スポーツ:1520万円

【問い合わせ】
GMジャパン・カスタマー・センター
TEL 0120-711-276

【関連リンク】
・GM 公式サイト
https://www.gmjapan.co.jp/

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著者プロフィール

三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…