フォーミュラEに加えてGT2にも参戦、モータースポーツを強化するマセラティ

モータースポーツに覚醒したマセラティが「MC20 GT2」で2023年シーズンからファナテックGT2ヨーロピアンシリーズに参戦

現在開発が行われている「MC20 GT2」。2023年シーズンに間に合う形でプライベーターに供給される。
現在開発が行われている「MC20 GT2」。2023年シーズンに間に合う形でプライベーターに供給される。
フォーミュラEへのワークス参戦を表明しているマセラティは、もうひとつの柱となるGTスポーツカーシリーズへの復帰を発表した。2023年シーズンからスタートする「ファナテック GT2 ヨーロピアン・シリーズ選手権(Fanatec GT2 European Series Championship)」に、新たに開発したMC20 GT2を投入。マセラティは、2023年からカスタマーチームへのMC20 GT2供給を開始する。

Maserati MC20 GT2

MC12 GT1以来のGTシリーズ復帰

マセラティは2023年からスタートするファナテック GT2 ヨーロピアン・シリーズ選手権に向けて、新たにMC20 GT2を開発。GTスポーツカーシリーズへの復帰は、MC12 GT1以来となる。
マセラティは2023年からスタートするファナテック GT2 ヨーロピアン・シリーズ選手権に向けて、新たにMC20 GT2を開発。GTスポーツカーシリーズへの復帰は、MC12 GT1以来となる。

MC20 GT2は、MC20のロードバージョンをベースに、クラス最高峰のパフォーマンスをターゲットとして開発されている。搭載されるエンジンはマセラティ・ツイン・コンバッション(MTC)技術を採用した、3.0リッターV型6気筒ネットゥーノ・ツインターボで、コンベンショナルな6速シーケンシャルギヤボックスに、ステアリング裏でシフト操作が可能なパドルが組み合わせられた。

シャシーは軽量・高剛性カーボンファイバーモノコックに、アジャスタブルダンパー付きダブルウィッシュボーンサスペンションが採用された。

マセラティは、2004年から2010年までFIA GT選手権でMC12 GT1で参戦。多くの勝利や選手権タイトルを獲得しており、それ以来のGTレースシリーズへの復帰となる。マセラティのダヴィデ・グラッソCEOは、MC20 GT2について次のようにコメントした。

「私たちは公道でもサーキットでも、情熱をもって駆け抜けています。私たちは、モータースポーツにおいて世界的に優れた歴史を持っています。今回、MC20 GT2でレースに参加できることを心から誇りに思っています。ファナテック GT2 ヨーロピアン・シリーズ選手権とフォーミュラEの両方で、マセラティは新たなスタートを切ろうとしているのです」

SPECIFICATIONS

マセラティ MC20 GT2

全幅:2020mm
全高:1220mm
乾燥重量:BOPに準拠
エンジン:V型6気筒ツインターボ
排気量:3000cc
最高出力:630ps以上
駆動方式:RWD
トランスミッション:6速シーケンシャル+パドル
サスペンション:ダブルウィッシュボーン+アジャスタブルダンパー
燃料タンク:FIAホモロゲーション120リットル FT3
安全装備:FIA公認ロールケージ、FIA仕様消火器

マセラティ MC20の走行シーン

新時代マセラティを象徴するミッドシップスーパースポーツ、MC20をモデナで試す

マセラティが久々に放ったミッドシップスーパースポーツ、MC20。その動的資質の素晴らしさは各方面から称賛されているが、今回は舞台をサーキットに移し、極限での走りを検証する。マセラティのレーシング魂はどのような形で現代に蘇ったのか。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…